
2026年2月に米国連邦最高裁判所はトランプ政権が2025年4月から課したいわゆる「トランプ関税」を違憲と認め、3月には同判決を根拠として任天堂をはじめとする多数の企業が米国政府相手に関税の払い戻しを求める訴訟を起こし、4月20日には米国政府公式サイト内に関税払い戻し請求フォームが設置されました。
時をほぼ同じくして、その関税の「払い戻し」から消費者は返金を受ける権利があると米国ゲーマー2名が任天堂に対し集団訴訟を提訴したと複数の海外メディアが報じています。
関税のタイミングでスイッチやアクセサリーを値上げしたのは二重取り?

海外メディアAftermathによると、原告側の弁護士は訴状において「任天堂は棚ぼた式の利益を得ることになる。すでに消費者に価格上昇という形で関税コストを回収しており、今度は連邦政府から同じく違法な関税支払いを回収する立場にある」と主張しているとのことです。
任天堂は2025年5月、古川俊太郎社長が投資家に対し「当社の基本方針は、どの国や地域においても、関税が課された場合、それをコストの一部として認識し、価格に反映させること」とし、「トランプ関税」のタイミングで海外にて初代スイッチやスイッチ/スイッチ2アクセサリーの一部を値上げしています(VGC)。ただし、先述の投資家との質疑応答の中で「トランプ関税」により「2026年3月期の連結業績予想に、利益段階で数百億円程度のマイナスの影響」があるとも述べられています。
海外メディアKotakuによると、さらに原告弁護士は任天堂は「トランプ関税」によっては打撃を受けておらず、米国からの関税の払い戻しは顧客に返還する必要があると主張しているということです。
海外メディアGame Fileは、関税の払い戻しを顧客へ還元することを求める同様の集団訴訟はフェデックス、UPSといった企業にも提訴されており、Aftermathはそれらの2企業は顧客への払い戻しを行うことを約束し、他にもコストコといった企業にも同様の訴訟が行われていると報じています。
Game Fileの記者によると、今年3月の時点で顧客に関税の払い戻しの還元を行う予定があるかどうか任天堂に尋ねたところ、「当社は要請を提出したことは確認しています。この件に関して他にお伝えできることは何もありません」という返答を受けたということです。また同メディアは株式会社ポケモンの元最高法務責任者であるDon McGowan氏に集団訴訟について尋ねたところ、「この訴訟が正当なものだとは到底思えません。関税のために値上げすることと、単に利益を増やしたいから値上げすることに、何ら違いはありません。利益率を低く抑える法的義務など存在しないのです。任天堂は受託者として消費者に返還する法的義務を負って、関税資金を受け取ったわけではありません」という見解を示したということです。
任天堂が製品の価格を引き上げた2025年2月1日から2026年2月24日までの期間に、任天堂から商品を購入した米国在住者の顧客が対象となる可能性があるという今回の集団訴訟。はたしてこの訴訟は受け入れられるのでしょうか。
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