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PS5新作『SAROS』発売直前!国内独占インタビュー。開発元が語る“ゲームプレイファースト”と主人公の描き方

ハプティックによる没入感、“フロー”を生む設計、そして不完全な主人公アルジュン像について訊きました。

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PS5新作『SAROS』発売直前!国内独占インタビュー。開発元が語る“ゲームプレイファースト”と主人公の描き方
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ソニー・インタラクティブエンタテインメントより発売予定のPS5向け新作アクション『SAROS』。『Returnal』で知られるHousemarqueが手がける本作は、ハプティックを活かした濃密な没入感、常に動き続けることを求めるアクション設計、そして一筋縄ではいかない主人公アルジュンの存在によって、強い印象を残す作品となっています。

今回は発売を前に、クリエイティブディレクターのGregory Louden氏、アソシエイトデザインディレクター・ゲームデザインのMatti Häkli氏への国内独占インタビューを実施。“ゲームプレイファースト”という開発思想のもとでどのように触覚表現やアクションの手触りを組み立てたのか、そしてアルジュンという人物にどのような奥行きを持たせたのかを聞きました。

Housemarqueは「ゲームプレイファースト」

――ついに発売目前となっておりますが、今の心境を聞かせてください。

Gregory:長期にわたって開発を続けておりましたので、こうしてようやく皆様に『SAROS』をお届けできるということを非常に嬉しく思っています。

本作は非常に謎の多いゲームとなっておりますので、こうして世に出して、プレイヤーの皆様にどう思ってもらえるのか、ボス戦についてどういった印象を持ってもらえるのか、そういった反応をもらえるのを非常に楽しみにしています。

Matti:私も同じく、非常に興奮しております。私たちとしても、自分たちが作り上げたゲームを非常に誇りに思っていますし、プレイヤーの皆さんに楽しんでもらえれば幸いだなと思っております。

――DualSenseの機能の活用がかなり印象的でした。特に振動ですね。日食によって、この振動があることで、日食が起きた時の空気の圧迫感や、射撃の爽快感、カットシーンの緊張感などが、視覚や聴覚だけではなく、触覚からもしっかり伝わってくるのが印象的でした。こういったDualSenseの機能は、プレイヤーの体験としてどのような意図をもって設計しましたか。

Gregory:やはりプレイヤーをゲームに引き込み、没入感を高めるための方法のひとつとして、ハプティックフィードバックにも我々は非常に注力いたしました。

Housemarqueとしては、理念として「ゲームプレイファースト」、つまりゲームプレイ第一というものを掲げています。ただ、ゲームプレイファーストではありながらも、主人公アルジュンの内面的な苦悩であったり、そういったものをきちんと感じ取ってほしいとも考えています。音楽やサウンド面と同じく、没入感を高めるためのツールとして、ハプティックフィードバックを存分に活用しました。

こうしたハプティックフィードバックもそうですし、視聴覚体験もそうなのですが、それらを含めて、最終的には没入感というところに戻ってきます。没入感の高い体験を届けたいと思いました。

――触覚を含めて、プレイ中に得られる情報量はかなり多いと感じました。UIの弾数表示、ちょうどよくリロードするところ、サウンド、敵の攻撃エフェクトなど、いろいろなところから情報が集まってきます。一方で、複雑すぎて煩雑でやりづらいというわけではなく、すぐ手になじむような感覚がありました。こうした情報量の多さと操作性の結びつきを両立するために、どのように整理したり、取捨選択したりしましたか。

Matti:我々がゲームプレイにおいて大切にしているのが、極限の集中状態といいますか、いかにプレイヤーをゾーンに入りやすくするかというところです。

その意味でも、直感的な操作方法であったり、先ほどおっしゃっていただいたように、すぐに簡単に理解できてプレイできるような、ある意味でのストリームライン、一定の簡略化をしたプレイを非常に心がけました。

すべてが、その極限の集中状態に至るための工夫として、数々の調整を施してきました。頭で「今からどういう操作をするのか」といちいち考えずに、思ったことをすぐにアクションとして起こせる。そういった状況とプレイ感覚を味わってもらえることを目指しました。

――前作『Returnal』はかなりストイックなゲームだったと思います。一方で本作は、より間口が広く、プレイヤーができることも増えていると感じました。ただ、すべてを自由にするのではなく、ある程度の制限をかけることも、引き締まったゲームプレイには必要だと思います。その中で、プレイヤーの行動をどこまで許容し、どういった方向に向かわせるかというデザインは、どのように設計していますか。

Matti:まず、プレイヤーにはゲームのシステムを理解したり、いろいろ試行錯誤したりするための時間を、できるだけ多く与えようという工夫をゲーム内にしております。

どういうところを制限しているかという点で言うと、たとえばシールドの場合、ずっとシールドを張れるわけではありません。使い続けると、どんどんパワーリソースが減っていってしまいます。そうした制限をかけることで、うまく使い、必要なところにだけ使うように誘導しています。

また、敵を倒した時に、資源であるルートがドロップするのですが、それは実はすぐに消えてしまいます。なので、落としたらできるだけ早く回収しに行かないといけません。

こうした仕組みによって、プレイヤーを次の目的地に誘導したり、最適な行動をするにはどうすればいいかを伝えたりしています。直接的に「早く拾いに行くべきだ」と言うわけではありませんが、間接的に誘導できるようなシステムを取り入れております。

こうしたものを、我々は「プルフォワード」と呼んでいます。プレイヤーを次の目的地へどんどん誘おうとするゲームデザインですね。そういうところを、我々としては非常に大切にしております。

死ぬたびに強くなる主人公・アルジュン

――『Returnal』のセレーネは、現代のAAA作品の中でも珍しい中年女性主人公であり、その内面や孤独がゲーム体験と強く結びついていました。一方で『SAROS』では、中年男性のアルジュンが主人公です。この変化は、プレイヤー体験にどのような影響を与えることを意図したものなのでしょうか。また、アルジュンの魅力も教えてください。

Gregory:最終的に、我々としては奥深いキャラクターを作りたいという思いが毎作ありまして、それはこの作品に限ったことではありません。

たとえば『Returnal』においては、ゲームプレイともリンクする形で、きちんと奥深いキャラクターを作るというところを鍵としておりました。前作『Returnal』では、死のループを断ち切るというゲームのコンセプトに合うストーリーになっていました。今回も、死ぬたびにどんどん強くなっていくというコンセプトがあります。そこに合った物語を設けております。

中年男性、中年女性にした点の利点としては、人生経験が豊富なキャラクターになるため、先ほど申し上げた奥深いキャラクター作りという意味で、より掘り下げる余地があるというところです。

よく我々は「キャラクター」と言いますが、我々としては、ちゃんと息のある、まるで実在するかのような人物であると捉えています。アルジュンにしても、完璧な人間ではありません。欠点がたくさんありますし、何度も間違いを犯します。そういうリアリティのあるキャラクター作りを、常に心がけております。

また、今回のゲームプレイ自体は難易度が高く、チャレンジングなものになっています。それに合わせて、物語を紐解いていくことにも難しさが備わっています。

この2つの意味でチャレンジングであり、奥深さと深度のあるゲームになっています。チャレンジングなゲームプレイと、チャレンジングな物語。この2つを組み合わせることによって、アルジュン・デヴラジというキャラクターも、作品全体の統一性にはまると思っていますし、ゲームプレイとしての体験もより高まると考えています。

アルジュンに関しては、ネタバレになるので魅力の核心部分はあまり大きく言えません。ただ、おそらくアルジュンに対して失望する瞬間もあると思います。しかし最終的には、どこか共感できるようになるのではないかと思っています。ぜひ楽しみにしていてください。

――本作は、クリアして終わりではなく、繰り返し遊ばれることを前提としていると思います。繰り返し遊ばせるためのプレイヤーのモチベーションは、どのように持たせるよう工夫していますか。

Matti:いろいろな武器の選択肢や、装備品の選択肢はもちろんあります。

最初は、もしアクションが苦手な方であれば、比較的操作しやすい、無難なオプションがあります。慣れてきたら、少しずつ応用的な武器やスキルを使えるようになってくると思います。

パリィをもっと活用したり、新しいアクションを活用したりすることで、少しずつアクションの深みが増していきます。

さらに、カラコス・モディファイアというシステムによって、個別のゲームシステムの難易度を調整する機能があります。それによって、よりチャレンジングな調整に挑むこともできますし、本当にいろいろな遊び方が詰まっています。

――最後に、これから本作をプレイするユーザーの方々にメッセージをお願いします。

Gregory:皆様にぜひ『SAROS』を楽しんでいただければ幸いです。我々としても、我々が作り上げたものを非常に誇りに思っております。

Housemarqueには30年の歴史がありますので、もし『SAROS』を楽しんでいただけたのであれば、我々の他の作品もぜひ楽しんでみていただければと思います。

『SAROS』は非常に野心的で特別なタイトルとなっておりますので、皆さまの反応を見るのが楽しみです。

Matti:Gregoryと同じく、Housemarqueには長い歴史があります。似たようなアクション性のあるゲームがたくさんありますので、『SAROS』を楽しんでいただけたら、そちらもぜひ試してみてください。

『SAROS』自体に関して言うと、常に動き続けるということが鍵となります。アクションにおいては、その点を念頭に置いてプレイしてみてください。

――ありがとうございました!


『SAROS』は、PS5向けに4月30日発売です。


【PS5】SAROS ( サロス )
¥7,286
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:みお

ライター/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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