
皆さんは実写化と聞くと、少し警戒してしまわないでしょうか。実写化といえば駄作になりやすい……そんなイメージが先に立って、気になっていてもなかなか手が出せない。そういう人も少なくないはずです。
しかし、今は少し状況が変わってきています。ドラマも映画もかなり見応えのあるものが揃ってきました。
本稿では、時間に余裕があるゴールデンウィークにこそ観てほしい、ゲームの実写ドラマ、映画をいくつかピックアップして紹介していきます。
ドラマ「THE LAST OF US」
寄生菌による感染拡大で文明が崩壊したアメリカ。過酷な世界を生きるジョエルは、ある事情から少女エリーを連れて危険な旅へ出ることになります。隔離地域を抜け、さまざまな人間や脅威と遭遇しながら進んでアメリカを横断していく物語です。
本作は、名作『The Last of Us』の雰囲気をかなり忠実に再現。ジョエルとエリーの距離感が少しずつ変わっていく流れ、感染者が現れたときの緊張感、荒廃した世界の静かな怖さなど、ゲーム本編の魅力をしっかり映像として再構成しています。
シーズン1で初代『The Last of Us』の内容、シーズン2で『The Last of Us Part II』序盤を描いているので、ゲームを遊んでいない人はシーズン1を見てから『The Last of Us Part II』ゲーム本編を遊ぶといった楽しみ方もできますね。
ドラマ「フォールアウト」
核戦争が勃発し、終末世界となっているアメリカ。核シェルター「Vault 33」暮らしていた主人公ルーシーは、父親を地上の荒くれ者の集団“レイダー”に攫われてしまいます。救出のために地上に出るとそこで待っていたのは暴力に支配された衝撃的な世界。ルーシーは、さまざまな出会いをしながらこの世界を生き抜いていきます。
本作に関しては、完全なるオリジナルストーリー。原作未プレイでも全く問題なく視聴できますが、ゲームを遊んでいれば世界観が理解しやすく、小ネタもちょこちょこあるのでより楽しめます。レトロフューチャーな美術、ブラックユーモアなど『Fallout』らしさも満載です。
また、本作は公式から正史であると明言されており、今後発売されるであろう『Fallout 5』ともリンクすることがわかっています。『Fallout』シリーズファンは必見です。
ドラマ「龍が如く Powered by 日本統一」
新宿歌舞伎町がモデルの神室町。“堂島の龍”と呼ばれた伝説の極道・桐生一馬は、愛する女性と親友のために“親殺し”という汚名を被ってしまいます。10年後、再び神室町に戻ってきた桐生は謎の少女・遥と出会いとある事件に巻き込まれていきます。
何度も実写化されている『龍が如く』の中でも今回は「龍が如く Powered by 日本統一」をピックアップ。初代『龍が如く』を日本の極道社会を描く人気映像作品「日本統一」のキャスト、スタッフが忠実に作るというコンセプトなので原作ファンは絶対に見てほしいです。
重要人物が登場するときの赤文字、会話シーンのテキスト感など原作愛が溢れた実写化になっています。あと『龍が如く7外伝 名を消した男』で獅子堂康生を演じた本宮泰風さんが実写ドラマでは桐生一馬を演じているのでそこにも注目です。
ドラマ「The Witcher」
怪物退治を生業にする主人公ゲラルトが、戦乱と陰謀が渦巻く大陸を旅し、人々を助けていく中で過酷な運命に巻き込まれていくダークファンタジー作品です。
厳密には小説原作ベースですが、ゲームファンにオススメするなら外せない一本ということでチョイス。『ウィッチャー』シリーズらしい各地で起きる事件、危険な怪物退治、多数の登場人物たちが織りなす人間ドラマなど見どころ満載の作品。
すでに4シーズンまで配信され、シーズン5が最終章とかなりの長編ではありますが、今後出る『ウィッチャー4』の世界観を理解するために見ておくのはありだと思います。
映画「アンチャーテッド」
ニューヨークでバーテンダーとして働くネイサン・ドレイクが器用な手さばきを見込まれ、トレジャーハンターのビクター・サリバンと共に50億ドル相当の財宝を一緒に探すことに。消息を絶ったネイサンの兄サムが残した手掛かりを頼りに、2人は冒険に出るというストーリーの冒険映画です。
本作の魅力は、なんといってもゲームさながらの大掛かりなアクションとワクワク感。トム・ホランド演じる若きネイトは原作ゲームとはやや印象が違うものの、そのぶん新規層には入りやすい作品です。ゲーム未プレイでも王道のアドベンチャー映画として楽しめます。
映画「マインクラフト/ザ・ムービー」
4人の冴えない男女(一人はジェイソン・モモア)が謎のキューブの力で、すべてが四角形でできた異世界に転送されてしまったというまさかの異世界転生的なストーリーの作品です。長年そこで暮らしているおじさんのスティーブから色々教えてもらいながら、四角いモンスター達と戦い、マイクラ世界でサバイバルします。
明確なストーリーがない『マインクラフト』というゲームのクラフトとサバイバルという要素を異世界冒険映画としてシンプルにまとめていて、頭を空っぽにして観やすいのが強み。『マイクラ』ならではの小ネタも多く、原作ファンほど楽しいタイプの一本です。
家族向けの大作としてもまとまっているので、GWに気軽に見る1本としてちょうどいい作品だと思います。
映画「モータルコンバット」
胸にドラゴンの形をしたアザを持つ主人公コールが、人間界と魔界の命運をかけた戦いへ巻き込まれていく格闘アクション映画です。サブゼロやスコーピオン、ライデンといったシリーズおなじみのキャラクターも登場し、ゲームさながらの迫力のバトルが展開されます。
本作の良さは、なんといっても『モータルコンバット』らしいゴア表現を遠慮なく押し出しているところです。ストーリーの内容よりも、とにかく派手なアクションを見たいという人に非常にオススメ。続編となる映画「モータルコンバット/ネクストラウンド」2026年6月5日に公開されるので、タイミング的にもピッタリです。
また、原作シリーズは海外ドラマや映画とのコラボキャラクターが多いのも特徴。最新作ではホームランダー、ピースメイカー、ゴーストフェイス、ターミネーターのT-1000などさまざまなキャラクターが登場しているので、海外ドラマ等にハマったあとに遊ぶと楽しい作品になっています。
映画「8番出口」
異変を見つけたら引き返す、異変がなければ進むというシンプルなルールのもと、無限に続く駅の地下通路からの脱出を目指す大ヒットインディーゲーム『8番出口』の実写映画です。ほんのわずかな違和感を見逃せば最初に戻されてしまうという、原作ゲームの不穏なループ構造が映像でも再現されています。
プレイヤーの役割を二宮和也さんが行っているのですが、ゲームを遊んでいるときの“あの感じ”がちゃんと映像になっていることに注目してほしい作品。河内大和さんが演じるおじさんを雑に確認していく感じなんかが特にプレイヤー感あります。未プレイでもルール自体が単純なので誰でも楽しめるホラー映画になっています。
映画「返校」
中国国民党政権下の白色テロ時代の台湾の学校を舞台に若者たちが、学校で起きた政府による迫害事件とその原因となった密告者の悲しい真相を追うことになるダークミステリーホラー作品です。
本作は、2017年に発売された台湾発のインディーホラーゲーム『返校 Detention』が基になっており、学校を舞台にした王道な怪談的な見た目のでありながら、当時の緊迫した時代背景、切ない青春を感じさせるのが特徴。原作ゲームの不穏な空気がきちんと受け継がれ、じわじわと押し寄せてくる恐怖は、派手な作品とはまた違った意味で記憶に残る一本です。
ドラマ版もあるのですが、そちらは原作ゲームの30年後を描いた別物なので、まずはゲームか映画を見ましょう。
実写を観てからゲームに触れる。逆にゲームを遊んでから映像作品に興味を持つ。そうやって自身の中の“幅”が増えていくのは、とても楽しいことだと筆者は考えています。ゴールデンウィークのように少し時間が取れる連休だからこそ、普段なら後回しにしてしまう“実写作品”に手を伸ばしみてはいかがでしょうか?






