人類の文化や歴史に根付いたものに「酒」があります。紀元前からワインやビールが作られて飲まれていたという記録が残されていますし、蜂蜜から作られるミードという酒は、それよりも古い“最古の酒”とも言われています。そんな酒をテーマにしたゲームも多く、さまざまなジャンルの酒を作れるのも魅力です。
Goosix Gamesが2026年5月20日にSteam早期アクセスを開始した『Moonshiner Simulator』は、その名の通り「密造酒(Moonshine)」を作ることにフォーカスした作品です。プレイヤーは、設備も資金もほとんど無い状態からスタートして、密造酒を造って売りながら事業を拡大していきます。
さまざまな材料や設備でビールやワイン、ウイスキー、ミードなどのお酒を密造できます。従業員を雇えば製造を半自動化可能で、より質の高いお酒を作ることができれば、大きな儲けを出すことも可能です。ただし、あくまで「密造酒」なので、警察の監視には十分注意しなくてはなりません。
本稿では、新作密造酒製造シム『Moonshiner Simulator』のプレイレポートをお届けします!
小さなバラックから野望は始まる
本作の物語は、町にあるスラムの小さなバラックから始まります。プレイヤーはここで密造酒を造ることになり、最初はチュートリアルとして近くに住んでいる“兄弟”から基本的な製造方法を教わっていきます。
まずは材料の調達が必要です。近くのガソリンスタンドから「バケツ」「砂糖」「酵母」を買い、バケツに入れた水に材料を投入。後はアルコール発酵が完了するまで待てば酒へと変化します。無事に完成した密造酒を瓶詰め機でボトリングすれば、町中のNPCに話しかけて売ることができます。





一日の作業が終わると進捗によって経験値を獲得し、レベルアップすれば新しい材料や設備を扱えるようになります。本作のお酒造りは基礎となる「材料」と、酒にさまざまな価値を付与する「修飾子(modifier)」があり、その組み合わせで完成する酒の種類やランク、販売価格も大きく異なります。
NPCにはそれぞれ好みがあり、酒の特性によって販売できる確率も変化していきます。NPCの要求する酒ランクもあり、スラムで売れる酒も住宅地では売れないというケースも。同じ酒でもスラムのNPCと住宅地のNPCで支払える額の上限も異なるので、良い酒ができたら相応のお客さんを探すことも大切です。





ある程度お金を稼いだら、兄弟から新しい家を購入することを提案され、いよいよ本格的な製造がスタートします。その一方で地元の警察がプレイヤーをマークするようになるので、その目を掻い潜る方法を見付けなければなりません。





ライセンスを取るか地下に潜るか
ゲーム内では「プレイヤーが密造したお酒をNPCに直接売りつける」ことで警察の警戒メーターが増え、メーターが一杯になると家が捜索されて罰金を払うことになってしまいます。メーターは時間経過で少しずつ減っていきますが、待っているとお金が稼げないので、なんとか安全に売り抜ける方法を探す必要があります。
一番シンプルな方法はショップを介して売ることです。町中にはいくつかの店があり、その中にはプレイヤーが信頼を得ることで密造酒を預かって売ってくれます。当然仲介手数料はかかってしまいますが、この方法を用いれば酒が売れても警戒メーターが増えることはありません。




もし安全な商売をしたければ、街でライセンスを買うという方法もあります。ライセンスはワインやビールなどの酒ごとに種類があり、ライセンスを持った酒はバーなどの正規のお店で売ることができます。手数料だけでなく税金もかかってしまいますが、安定した売上を考えるなら一つの方法です。
最もアンダーグラウンドな方法は「製造場所を隠す」というもの。町のとある場所に隠れている人物から森の奥の家を購入し、地下室に樽を置くことで警察の捜査から逃れることができます。家を買うのは少々値が張りますが、安全な上に樽で熟成すれば酒の価値も上がるという、一石二鳥の方法です。




ゲームには特に制限時間はないので、警戒メーターを調整しながらゆっくり商売するのも一つの方法です。農地を借りて原料を栽培することもできますし、車を買って乗り回すこともできます。自分だけの密造酒製造プレイを楽しめます。





多彩な酒を製造!従業員を雇えば効率化も
『Moonshiner Simulator』では、原料に合わせたさまざまなお酒を造ることができます。例えばブドウを搾って醸造すればワインになりますし、ワインを蒸留すればブランデーにもなります。色々な原料を集めて実在するお酒を造るのも本作の醍醐味で、お酒の種類ごとに実績もあります。
経営ゲームとしては修飾子の組み合わせを考えるのも面白い部分。店で買える食材だけでなく、町中に生えてるキノコ、ゴミ箱に捨てられているミカンの皮やネズミ、色々なものがお酒の原料になり、販売価格に影響を与えます。設備が整えば販売用の瓶も造ることができるようになり、さらに値段をアップすることも可能です。





大きな家を買えば従業員を雇えるようになります。従業員には原料集め、清掃、酒の製造を指示することができるのですが、給料として酒を提供する必要があります。経営に余裕ができたら給料用の酒を造ることで、ある程度自動的にすべての工程を回してもらうこともできます。
酒の製造だけでなく農業や納品など、プレイヤーのやるべきことは多く、一日はあっという間に過ぎていきます。従業員を雇えるようになれば劇的に行動に余裕が出るので、より良い酒のレシピを開発していきましょう。もちろん、警察の目には注意ですが……。




そして最後に「酒を飲んだお客さんの変化」を紹介します。副原料によって“体が大きくなる”、“髪が抜ける”、“目が光る”、“目玉が飛び出る”、“体中にキノコが生える”などの視覚的な変化が起きるのです(翌日には元に戻る)。ショップに酒を預けていると不意に大変なことになってるNPCを道端で見付けて驚きますよ!
『Moonshiner Simulator』は、比較的簡単な操作で色々な密造酒を製造・販売する事ができるゲームです。時間制限や維持費などの要素もないのでゆっくりと遊ぶこともできますし、ゲームが進めば施設や製造場、従業員などの要素も増えて、遊びやすさや効率性もどんどんアップしていきます。警察の目を逃れる方法が複数あるのもプレイの幅を広げます。
酒造りゲームとしても、ある程度原料からしっかりと狙った酒を作る事ができるのも嬉しい部分。もちろんある程度アバウトに考えても修飾子で儲けを出すこともできますし、一部のNPCがクエスト形式で製造方法のヒントもくれるので、遊びながら勉強することもできます。酒を飲んだお客さんの変化もユニークです。



ただし、まだ早期アクセス段階ということもあり、一部素材の入手方法がわかりづらい、地図に店の情報が無くわかりにくい、製造した酒レシピのソートができないなど、少し不親切な部分もあります。正式版ではNPCとのやり取りやストーリーラインの改善、フィードバックを元にした調整なども予定しているので、今後にも期待したいですね!











