THQ NordicとParaglacialは、6月3日にダークファンタジー世界を舞台としたアクションRPG『Fatekeeper』を早期アクセスでリリースしました。
わずか13名の開発スタッフによって作り上げられたという本作は、これまでもグラフィックのクオリティの高さや、戦闘におけるゴアな表現などが注目を集めてきました。早期アクセス段階である現在では序盤のストーリー部分を体験可能です。
今回はTHQ Nordicからのコード提供のもと、本作をプレイする機会に恵まれたので、注目の要素や今後期待したいポイントなどをご紹介します!
ダークファンタジー世界のアクションRPG『Fatekeeper』―自らの手で運命を切り拓け

『Fatekeeper』はParaglacialが開発を行い、THQNordicがパブリッシングを行う一人称視点のアクションです。ダークファンタジーな世界を舞台に冒険し、戦いを通じて自らの手で運命を切り開いていきます。
かつて災厄が起こった地の廃墟を始め、遺跡や山岳地帯などさまざまなロケーションを探索可能です。また、フィールドの各所にはキャラクターの特殊能力を駆使して先に進む謎解き要素なども用意されています。


さらに、複数の武器や魔法を組み合わせた戦闘、装備やスキルツリー、アイテムのパワーアップによるビルド要素なども特徴です。そのほか、美しく没入感のあるグラフィックや、戦闘では四肢が欠損するなどゴアな表現もリリース前から注目されていました。

6月3日にリリースされたばかりの本作は、早期アクセスとしてスタート。現在のバージョンではストーリーの序盤である、4時間ほどのゲームプレイが可能となっていました。
早期アクセス期間はおよそ18ヶ月を予定し、開発スタジオであるParaglacialはユーザーのフィードバックを基にアップデートの方針を決めていくことが語られています。また、製品版では15時間ほどのコンテンツ量となるほか、今後のアップデートでは新コンテンツの追加をはじめ、進行システムなどの拡張なども行われるようです。
グラフィック面はかなり良好!壮大な景色の空気感や探索をする楽しさもあり

本作の序盤で、プレイヤーは高くそびえ立つ山「Mar Guran」の山頂に位置する神殿都市を目指すことになります。相棒である喋るネズミとともに会話を交わしながら先へ進んでいきますが、まず目に飛び込んでくるのはそのハイクオリティなグラフィックと壮大な景観。
険しい山岳地帯やその下に広がる景色など、Unreal Engine 5で描かれるグラフィックは岩や木など細かな部分もしっかりと表現されており、近年の大型タイトルと比較しても遜色のないレベルに仕上がっています。



山岳地帯だけでなく洞窟や遺跡、水路といったさまざまなロケーションが探索可能で、マップは基本的に一本道に近い構造になっています。しかし、木で塞がれた入口を斧で壊したり、柱の出っ張りから飛び移って窓から入ったりと、各所には寄り道となる要素も。寄り道をした先では宝箱やアイテムを入手可能です。


また、主人公の能力を駆使して先に進むパズル要素がある場面もあります。主人公はテレキネシスによって相手を引き寄せたり、物を動かしたりできますが、これを使って遠くのレバーを動かし、扉を解錠するといった使い方もできます。

多彩な要素を組み合わせる戦闘やビルド要素では、バランスなど気になる部分も…

本作の戦闘は弱攻撃と強攻撃、そして複数種類の魔法などを組み合わせて戦うほか、ガードや回避といった基本的なアクションは一通り揃っています。また、近距離での戦いでは蹴りも有効で、盾を蹴って相手の体勢を崩すプレイや、罠や奈落に向かって相手を蹴飛ばすといった使い方も可能です。
武器は2種類の武器を切り替えながら戦うシステムとなっており、序盤では剣や斧、杖などの武器が確認できました。さらに、前述のテレキネシスを含めた複数種類の魔法を使い分けながら戦うことも重要です。


例えば炎の魔法は遠距離の相手を攻撃できるほか、スリップダメージによって継続的にHPを削れるという利点がありますし、氷属性の魔法は相手の動きを遅くさせる効果があります。またテレキネシスによって敵を引き寄せたり、逆に風の魔法でのけぞらせたりと、立ち回りに組み込むことで戦闘を優位に進められます。
また、前述のハイクオリティなグラフィックによるゴアな表現にも注目。武器で四肢を斬り飛ばすだけでなく、首を切り落とす際には動きに重みもあり、ある種の爽快感が生まれています。


ビルド面では広大なスキルツリーからポイントを使って習得していく方式で、HPや近接攻撃ダメージなど基本の方針を決定してから、ステータスの底上げや追加効果を獲得します。最終的には魔法や近接攻撃に特化したビルドなどを組み上げることも可能なようです。
ただし、スキルツリーの振り直しはプレイした段階では確認できなかったうえ、基本方針以外のスキルを獲得するためには多くのポイントを消費しなければいけないため、序盤のスキル割り振りによって難易度が大きく変化しそうです。


敵にもさまざまな種類が登場し、近接攻撃や盾を持った敵、遠距離から弓矢や毒ガスを投げつけてくる敵などバリエーションはさまざま。一方で、複数体の敵との戦闘ではストレスを感じる場面もありました。
ガード時にはスタミナを消費してしまうため、段々とジリ貧に陥ってしまうだけでなく、「気付いたら背後にも敵がいた!」という状況や、特に遠距離から攻撃してくる敵が複数いる場合は、移動や回避をしている最中にも弓矢を撃たれ続けて、HPが大きく削られてしまうというようなこともありました。


また、細い道に毒ガスを投げ込まれてしまい、通り抜けるには絶対にダメージを喰らわないといけないような箇所も。HPを回復するポーションは使用するモーションも時間がかかるため、使用タイミングには注意が必要です。
しかし一方で、レベルアップしたタイミングでHPとMPが全快する、というシステムは面白いと感じました。HPがギリギリだけど、あと一体倒せばレベルが上がりそうだから、こいつを先に倒そう!など、戦闘や探索のなかで逆転の糸口や、駆け引きを生む要素になっています。

さらに本作では序盤に2体のボスに挑戦可能ですが、ボスとの戦闘でも“荒削り”な印象を受けます。最初に対峙するボスは突進や衝撃波、長射程の斬撃などを繰り出してくるのですが、攻撃のタイミングや射程が見極めづらく、「今の当たるの!?」「これ回避できてないの?」となってしまうようなものも。
リリース後のアップデートでボス戦に多少の改善はみられたものの、ボスの取り巻きも出現するため、「序盤は逃げ回って一体ずつ雑魚を倒しながらボスにスリップダメージを入れて、最後にボスを削りきる」という戦い方にならざるを得ませんでした。



そのほか細かな部分として、「HPバーがないためボスの体力が確認できない」という問題もあります。「あと少しで勝てるから慎重に!」という期待感や「やっと倒せた!」という達成感もなく、「あ、今ので終わったんだ……」と妙に呆気なさを感じてしまいました。

総じて、現状の戦闘のバランスやゲームプレイ体験はあまり良くないため、今後のアップデートを期待したいところです。
荒削りな部分が多いものの、今後にはかなり期待できる作品!コスパも良好。

今回は早期アクセスが開始された『Fatekeeper』のプレイレポートをお届けしてきました。リリース段階でのコンテンツのボリュームは3時間程度のもので、ストーリーやビルド要素などもある程度しか体験できませんが、本作の魅力はなんといってもそのグラフィック。没入感のある景観や表現で今後はどういった物語が繰り広げられるのか、かなり期待ができます。
また、“下に水があるかどうか確かめるために、相棒のネズミを底へ投げ飛ばす”などかなりぶっ飛んだキャラクター性をしている主人公なので、日本語でストーリーを楽しみたい気持ちもあります。

一方、戦闘面では複数体の敵やボス戦など、動きやバランスがまだ洗練されておらず、ストレスを感じるシチュエーションも多く存在していました。
幸いにもリリースから数日でフィードバックに基づいたバランス調整のアップデートが配信されるなど、積極的にアップデートを行っていく姿勢は見られるので、こちらは今後さらなるブラッシュアップに期待です。

そして本作は1,350円(6月17日までは1,080円)とかなりお手頃な価格で早期アクセスを開始しているのも嬉しいポイントで、グラフィックのクオリティなどを見てもかなりコスパに優れているといえるでしょう。
『Fatekeeper』はPC(Steam)向けに現在早期アクセスを実施中です。












