インドはインディーゲームも凄いことになっていた!? アニメ風作業アプリからシタール職人RPG、トゥクトゥク生活ADVまで、「India Games Showcase」注目作12選 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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インドはインディーゲームも凄いことになっていた!? アニメ風作業アプリからシタール職人RPG、トゥクトゥク生活ADVまで、「India Games Showcase」注目作12選

インド発のインディーズゲームは個性的な作品ばかりであり、既に世界中で活躍していることが明らかになりました。

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インドはインディーゲームも凄いことになっていた!? アニメ風作業アプリからシタール職人RPG、トゥクトゥク生活ADVまで、「India Games Showcase」注目作12選
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インドのゲーム市場が急成長を遂げていることは、何度かお伝えしてきましたが、またさらにゲーム市場の勢いをダイレクトに反映させたような、おもしろいデジタル・イベントが6月に開催されました。

それは「インディア・ゲームズ・ショーケース(IGS)」です。

すでにリリースされている、日本のポップカルチャーの影響を受けた『フィッシュボウル』や『ラジィ 古の伝説』の続編として注目される『Raji: Kaliyuga』などに加えて、抜粋された40以上の新作ゲームトレーラーが公開され、インドゲームに注目しているユーザーも、インドゲームについて全く知らないユーザーも、ゲームファンであるなら目を釘付けにするような魅力的なタイトルに満ちたショーケースでした。

インドゲーム産業は急速に成長を遂げている一方で、まだまだ未開拓な市場であることから、認知度を高めることは最重要課題で、クリエイターたちへの支援が行き届いていない現実もあります。

そのため、インド全土はもちろん、世界にその存在を知ってもらい、さらなるファンの獲得、開発やPRの参加や支援に繋がることを目的としたショーケース・イベントなのです。

インド国外で開発された作品も紹介されていますが、今回はインドで開発された作品を中心に12作品を抜粋して紹介します!!

■Appa

ジャイプールを拠点とするハート・デス・スタジオ(Heat Death Studio)が開発中で、2027年リリース予定。

デザイナーやアニメーター、そしてインディーゲームクリエイターとして活躍するムリドゥル・パンチョリ(Mridul Pancholi)が創設したハート・デスの最新作であり、今まで制作してきた作品の集大成です。

フランスのバンドデシネや日本の「ベルセルク」「チェンソーマン」などからインスピレーションを受けた、ムリドゥル自身のデザインによる、コミックスタイルのキャラクターや奇抜なクリーチャーが多数登場。

文化的に豊かなインドの雰囲気とシュールレアリスムを融合した世界観のなかで展開されるのは、じゃんけんをベースとしたオリジナル・カードゲームです。

■Back In Time

アフマダーバードを拠点とする、5人のクリエイターたちが主導となったオムヤマ・スタジオズ(Omnaya Studios)が開発中。

時間を旅しながら、数々の災害や事故を防ぐスピーディーなタイムトラベルアドベンチャー。『ロックマン』『メタルスラッグ』の中間のような横スクロールで、スーパーファミコン時代を思い出させる、独特なデザインも目を惹きます。

オムヤマは、以前にも『The Adventures of Zozo』という横スクロールアクションをモバイル向けゲームとしてリリースしていましたが、同作のシステムを使用しつつ、スケールアップさせた集大成です。

またオムヤマは、とにかくワニから逃げる回る『See you later, Alligator』などのユニークなセンスを持っていることからも、シンプルななかに斬新なアイデアが詰まっています。

■Malhaar

ニューデリーに住む、アンモル・カウル(Anmol Kaul)とスネハ・アガルワラ(Sneha Agarwalla)のカップルで設立されたコーヒー・フォー・トゥー・スタジオ(Coffee For Two)が開発中の音楽シミュレーションRPG。

プレイヤーは、神秘的な町にやってきたばかりの音楽家兼弦楽器職人となり、シタールを習い、森で材料を集めたり、市場で買ったりして、祖父の工房を使って様々なインドの弦楽器を製作・調律し、またそれを地元の業者に売ることで資金を集めていきます。

音楽ゲームではあまりなかった、シタールの音を感じたり、奏で方をデジタル体験できるという意味では、カジュアルでありながらも、かなり貴重な体験ができる作品といえるのではないでしょうか。

■Shutter Story

ムンバイを拠点としたフロントウッド・インタラクティブ(Frostwood Interactive)は、2017年にアルマーン・サンドゥ(Armaan Sandhu)によって設立されたインディぺンデントゲーム・スタジオです。

同スタジオは、雰囲気のある物語主導型のゲーム体験、深みのあるキャラクター、そして映画のような演出を大切にした『Forgotten Fields』『Rainswept』といった作品でも知られていますが、今作はテイストが全く異なります。

ある家族のフォトアルバムを調査し、超常現象の原因を探求していくホラーゲーム。いかにもアメリカの一般家庭にありそうな写真に写り込んだ異質なものを探して紐づけていく、まるで事件を捜査しているような臨場感です。

すでにデモ版が配信されていて、日本や海外でもレビュー動画がいくつか投稿されていますが、インド感が全くないため、今作をインドのゲームだと思っている人は少ないようです。

■Raahi

ベンガルールを拠点とするカルプ・スタジオ(Kalp Studio)が開発しています。

1990年代のインド・ゴア州を舞台にしたオープンワールドで物語主導型サンドボックスゲームです。

プレイヤーはトゥクトゥク(リキシャ)の運転手「Sandy」となり、乗客を乗せたり、釣りや市場の散策などを楽しむ、スローライフ体験が魅力です。

実在のインディーアーティストたちのカセットテープを集めることでBGMを変化させることが可能になる、コレクション性もあります。

開発中に遊び要素をもっと増やす意向となり、トゥクトゥクレースなどのミニゲームも追加されるようです。

■Aikyam

インドではなく、カナダのトロントを拠点としているサウザンド・スターズ・スタジオ(Thousand Stars Studio)が開発していますが、開発チームはインド系のクリエイター、サリー・ルック(Sally Luc)とパース・ソニ(Parth Soni)が主導となっています。

今までも多文化的な要素を取り入れた、ストーリー重視な作品を手掛けてきましたが、インドをイメージした作品はありませんでした。しかし今作においては、ボリウッドをイメージした音楽やダンス要素も満載のファンタジーRPGとなっています。

インド系のクリエイターは世界各国にいて、ジェイクス・ベジョイ(Jakes Bejoy)のようにディズニーからインド映画の音楽監督になった例もあります。

インド国内だけではなく、インド国外のゲーム会社が逆輸入的にインドにアプローチしてくるパターンもあるのです。

■Spook-A-Boo

ニューデリーを拠点としたワーラー・インタラクティブ(Wala Interactive)が開発しています。同社は、インド初のラリーレース映画とされた「Panchatantra」(2019)のゲーム版を開発して話題になりました。

友達や家族とリラックスしながら遊べるゲームをコンセプトに、いくつかのパーティーゲームを開発してきました。なかでもモバイルゲームの『Roshambo』は、大会が開かれるほどの人気を博しました。

そして集大成となるのが今作『Spook-A-Boo』なのです。最大4人で協力プレイや対戦ができるゴーストハントゲームです。インド感は全くありませんが、可愛らしいキャラクターたちが多数登場します。

■Radio Heart: Lofi Hours

デヘラードゥーンを拠点とするガリック・エンタテインメント(Gallic Entertainment)が開発しています。

IGSで発表された『Silkgrove』も同社によるものです。また『Siyah: Initiation』というハイクオリティなアクションゲームも同時進行で開発しています。

そして今作は、リラックスできるローファイビート、落ち着いた環境のなかでシンプルな音楽作成ツールを備えた、心地よいリラクゼーションゲームです。

生成AIのクオリティが上がってきたことで、日本アニメ風なキャラクターデザインが世界中で広がりつつありますが、インドも例外ではありません。一方でアニメ産業も急成長しているため、「どうせAIだろう」と思っていると、信じられないクオリティの作品が飛び出してくるかもしれません。

そんな過渡期の作品としても注目してみてください。

■Farsight

ハイデラバードを拠点としたスタジオ・ヌーリ(Studio Noori)が開発中。モバイルやPC向けのシンプルゲームを中心に開発してきましたが、今作は初の本格ホラーゲームとなっています。

境界領域と心理ホラーをテーマとした今作は、継母と一緒に眼科を訪れた少年ノアとして一人称視点でプレイすることになります。

診察が始まると、眼科クリニックは跡形もなく消え去り、淡い空の下、広大な野原と熱気球だけが残され、恐怖空間へと誘いこまれることになりますが、全く予想できない展開が待ち受けているようです。

インドのホラーゲームに関しては何度か紹介してきましたが、今作を観ても、かなり意欲的なことが伝わってきます。

■Flip-Flop Fury

ムンバイを拠点としたシェイプシフター・デジタル(SHAPESHIFTER)が開発しています。

同社は「Jugnuma:The Fable」(2024)などの映画からコカ・コーラやケンタッキーなどの企業広告なども手掛けていることでも知られる、インドでは有名な広告会社です。

そんなシェイプシフターは、アプリゲーム開発にも意欲的ですが、今作は斬新なアイデアをもとに開発されました。

スリッパや靴などを投げてターゲットに命中させることを目的としており、ストーリーを進めていくと、使用可能な“履物”も増えていきます。予告では魚も投げることができているので、履物以外も投げられるようになるのかもしれません。

■Mechanical Fury - Prologue

プネーを拠点とするアルヴィン・ハーツ(Avian Hearts)によって開発されました。2025年にリリースされており、すでにプレイ可能です。

ユービーアイソフトのプログラマーとして『Monopoly Madness』『ローラーチャンピオンズ』などに参加したタヌージ・スリヴァスターヴァ(Tanuj Shrivastava)がリードデザイナー兼ディレクターとして参加しています。

『DOOM Eternal』『Ghostrunner』を組み合わせたような作品を目指したそうですが、どちらかというと『バイオニック コマンドー』を思い出させるアクション・シューティングで、日本のアニメからインスピレーションを受けたキャラクターデザインも特徴的です。

■Cosmic Race: Galactic Showdown

ベンガルールを拠点とするサイファー・インタラクティブ(Psypher Interactive)が開発しています。

ヴァルン・ダワン(Varun Dhawan)、サラ・アリー・カーン(Sara Ali Khan)主演映画「クーリーNo.1」(2020)のモバイルゲームやボウリング、パズルゲームなど、比較的シンプルなゲームを開発してきたサイファーが、一歩踏み出したプロジェクトとして進めているのが今作です。

スタイリッシュなビジュアルとエレクトロミュージック、地球外ロケーションでの車両戦闘が特徴のアーケードレーシングゲームです。

プレイヤーは銀河最大のレーストーナメントで対戦相手を打ち負かし、トップを目指すことを目的としており、カスタイマイズのバリエーションも豊富です。

『Project Foxx』『Ghatika』、サイケデリックなシューティングゲーム『KILLFLOW』、ループする迷宮世界を舞台とした『Loop : Beginning Of Never Ending Journey』などのように、クオリティが高く、冒険的な作品ばかりでした。開発者の情報が限られていて、紹介しきれなかった作品もありますが、どれも個性的であり、何より斬新です。

インドを感じさせる音楽やヒンドゥー神話などを扱った作品があるのとは対照的に、インドと直接関係のないテーマを扱った作品も多いことがわかると思います。

いくつかの作品は、すでに世界で話題になったものもあります。しかし、それらがインドで開発された、もしくはインド系クリエイターチームが開発したものと知らなかったものもあるのではないでしょうか。つまりインドゲームは、すでに世界に広がっているのです。

もちろん、ここで紹介した作品はあくまで一部にすぎません。インディーズゲームだけではなく、『The Age of Bhaarat』『Son of Thanjai』などのように、最前線で活躍するインド映画のスタッフが本気で挑んだプロジェクトまで、とにかく、ひしめき合っているのが現状です。

これから、もっとたくさんのインドゲームが世界に発信されてことになるのは間違いありません!!

ライター:バフィー吉川,編集:みお

ライター/映画・インド現代音楽評論家、アメコミショップオーナー。 バフィー吉川

NHK「ABUソングフェスティバル」監修、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」、日本テレビ「ZIP!」などに出演経験あり。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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