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ミステリーファンを惹きつける傑作ADVが生まれ変わった!『オブラディン』『Her Story』からも影響受ける『ギャリー邸事件』プレイレポ

ルパート・ギャリーなんて聞いたこともない

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ミステリーファンを惹きつける傑作ADVが生まれ変わった!『オブラディン』『Her Story』からも影響受ける『ギャリー邸事件』プレイレポ
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2025年にitch.ioにて公開されたフリーゲーム『Type Help』。

昔ながらのコマンド入力型ADVであり、特定の文字列やコードをタイプすることで、ギャリー邸で起きた事件の真相が浮かび上がってくるというブラウザゲームです。誰でも無料でプレイ可能なので、ぜひともチャレンジしてみてください。

この度『Type Help』が『ギャリー邸事件』としてリメイクされ、Steamで販売されました。

ゲーム体験はそのままに、キャラや背景といったビジュアル表現が追加され、よりリッチで恐ろしいミステリーゲームに進化しています。

雷雨の夜、招かれざる客が現れる……ギャリー邸で起きた複雑怪奇な事件を追え

本作はとある事件を追いかけるミステリーゲーム。

主人公は曰く付きの館、ギャリー邸へと出向き、昔この場所で起きた凄惨な事件の詳細を突き止めることになります。

『Type Help』ではコンピュータにテキストを打ち込むことで事件を解明していくという筋立てでしたが、リメイク版の本作では降霊術が可能な機器を起動させるという設定が加わりました。

冒頭からおどろおどろしい雰囲気たっぷりで、発電機を回して機器が立ち上がるシーンは、ゲームへの没入感をグッと高めてくれました。

『Type Help』

さて、ゲームシステムのほうですが、作者が『オブラディン号の帰還』や『Her Story』からの影響を公言している通り、記録を遡って記憶を集めていく作品です。

プレイヤーは、ギャリー邸で交わされた会話劇を何度も聴きながら(あるいは見返しながら)そこで語られた「時系列」「場所」「居合わせた人間」を拾い上げ、組み合わせます。正しい情報を登録できた場合、また別の新しい場面をチェックすることができるようになります。

時系列は日時では表示されず、01,02,03…とシークエンスになっているだけです。物が割れたり、雷鳴が轟いたりした瞬間を忘れないようにしましょう。

場所はその通り、彼らがいた場所のこと。リビングやエントランスといった部屋を指定していきましょう。20世紀初頭の段階ですでに骨董品の雰囲気が漂うギャリー邸の各部屋は、見ているだけでもテンションが上がりますね。

居合わせた人物は、寸分違わず全員を当てる必要があります。

これらの情報を入力するため、機器のつまみを捻る遊びが、リメイク版ならではです。

原作の、テキスト主体がゆえに想像の余地が膨らむ作りも良かったのですが、本作は得体の知れない機器の発するガチャガチャ音がなんとも素敵でした。

ローカライズもバッチリで、今のところ意味不明なテキストや、推理に支障をきたす箇所は見受けられません。

加えて、日本語の字体も良くて、ゲームの雰囲気に即したフォントが効果的に使われているところも評価したいです。

音響も素晴らしく、雷が鳴ると身を竦めてしまいます。ぜひともヘッドフォンを付けてお楽しみください。

役者の演技も極上で、ヒステリックな婦人や、大きな秘密を抱えてそうな老人など、さまざまなキャラクターが丁々発止のやりとりを繰り広げてくれます。

フルボイスのアドベンチャーゲームとしても、充分なクオリティに達していました。

謎解きに関しても、かなりのクオリティです。

特に本作は、登場人物たちがどの部屋に誰と行ったかを探り続けるゲームなため、キャラクターが織りなす会話劇を注意深く追っていく必要があります。

AがBに対して「これからどこどこに行きましょうと」誘いかけるセリフならすぐにわかりますが、このセリフを吐いたということはさっきまで〇〇にいたんだよな~、とか、こんなことをわざわざ言うってことはあそこに行きたがっているってことか……、と想像力を働かせていかなければなりません。

ヒントも随時開けますし、使用することにペナルティはないので、ハードルが低い点も嬉しいですね。

ただ、時系列が時計で管理されているわけではないため、キャラクターの発する「あとで~」といった文言がどれくらい先の話なのかわからず、それらしいところで何度か試してみるローラー作戦になってしまう時もありました。とはいえ、筆者の読み込みが浅いだけかもしれませんし、綺麗に推測が決まって次の場面が開いたときの気持ちよさはたまりませんでした。

トンマナも統一感があり、時代にそぐわないものが出てきて鼻白むことがないのも嬉しいところです。

ぜひとも、静まり返った夜中などにプレイしてみてください。

『ギャリー邸事件』は、PC(Steam)にて配信中です。

《各務都心》

各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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