気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Pracy Studios開発、PC向けに9月23日にリリースされたリズムアクションRPG『Nocturne』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、デジタル化された死後の世界が舞台のリズムアクションRPG。敵とのバトルがリズムゲーム(音ゲー)になっているのが特徴ではあるものの、難易度設定も可能なため、初心者から上級者まで幅広くプレイすることができます。ハイスコアに挑戦できるアーケードモードも搭載。記事執筆時点では日本語未対応です。
『Nocturne』は、2,600円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Benjaminこんにちは、Benjamin Pracyです。この10年間、デジタル化された死後の世界を舞台にしたリズムRPG『Nocturne』の開発を行ってきました。
私は幼少期の大部分において、JRPGとリズムゲームをプレイして過ごしました。これまでの人生で一番好きな作品を選ぶのは難しいですが、『グランディア』は私が初めて夢中になったJRPGのひとつであり、『クロノ・トリガー』や『ファイナルファンタジーX』と並んで、私にとって特別な作品です。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Benjamin『Nocturne』はRPGであると同時に、リズムゲームでもあります。戦うすべての敵に固有の楽曲が用意されており、全部で実に101曲もの曲が収録されています。そして、本作はストーリー重視のゲームのため、すべての曲がストーリーの流れにマッチするように作曲されているのです。そのためボス戦では、ストーリーの予期せぬ展開やドラマチックな瞬間が、バトル全体を通し、圧倒的な感情の波として押し寄せます。
このアイデアを思いついたきっかけは、既存のリズムゲームに対して「プレイヤーと音楽を結びつけるストーリー性が欠けている」と常に感じていたからです。物語性もなく、ただメニュー画面に「戦闘」が並んでいるだけのJRPGを思い浮かべてみてください。何か決定的なものが欠けていると感じるはずです。だからこそ、この2つのジャンルを融合させることは、私にとって非常に自然なことだったのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Benjamin日本のゲームは、プレイヤーの心に深く響くストーリーを生み出すということにおいて、私にとって絶大なインスピレーションの源であり続けています。前述の私が幼少期にプレイしたゲームに加え、私は『ワンダと巨像』の美しいデザインが大好きです。あの驚くような巨像たちと戦う中で、音楽がプレイヤーの感情の旅路を物語る手法は、私の記憶に強く刻み込まれています。
また、自身のシナリオ作りのスタイルにおいて、スキルを磨いていた初期に最も大きな影響を受けたのが「鋼の錬金術師」です。私が初めて泣いたアニメですね。キャラクターたちに愛着を持たせた後、容赦なくその心を引き裂いていくという手法は、今でも忘れることができません。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Benjamin幸運にも、すべてのボス戦の楽曲をスロバキア・ナショナル交響楽団に演奏していただき、録音することができました!私自身スロバキアへ飛び、その録音の様子を生で聴くという特別な機会に恵まれたのです。世界屈指の音楽家たちの手によって、自分の生み出した物語に命が宿っていく瞬間を耳にする感覚は、一人のアーティストとして言葉では表現しきれません。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Benjaminプレイヤーの皆さんは、本作のストーリーと音楽の両方に本当に深く共感してくださっています。多くのレビューにおいて、特定のボス戦で涙が溢れてしまった(涙で視界が滲んでしまい、プレイの難度が上がってしまった)、といった声が寄せられています!
こうした反響には言葉を失うほど感動しています。Steamでの評価も(このインタビュー回答時点で)98%が好評となっており、これほどまでにプレイヤーの方々から愛される作品になるとは夢にも思いませんでした。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Benjamin現在は家庭用ゲーム機に移植するための作業に全力で取り組んでいます。進捗状況については、近いうちに皆さんにお届けできると思います。その後は、他のゲームスタジオやアーティストの方々とコラボレーションを行い、本作の新たなコンテンツを作り上げていくことができたら非常にエキサイティングだと考えています。他のゲームの楽曲を『Nocturne』の世界に迎え入れ、両作品のファンの皆さんに楽しんでいただけるような取り組みを実現させたいですね!
――本作の日本語対応状況について教えてください。有志翻訳は可能ですか?
Benjamin本作を日本にお届けするべく、現在全力を尽くしています!2027年初頭には、公式の日本語ローカライズを実現できる予定です。私にこれほどまでインスピレーションを与えてくれた、すべての素晴らしいゲームと物語の生誕の地である日本へ『Nocturne』をお届けするということは、本当に光栄なことです。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Benjaminはい、もちろんです!プレイヤーの皆さんが『Nocturne』を楽しんでくださっている姿を観ることは、私の大好きなことのひとつです。週末には、新規プレイヤーの方々が初めて本作を体験するという配信をいつも楽しみに観ていますので、これを読んでいるあなたが配信してくれるかもしれないと思うと、今からワクワクが止まりません!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Benjamin自分が情熱を注げるものを、絶対に諦めないでください。私は『Nocturne』を完成させるまで10年かかり、その間には非常に困難な時期もありました。しかし「いつか地球の反対側にいる誰かに、良い影響を与えられるかもしれない」という思いが、すべての苦労を吹き飛ばしてくれたのです。
もし『Nocturne』をプレイする機会がありましたら、ぜひ感想をお聞かせてください!そして、日本語ローカライズを待ってからプレイしたいという方は、今すぐSteamでウィッシュリストに登録してくださいね!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








