アーサー王伝説に着想を得たファンタジーアクションアドベンチャー『壊滅の潮汐(Tides of Annihilation)』。中国・成都を拠点とするEclipse Glow Gamesが開発を手がけ、PC/PS5/Xbox Series X|S向けに開発中のタイトルです。
本作の舞台となるのは、異世界からの侵攻によって崩壊した現代のロンドン。唯一生き残った人間である主人公・グウェンドリンは、伝説の円卓の騎士を召喚・指揮する力を手にし、失われた妹を救うために聖杯の欠片を求めて戦っていきます。
今回、筆者は中国・成都で行われた世界初の試遊イベントに参加することができました。体験できたのは本編中盤の一部を切り取ったバージョンです。このプレイで印象に残ったのは、荒廃したロンドンと幻想世界が入り混じる圧倒的なビジュアルに加えて、触っていて気持ちいい戦闘でした。


騎士を次々呼び出して畳みかける戦闘が、とにかく気持ちいい
本体験会では、基本操作を学ぶためのチュートリアルからスタートしました。
グウェンドリン自身は剣を用いて戦い、通常攻撃から連続攻撃を繰り出せるほか、回避、ジャンプ、パリィ、ロックオンといったアクションを使用可能。さらに敵を追い詰めると派手な「処刑」も発動できます。
ひとつひとつのアクションにしっかり手応えがあり、多少ラフにボタンを押しているだけでも派手な攻撃が次々と繋がっていきます。敵を空中へ打ち上げて追撃したり、攻撃をパリィして反撃のチャンスを作ったりと、チュートリアルの段階から戦闘の爽快感を味わえました。

そして、本作を特徴付けているのが「騎士」の存在です。
グウェンドリンは円卓の騎士たちを召喚して戦います。試遊バージョンでは左右のボタンにそれぞれ異なる騎士をセットでき、騎士によって使用する技も異なっていました。
操作を完全に理解していない段階でも、それなりにボタンを組み合わせていくだけで、次々と派手な技を繰り出せます。もちろん突き詰めれば、騎士や技の組み合わせを考える余地もありそうですが、多少ボタンを適当に押していても派手なアクションが成立する作りになっていました。

また、特定の攻撃を上手くパリィすると、大ダメージを叩き込める大きな隙が発生します。ボス戦では戦闘中に攻撃パターンが変化するため、最後まで緊張感のある戦いが続きました。
攻撃ボタンを連打するだけではなく、回避するかパリィを狙うのかをとっさに考える。そして、成功すれば、派手な反撃や固有の処刑モーションへと繋がる……この緩急が気持ちいいです。

ちなみに、プレイ中QTEも登場しましたが頻繁に操作を止めるほどではありませんでした。派手な見せ場をプレイヤーに任せる、ちょうどよいアクセントだと感じました。
武器やルーン、バッジによって戦い方も大きく変わりそう
確認できた武器は剣でしたが、同じカテゴリーの武器でも性能には違いがありました。
性能の違いは単に攻撃力が異なるだけではなく、HPを吸収するものや、空中の敵へのダメージが増えるものなど特殊効果が設定されていました。さらに、武器には「ルーン」が装着可能で、特殊効果やステータスを付与することもできます。ほかにも、キャラクターに装着できる「バッジ」が用意されており、こちらでもカスタマイズが可能でした。

筆者が特に気に入ったのはHP吸収系の効果で、攻撃を続けることで失った体力をかなり取り戻せるため、快適に戦闘を楽しめました。
また、防具にも特殊能力が付与されているものがあり、一度死亡してもその場で復活できる装備も確認できました。

アクションゲームではプレイヤー自身の腕前が難易度を大きく左右しますが、本作では装備構成によっても体感難度がかなり変わりそうです。
なお、ステージ中にはショップも存在し、装備や消耗品の売買、武器・防具の強化なども可能です。

衣装変更にも対応しており、試遊版では新衣装も登場。正式版ではおよそ20~40種類の衣装バリエーションが予定されているとのことです。
荒廃した博物館を歩けば、エジプト神話から関羽まで飛び出してくる
戦闘と並んで強烈な印象を残したのが、今回探索したステージです。舞台となったのは、荒廃した巨大な博物館。内部にはエジプト館や中国館などが存在し、それぞれ異なる文化をモチーフとした景観が広がっています。

これは単に“博物館だからいろいろな展示物がある”という設定だけではありません。本作には、時間と空間の歪みによって発生した「フォールド・レルム」と呼ばれる現象が存在します。プレイした範囲では、ロンドンと異世界が入り混じることで現実そのものが歪み、エジプト神話や中国神話といった要素までゲーム世界へと取り込まれていました。


さらに、中国の武将・関羽をモチーフとした「武聖」も登場しました。武聖はグウェンドリンと何度も共闘する重要人物で、彼女を導く師匠のような立ち位置だということです。

アーサー王伝説を軸としながらも、異なる神話や文化が登場する。しかも、文化要素をゲーム全体のルールにするのではなく、それぞれの物語や場面に合わせて「フォールド・レルム」として登場させる構造になっています。ここに本作の世界観の面白さを強く感じました。
一本道に見えて、ついつい横道へ入りたくなる探索
ステージ構造はオープンワールドではなく、目的地へ向かって進むリニア型です。ただ、単純な一本道というわけでもなく、探索の要素も含まれています。横道へ逸れるとアイテムや収集物が見つかるため、寄り道にもきちんとメリットがあります。
プレイした範囲だけでも、一本道から外れてみたくなる場所が多く、まっすぐ目的地に進んでいる感覚はほぼありませんでした。

また、フィールドの移動にも工夫があり、弓でオブジェクトを破壊したり、騎士を召喚して壁を壊したり、ジップラインを作って移動したり、ナイフを投げた地点へ一気に移動したり……、グウェンドリンや騎士の能力を利用して先に進む場面が登場しました。
特にジップラインは、仕組みとしては地点から地点へ移動するだけですが、スピード感のあるアニメーションのおかげで、単なる移動にも小気味よさがあります。

このように、「歩いて目的地へ向かう」だけではなく、何らかのアクションを挟みながらステージを進ませることで、移動そのものを退屈にさせない工夫を感じました。
一方で、脇道にはアイテムなどが置かれているため、先へ進むだけならスムーズに進める一方、探索したい人はしっかり寄り道できるバランスになっているように感じられました。

派手なビジュアルだけでは終わらない。触って分かった“アクションの気持ちよさ”
『Tides of Annihilation』を映像で見たとき、惹かれるのは間違いなくそのビジュアルだと思います。
筆者自身、実際にプレイして改めてそのビジュアルに惹かれました。崩壊した博物館、巨大な騎士、そして異なる神話や文化まで混ざり合う世界。これまで見たことがないような光景が次々と現れるからです。


ただ実際に触れてみると、本作の魅力はビジュアルと世界観だけではなく、アクションの完成度にも強く惹かれました。
剣で斬り、敵を打ち上げ、騎士を呼び出してコンボを繋ぎ、敵の攻撃をパリィして一気に反撃、そして豪快な処刑で締める。
一連の流れがとにかくテンポよく、多少ラフに操作しても派手で格好いい戦闘になります。一方で、ボス戦では攻撃の回避や、パリィのタイミングなど、やりごたえのある戦闘が楽しめました。


今回プレイできたのはあくまでゲームの一部分です。それでも「別の騎士を組み合わせたらどうなるのか」「装備がもっとアンロックされたらどんな戦い方ができるのか」と、戦闘だけでも気になることがたくさんあります。
そして戦闘の合間には、世界各地の文化が溶け合った景色が広がり、横道へ逸れれば何かが見つかる。戦闘と世界観の組み合わせが『Tides of Annihilation』の魅力だと感じました。
『壊滅の潮汐』は、PC(Steam、Epic Gamesストア)/PS5/XBOX Series X|Sで発売予定です。












