
個人制作者の紡木イト氏によるシミュレーションRPG『ユレイシア英雄戦記 - Chronicle of Arstenia500 -』が、Steamにて無料配信中。オーソドックスなシステムで戦略性・戦術性の高さを楽しめる、『ファイアーエムブレム』ライクなタイトルです。
本記事では、先日8月9日に掲載したソロ開発者・紡木イト氏へのインタビューをダイジェストでお届け。読んでおきたい要素を抜き出しているので、まだ全文掲載インタビューを読んでいない方はぜひご覧ください。
――個人だからこそこだわれた部分、開発に苦労した部分を教えてください。
紡木イト氏:現在、社会人3年目になります。仕事と並行しての個人制作でしたが、個人だからこそ、自分自身が「楽しい」「好きだ」と感じるものを、妥協せず追究できたことが一番大きかったと思います。
一番苦労したのは、意外にも広報です。作品を作ることに比べて、自分の考えや魅力を短い言葉で伝えることには慣れておらず、今でもSNSで何を発信するか悩みます(笑)
――無料で配信することの理由や狙いについて教えてください。
紡木イト氏:勤務先の規定上、個人制作物を収益化することが難しかったことが、直接的なきっかけです。
まずは作品を遊んでいただき、私がどのようなゲームやキャラクター、マップを作る人間なのかを知ってもらいたい。そのための一本として、できる限り内容を充実させて送り出しました。
――目指したシミュレーションRPGとしての面白さを教えてください。
紡木イト氏:目指したのは、キャラクターの個性を理解し、自分なりの作戦へ組み込む面白さです。
物語の中で強者として描かれる人物なら、操作した時にもその強さを感じられる。誰かを守る人物なら、味方を支える能力を持つ。そうしたキャラクターごとのコンセプトを、最後まで一貫させています。
また、一つの正解だけを探すゲームにはしたくありませんでした。自分の手札とキャラクターの強みを理解するほど、攻略の選択肢が広がっていく。その過程そのものが、本作で表現したかった面白さです。
――本作の紹介文に、「加入漏れはない」という説明をあえて入れた理由は?
紡木イト氏:最初にお伝えしておくと、私は「敵として登場した人物を、会話によって仲間にする」という展開が大好きです。
本作では、加入漏れを心配せず、目の前のマップ攻略や、今いる仲間たちの運用に集中してもらいたいと考えました。そのため、あえてゲーム内で明言しています。
――ストーリー面で表現したかったこと、工夫したものは?
紡木イト氏:キャラクターたちの人生や、生き方を描きたいと考えていました。彼らが何を考え、何に迷い、誰に救われ、最後に何を選び取るのか。その結論だけではなく、そこへ至る過程を大切にしています。
また、キャラクターを使って戦うゲームである以上、「性能は面白いけれど、その人物を好きになれない」という状態は、できるだけ避けたいと考えました。
実は、自分なりに体系化した好感度管理の制作資料もあります(笑)。
――現在取り組んでいることを教えてください。
紡木イト氏:現在は、プレイヤーの皆さんからいただいた報告をもとに、軽微な不具合や表記の修正、遊びやすさに関する調整を進めています。
また、マップやキャラクターをどのように設計したのか、制作中に得た知見や反省点などを、記事として残す準備もしています。
――「難しい」という方へのアドバイスをお願いします。
紡木イト氏:一度ですべてを完璧にこなそうとせず、ぜひトライ&エラーを重ねてみてください。
「この能力は、どのような場面で使うために用意されているのか」と考えながら試すことで、それまで難しく見えていた局面を崩せることがあります。
特別報酬は、すべて獲得しなくても本編の攻略に問題はありません。
――今後の予定、新プロジェクトは考えていますか?
紡木イト氏:実は、すでに次のプロジェクトへ向けた企画や制作を進めています。
一作目で得た経験を生かし、ゲームとしての遊びも、キャラクターやシナリオの表現も、さらに磨いた作品をお届けしたいと考えています。
『ユレイシア英雄戦記 - Chronicle of Arstenia500 -』は、PC(Steam)向けに無料で公開中です。














