バンダイ30MM『アーマード・コア6』「ORBITER」通称LOADER 4全塗装レビュー、最高の造形だが可動の狭さが弱点【Game*Sparkゲーム系プラモレビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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バンダイ30MM『アーマード・コア6』「ORBITER」通称LOADER 4全塗装レビュー、最高の造形だが可動の狭さが弱点【Game*Sparkゲーム系プラモレビュー】

手に取りやすい価格で、そのディテールは想像以上だった。しかし弱点もあった。

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バンダイ30MM『アーマード・コア6』「ORBITER」通称LOADER 4全塗装レビュー、最高の造形だが可動の狭さが弱点【Game*Sparkゲーム系プラモレビュー】
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今回のゲーム系プラモレビューは、フロム・ソフトウェアの『アーマード・コア6 ファイアー・オブ・ルビコン』に登場し、プレイヤーこと621が惑星ルビコンで最初に操る初期機体「LOADER 4」を題材にした30MMのキット「RaD CC-2000 ORBITER」(以下、LOADER 4)のGame*Sparkレビューをお届けします。

本キットは元々2024年12月に発売されたキットでしたが、発売時だけでなく再販でも即完売という状況が続いたため、2026年7月の再販まで購入する機会に恵まれませんでした。今回運良く購入出来たためにレビューをすることができました。

先に発売された「RaD CC-2000 ORBITER ナイトフォール」との大きな違いは、頭部と付属の武装類です。「ナイトフォール」には、肩に2連装キャノンのソングバードや、そして近接武器としてパイルバンカーなどが付属していますが、「オービター」には肩や左手武器が無く、レールガンが付属するのみというシンプルさです。

ちなみに、30MMの『アーマード・コア6』シリーズは、2024年から多数発売されており、今回レビューするような中量二脚(略称: 中二)タイプの機体から、ストーリーで苦楽を共にするスティールヘイズやライガーテイルなど人気機体が立体化されています。

コトブキヤ製ACとの違いを大きく感じる「オービター」の組み立て

まずランナーを確認しましょう。ランナー数は全8枚で、内部フレーム用の濃いグレーと装甲用の薄いグレーという、主に2色のランナーで構成されています。ざっと、ランナーの細かい部位を見てみると、そこまで小さいパーツがあまり見られず、作りやすそうな印象を受けました。また、特に濃いグレーのランナーの質感からはKPS素材のような印象を受け、ABSが使われていないため塗装に関してそこまで神経質になる必要がないのは嬉しいところです。

組み立てはヘッドパーツから始まり、コア→腕部→脚部→ブースター→武器の順に進みます。武器パーツが1種類だけなので組み立て説明書自体も全4ページに収まっています。組み立て始めて最初に感じたのは、その組みやすさでした。近年のキットらしい設計が随所に感じられ、パーツがタイトすぎもしなければ逆に緩み過ぎもしない。シンプルにパーツを切り出して組み上げるだけで、ここまで快適だとは思ってもみませんでした。これまで制作してきた『アーマード・コア』プラモデルは00年代のものが多く、パーツ分割も数が多く煩雑だったため、常に調整しつつ一部パーツを接着しながら作らなければいけないほどだったからです。

特にそれを実感したのが腕部です。腕パーツは程よいパーツ分割となっており、内部フレーム的なパーツと装甲的なパーツが分けられいることから「ここまでスムーズに組み立てられるのがとても驚きだ」とも思えてしまいました。

一方でバンダイ製キットでも避けられないのかと思ってしまったのが、『アーマード・コア』プラモデルの特徴となってしまっている極小パーツです。頭部パーツのファインダーアイには、頭部先端にあるレドーム的な小さい部位がありますが、色分けを表現するために1~2mmの小さいパーツとして存在しています。この部分は、後述する塗装工程でも特に気を使いました。一方で、武器パーツに関してはモナカ割だったのが少し残念でした。

脚部は内部フレーム的なものを先に作り、後から外装を付け足す構造となっています。そのため、合わせ目が極力出ないようになっているだけでなく、合わせ目消しを含めた塗装を考慮しているようにも思えました。ここまで各パーツが出来上がってくると、意外と小さくてコンパクトじゃないかと思えてきました。コトブキヤ製ACプラモデルに慣れていると、程よく小さいため扱いやすいと思えたのです。そうして作り上げたパーツを組み合わせて、素組みのLOADER 4は完成しました。

コンパクトだが色分け十分―バンダイ製プラモデルの持ち味を活かした出来栄え

素組みで完成したLOADER 4を見てみましょう。薄いグレーと濃いグレーの組み合わせによって程よく重厚感を感じられる見た目です。全高約14cmで、体感では一般的なガンプラより少し大きい程度です。特に細かなディテールは、小さくともよく分かるほどです。曲線が色濃く表現されている機体ですが、どの部位もディテールは潰れておらず、「こんな高精細なキットをこの価格で出すのか」と感心してしまうほどです。

しかしながら、可動については、開脚幅が約45度、腕の可動幅が約90度、脚も2重関節であるものの正座できるほど閉じられるわけでなく、ギリギリ90度に届くか届かない程度まで動かせます。残念ながら、近年のロボプラモと比べると可動範囲はそこまで広くありません。

可動域そのものは広くないものの、必要な可動は確保されているため『アーマード・コア6』プレイ中における動作の殆どは再現可能です。レールガンの溜め撃ちやブーストキック、打撃攻撃や各種モーションも再現できます。

可動範囲の狭さが気になりますが、素組みでは「パーツ分割も良く、合わせ目も目立ちにくいためとても作りやすい」と思えたのが素組みのLOADER 4でした。続いては、塗装を含めたレビューに入ります。

バンダイ製ACプラモも手間を掛ければかけるほど応えてくれる奥深いディテール

ここからは塗装です。細かく分割されたパーツが少ないため、塗装工程も必要以上に煩雑にならず、第一印象は「塗装しやすそう」というものでした。しかしながら、合わせ目消しやパーティングライン消しとなると、処理する手間があり面倒さがあります。

赤ラインが合わせ目とパーティングライン。目立ちにくいがそこそこある

そのため合わせ目消しをしつつ、塗装を同時進行で進めました。パーツを必要最小限にまで分解→濃いグレーパーツをガンメタサフで先に塗装→パーツを組み込み合わせ目消し→濃いグレーパーツをマスキング→最後に薄いグレーで塗装という順番です。使用した塗料は、濃いグレーをガンメタサフ、薄いグレーをニュートラルグレーIII、足部分をC28黒鉄色、パイプやシリンダー部分にアクセントとしてH-9ゴールドとX-11 クロームシルバー、最後にセンサー部をN14オレンジ(橙)です。

特に塗装で大変だったのが、濃いグレーパーツを挟んで形を作るパーツが多いためにマスキングをする部位が想像より多いことでした。塗装するだけなら比較的早く終わりますが、合わせ目消しをしながらマスキングを挟むとなると必然的に遅くなってしまいます。思った以上に時間がかかり、想定した制作時間より時間を要したように思えてしまいます。

なんとか全ての部位を再び組み立てて実際に完成まで進めてみると、スミ入れを行って部分塗装を終えた時はどっと疲れが溢れ出てしまうほどでした。丁寧に完成度を上げて作ろうとすると、コトブキヤ製ACプラモやバンダイ製ACプラモのどちらも細かい作業の精度が求められる、非常に難しいキットであることは変わりありません。

ゲーム中のイメージをそのままプラモデルに落とし込めた「RaD CC-2000 ORBITER」こと「LOADER 4」

塗装を終えたLOADER 4を見てみましょう。可動範囲の説明は素組みの時点で終えているので、ここでは塗装後の印象とアクションのみについてを触れます。塗装後は、各部位の存在感が著しく向上しているため、ここまで細かいプラモデルだったのかと驚きが大きいです。また、パーツ造形そのもののバランスは非常に良く、機体を上から見ても下から見ても寸詰まりや間延びした感無く表現出来ているのはとても良いと言えます。

以前制作したコトブキヤの1/72ミラージュ C01-GAEAと並べてみると、30MM版はノンスケールということもあり大きさ的な違いが色濃く表れています。さらに見比べて観察してみると、そもそものデザイン思想の違いが大きいことに気付きました。2004年の『アーマード・コア ネクサス』の時点では、河森正治デザインの曲線が主体のロボという印象が強いのですが、2023年の『アーマード・コア6』になるとロボットらしいフォルムでありながら、豊富なパネルラインと曲面によってどこか生物的な印象を受けます。

ロボットのデザインにおける人間的特徴の取り込み(例としてガンダムのふくらはぎなど)というのは、『アーマード・コア6』ゲーム本編のパーツだと腕部パーツ全般や、脚部パーツの一部に見られます(よくよく観察すると前腕部の膨らみなど人間的な部分が多い)。これまでのACデザインが飽くまで重機や戦車の延長線上にある重工業的な観点に寄り添うものであるなら、『アーマード・コア6』では機械でありながら人を思わせるようなデザインのアプローチが取られているようにも感じます。こうした違いは、2013年の『アーマード・コア ヴァーディクトデイ』から2023年の『アーマード・コア6』にいたる空白の10年を象徴する大きな隔たりを表しているようです。

『AC6』では過去作で見られたパーツ造形が一部引用されている。しかしそこが目立つだけで、それ以外の部分はかなり違う考え方で形作られている。

この「LOADER 4」は腕や足など一見曲がりそうで曲がらないことがとても惜しく、ポーズの自由度が低いためどれも似たようなポーズになりがちです。可動領域の拡大は、コトブキヤ製ACプラモや、今回のバンダイ製ACプラモも同様に今後の『アーマード・コア』系プラモデルの課題であるようにも感じます。なかなか自由に動かせませんが、対戦格闘ゲームを参考にいくらか動きを取らせてみました。

ほとんど動けないということは、殆ど同じポーズになりやすいということ。これは残念だった

最後はクローズアップでの撮影です。本キットの表面に現れているパネルラインなどのディテールは繊細かつ高密度に配置されているため、アップで撮っても迫力不足になることはなくどれも惚れ惚れするほどです。これで各部位の可動域が高ければとも思ってしまいます。

誰でも触れやすいACプラモの決定版―しかし可動範囲の狭さが弱点

この「RaD CC-2000 ORBITER」は細かすぎないパーツ分割や塗装無しでも色分けが豊富なことに加え、価格も2,530 円(税込み)と高すぎないことから、初心者から上級者まで幅広くオススメ出来るプラモデルです。一方で、腕部や脚部の可動範囲は狭いため、アクションベースを用いても多彩なポーズを取らせることは難しいのが残念です。もう一点、注意したいのが武装です。武装を含めた初期LOADER 4の完全再現をするには別売りのオプションパーツセット「WEAPON SET 05」を購入する必要があるからです。

可動に難がありますが、パネルラインなど造形とプロポーションはまさにゲームから飛び出てきたようなクオリティを持っており、塗装を施すとより存在感が際立ちます。武装は別途用意する必要があるということを理解すれば、素組みでも作り甲斐のあるキットであることは間違いないでしょう。

Game*Spark レビューバンダイ『アーマード・コア6 ファイアー・オブ・ルビコン』ノンスケール RaD CC-2000 ORBITER プラモデル 発売日: 2024年12月7日

可動域の狭さが弱点だが造形の良さはACプラモの中でも随一

GOOD

  • 組み立てやすいパーツ分割
  • 繊細かつはっきりと現れるパネルラインの造形
  • 素組みでも目立ちにくい合わせ目とパーティングライン

BAD

  • 腕部と脚部の可動域が広くなくポーズを取らせる幅が狭い
ライター:G.Suzuki,編集:Akira Horie》

ライター/ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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