
任天堂は2027年3月期第2四半期決算説明会の質疑応答にて、メモリ部材などの価格高騰への対応と今後の価格設定方針について説明しました。
メモリ高騰で製造コストが上昇傾向に
古川俊太郎社長は、ハードウェアの価格設定について「さまざまな外部要因によって製造コストが高くなる傾向にある」と説明。一定程度のコスト上昇については、まず生産の効率化などの企業努力で対応し、吸収しきれない部分も当社側で負担するなどして「できるだけ販売価格を維持したい」との基本方針を示しました。
一方で、「ビジネス全体の収益性を鑑みて、その影響が中長期にわたって当社の努力だけでは吸収しきれず、健全な収益構造を維持することが難しいと判断した場合には、価格改定を考慮する必要がある」と明言。中長期的な収益構造を重視する姿勢を明らかにしています。
ソフトウェアは「価値に見合った価格を個別に設定」
ソフトウェアについても、ゲームカードにメモリを使用しているパッケージ版は部材価格高騰の影響を受けるものの、ハードウェアに比べると影響は限定的としています。
古川社長は、「ソフトウェアについては、個々のソフトウェアの価値に見合った価格を設定することを基本方針としている」と説明。「一律に価格を決めるのではなく、コンテンツの内容を踏まえて個別に価格を検討し決定していく」との方針を示しました。
棚卸資産が大幅増加、メモリ部材の高騰と計画調達が影響

棚卸資産については、前期末の5,398億円から9月末時点では8,145億円に増加。古川社長は増加の主な要因として、年末商戦に向けた製品在庫の増加に加え、メモリ部材などの原材料価格が高騰していることや、安定的に生産を続けるために計画的な調達を行っていることを挙げました。
さらに、ニンテンドースイッチ2のハードウェアの単価が過去の当社ハードウェアと比べて高いことも、棚卸資産全体の金額を押し上げる要因になっていると説明しています。
第3四半期以降、部材高騰の影響がさらに拡大
原材料の調達価格高騰の影響について、古川社長はニンテンドースイッチ2を発売した当初と比較して「当期は原材料の調達価格が上昇しているため、その影響が徐々に現れてきている」と説明しました。
さらに、「第3四半期以降は、上昇した価格で仕入れた原材料が占める割合が上期よりも増えるため、上期よりも部材価格高騰の影響が大きくなる想定」と述べ、今後影響が拡大する見通しを示しています。
日本では価格改定後にセルスルーが落ち着く
販売動向については、ニンテンドースイッチ2が発売から約1年半で普及台数2,500万台を突破し、「順調に進んでいる」と評価。日本では5月に価格改定を実施しましたが、「発売以来、当社のゲーム専用機の中でも過去に例を見ないほど早いペースで普及が進んでおり、それに加えて価格改定前に駆け込み需要が見られた」ため、改定後のセルスルーはいったん落ち着いた状況にあるとしています。
日本以外の地域では9月に価格改定を実施。発表から実施までの期間に本体とソフトウェアの同梱商品を投入するなどの施策を行ったため、「現時点では、価格改定前後の販売動向に日本ほどの差はない」としています。
古川社長は「ハードウェアの価格改定も経ており、販売計画を達成するためには、ここから数週間の販売動向が非常に重要になる」と述べ、年末商戦の重要性を強調しました。
¥59,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)







