TGS 13: 『Battlefield 4』の特徴や次世代機版の実現の鍵を聞いたプロデューサーインタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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TGS 13: 『Battlefield 4』の特徴や次世代機版の実現の鍵を聞いたプロデューサーインタビュー

Commanderシステムや大きく戦場が変化するLevolutionなど『Battlefield 3(BF3)』から大きく進化した姿を見せるEA・DICEの『Battlefield 4(BF4)』ですが、今回東京ゲームショウ2013にて行われたプロデューサーのDanielMatros氏に取材を行いました。

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コマンダーシステムの再登場や、大きく戦場が変化するLevolutionなど『Battlefield 3 (BF3)』から大きく進化した姿を見せるEA・DICEの『Battlefield 4 (BF4)』ですが、今回東京ゲームショウ2013にて行われた本作のプロデューサーを務めるDaniel Matros氏のインタビューの様子をお伝えしたいと思います。

――BF4のシングルプレイヤーのストーリーに関してどのような特徴がありますか?

今作は前作よりも政治的な要素は少なくなり、キャラクターの気持ちや感情、特徴、そして仲間との繋がりを重視したものとなります。物語はトゥームストーンというチームが中国の上海にいるVIPを救出するミッションから始まって、ロシアと中国そしてアメリカとの間で戦争が起きてしまうというストーリーです。また本作では前作のような同じ国の同じ分隊だけで戦うことは少なくなり、色々な部隊からはぐれた、国も地域も部隊も違うキャラクターが仲間になって異文化間での助け合いや、交流が一つの特徴となっています。

――BF4で破壊表現を進化させるに当たってどの部分が一番苦労しましたか?

『Battlefield: BadCompany 2』ではなんでも破壊可能なゲームだったため、最終的には更地になってしまうことが多かったことを学び取り、ゲームプレイに置いて大規模な破壊表現を実現しつつマップが破壊されすぎないように調整するのが大変でした。

――リアリティ溢れる海面を表現するために、制作する際どのようなことに気をつけましたか?

海面の流れを制作する際、小さい波や大きな波がどのように影響仕合い、ただ巨大化させるだけではリアリティある表現を描写するのが難しく、3メートル波や20メートル波など、どのように海面を深くすればリアルに見せることが出来るのかといったものや、船などを海中にどこまで沈ませるかといった調整が難しかったです。それに、船は波の動きに影響されるので、波と一緒に動いた船体が常に水と密着させるといった調整が難しかったことと、現実では大きな波が押し寄せると海水が船の中に入ってくることがありますが、本作はシミュレーションゲームではないしゲーム的にも導入しにくし、技術的にも難しいので、ゲーム中では流れるような形に調整してあります。

――コマンダーシステムに関して『Battlefield 2 (BF2)』や『Battlefield 2142 (BF2142)』との違いは何ですか?

BF4でのコマンダーはその戦場に出撃することはないので、プレイヤーがコマンダーに抜擢された場合でもプレイに集中できるようになっています。BF2やBF2142のように相手のコマンダーを直接倒して妨害する事はなくなりましたが、本作には相手のコマンダーを妨害する“EMP”という機能があります。この“EMP”は30秒の間、敵コマンダーの機能をマヒさせる効果がある為、「ここぞ」というところで使用するのが重要になります。



――BF3では多くのパッチが配信されましたが、その経験は本作にどのような形で生かされてますか?

前作同様、本作をリリースした後にサポートとしてパッチなどを配信しますが、その頻度が以前より早く導入することが出来るようになりました。と言うのもサーバー側に関するパッチが増えるだろうということと、パッチ配信の効率を良くするための取り決めがマイクロソフトやソニーとの間に調整中であるからです。

――次世代機でのグラフィック開発や64人ものプレイヤーを登場させるのに鍵となった要素は何ですか?

次世代機の驚きで一番大きかったのはメモリの総量が驚くほど増量したことです。これが増量したからこそ64人を表現するのがとても容易になり、テクスチャやコンテンツを充実させられる事が可能となりました。さらにネットワーク関係も改良されてシステム自体が良くなったのも大きいです。Xbox 360やPS3も「開発が難しい」という訳ではありませんが、ある程度考えながら開発しなければなりませんでしたけど、今度の次世代機はそれを凌駕するほどパワフルになったので、表現したいことを沢山実現できるようになりました。さらに次世代機の「パソコン化」というのも重要で、簡単に録画やストリーミングが出来ようになったことが大きいです。PS3やXbox 360の時もそうでしたが、次世代機の機能を最大限に使用出来るようになるには2~3タイトルのゲームを制作し、技術を定着させる必要があります。PS4、Xbox Oneといった次世代機の機能を最高に活かしたゲームタイトルが登場するのは発売数ヶ月から1年~2年経ってからになると思います。あと、PS4関連で現在調整中なのはPS Vitaとの連携機能です、PS4でゲームを遊びながらPS Vitaで他の機能を使うというのを開発中です。日本ではPS Vitaを持ってる人が少ないわけではないので興味ある機能なのです。

――バトルフィールドシリーズは10年以上の歴史がありますが、そのシリーズを特徴付ける不変なものと、変化してきたものは何ですか?

元々技術的なスタジオとして出発したので、当初ゲームとしての技術面はとてもよかったのですが、ゲームプレイの面で欠けている部分がありつつも、近年ではその差を縮めることが出来るようになったのが変化として大きい部分です。バトルフィールドはじゃんけん的な要素があり、陸上、海上、空中で行われる全面戦争には常にカウンター出来る考えで構成されています。つまりゲームで負けていても必ず何らかの反撃手段があるということです。それらと共に巨大なマップがあることと、ソーシャル面での交流といった、コアとなる部分は変えないように常に努力し続けてきたのがバトルフィールドシリーズ成功の鍵ではないかと思うのです。

――最後にプレイヤーに向けて一言お願いします

とにかく楽しんでほしい!今回重視したのは海上におけるバトルなので、ジェットスキーに乗りながらプレイヤーが波の後ろに隠れ、ミサイルを回避した波を利用して反撃するといったプレイを楽しんでいただけたらと思います。

《G.Suzuki》

ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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