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GDC 2014で「Unity 5」のリリースが正式アナウンス、物理ベースシェーダーなど大規模アップデート

Unity Technologise社はサンフランシスコで開催中のゲーム開発者向けカンファレンスGDC 2014にて、マルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」の次世代バージョンである「Unity 5」を正式発表しました。

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Unity Technologise社はサンフランシスコで開催中のゲーム開発者向けカンファレンスGDC 2014にて、マルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」の次世代バージョンである「Unity 5」を正式発表しました。

「Unity」は特にインディーデベロッパーの間にて広く使用されている安価かつ複数のプラットフォーム対応が魅力の開発環境含むゲームエンジン。今回発表された最新バージョンの「Unity 5」は様々な新機能が搭載される予定で、Unity Storeではすでに予約が開始。今後Unity 4および今後予定されているUnity 4に対する全てのアップデートの使用権が含まれているとされています。現在Unity Pro 5を予約すると、即座にUnity Pro 4が使用可能になるとのこと。

Unity 5へのアップデートにて注目すべき点としては物理ベースシェーダーや新たな統合シェーダーアーキテクチャーによるレンダリングの強化に加え、エディター内のリアルタイムライトマッププレビュー、アセットバンドル機能の改良といった製作効率の向上。またオーディオ作成システムの一新や、昨今のスマートフォンゲームではお馴染みとなった相互プロモーションが簡単に行える「Unity Cloud広告シェアリングネットワーク」の搭載。さらにはWebGLが新たな対応プラットフォームへと加わっています。

詳細は以下のプレスリリースの通り。
    物理ベースシェーダー

    Unity 5 には新しいビルトイン物理ベースシェーダーシステムが搭載されます。新しいシェーダーは、ありとあらゆるライティング条件の下で、実在する多種多様なマテリアルをカバーできるように設計されており、さらにはアートパイプラインから UI に至るまで、ワークフローが大幅に改善されています。また Unity 5 には完全なディファードシェーディングおよびベイクした反射プローブが導入されており、環境に基づくリアルな鏡面ハイライトを再現できます。



    Enlighten によるリアルタイム グローバル イルミネーション

    Geomerics 社と提携して、リアルタイムグローバルイルミネーション技術「Enlighten」を Unity 5 に搭載しました。Enlighten は 現行のPC、家庭用ゲーム機およびモバイル機のゲーム向けに完全なダイナミック ライティングを提供できるよう最適化された、唯一のリアルタイムグローバルイルミネーション技術です。
    Enlightenの技術により、ライトのアニメーション、マテリアルのエミッシブ特性、環境光のコントロールがリアルタイムで可能になりました。また「Enlighten」のリアルタイムテクノロジーによってワークフローも大幅に改善されており、アーティストやデザイナーは Unity 5 のエディターを使って、どんなスタイルのゲームでもリアルで説得力のあるビジュアルを制作できるようになりました。



    リアルタイムのライトマッププレビュー

    Imagination Technologies 社との提携によって同社の画期的な PowerVR Ray Tracing テクノロジーを搭載した Unity 5 は、開発プラットフォームとしては業界に先駆けて、エディター内にリアルタイムライトマッププレビュー機能を実装しました。この機能を使うことでエディター上に正確なグローバルイルミネーション用ライトマップのプレビューを瞬時に表示することができ、完成版のゲームでどう見えるかを確認しながら調整できます。このテクノロジーにより、アーティストは最終的なライトマップのアップデートとベイクを行いながら、環境のイテレーションと改良を並行して続けることができ、シーンのビジュアル調整に必要な時間を劇的に短縮できます。


    オーディオの刷新

    Unity のオーディオパイプラインは全面的に刷新され、より効率的で柔軟になりました。リニューアルの過程で最初に導入された重要機能はオーディオミキサーで、非常に複雑なリアルタイムのリルートやエフェクトシナリオに対応するよう設計されています。デザイナーはミキサー設定のスナップショットを作ることができるので、ゲーム中にシーンに合わせてサウンドのミキサー設定をダイナミックに遷移させることができます。


    WebGL アドオン早期アクセス

    Mozilla 社との協力により、WebGL と asm.js が Unity のサポート対象に加わりました。デベロッパーは Unity 5.0 のリリースと同時に WebGL アドオンへの早期アクセスが可能となり、対応する最新のブラウザを使用することによって、プラグインなしに実行できるインタラクティブ作品を制作できるようになります。GDC に参加されている皆さまは、Unity ブースにて WebGL で動作する Madfinger Games の「Dead Trigger 2」をご体験いただけます。


    Unity Cloud

    Unity 5 では、相互プロモーションネットワーク「Unity Cloud」が開始されます。これはモバイルゲームのデベロッパーが、ゲーム上で全画面のスプラッシュ広告を表示させたり、広告ユニットを他の Unity デベロッパーと交換することが可能なもので、総計で 5 億インストールを超えるモバイルゲームの相乗効果を無料でご利用になれます。

    その他の追加や改良
  • Unityはついに64 bitに
  • さらなるマルチスレッド化を実現するジョブスケジューラー
  • NVIDIA PhysX 3.3
  • アセットバンドル作成がより簡単になり、逐次的な作成を可能に
  • 新しい 2D 物理 エフェクター
  • SpeedTreeとの統合
  • NavMesh の改善
  • Mecanimステートマシンビヘイビア
  • ローディングの最適化
  • その他、多数の改善ポイント



《ishigenn》
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