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戦い方は己で決める―『Battlefield Hardline』シングルプレイハンズオン&開発者インタビュー

11月13日、EA Japanオフィスにて『Battlefield Hardline(バトルフィールド ハードライン) 』のメディア体験会が行われました。体験会ではシングルプレイを触ることができましたので、そのインプレッションをお届けします。

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戦い方は己で決める―『Battlefield Hardline』シングルプレイハンズオン&開発者インタビュー
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11月13日、EA Japanオフィスにて『Battlefield Hardline(バトルフィールド ハードライン) 』のメディア体験会が行われました。『バトルフィールド ハードライン』は『Dead Space』を手掛けたVisceral Gamesが開発を担当するファーストパーソン・シューティングゲームです。バトルフィールドシリーズはこれまで戦争をテーマとした展開がなされてきましたが、本作は警察vs.強盗がテーマとなっています。体験会ではシングルプレイを触ることができましたので、そのインプレッションをお届けします。

■ゲームへのアプローチ方法は自分次第



シングルプレイは1つのプロローグと10のエピソードで構成されており、今回の体験会ではエピソード1とエピソード9の一部をプレイすることができました。

ストーリーは麻薬戦争に揺れるマイアミで、主人公である新米刑事ニック・メンドーサと、パートナーのベテラン女刑事カイ・ミン・ダオが任務にあたるというものです。

エピソード1は警察官の立場でゲームをプレイすることになります。エピソードの内容は基本操作のチュートリアルが軸で、まずは車の運転シーンからスタート。車内から周囲を見渡すこともでき、街灯の反射具合や水たまりに映る風景まで緻密に表現されていました。車から降りて街を歩いていると、住民の会話も聞こえてきます。現実にありそうな雰囲気を演出することで、プレイヤーの没入感を高める作りがなされていました。

『バトルフィールド ハードライン』では空の薬莢を投げて注意を引く、記章を見せて敵の動きを止めるなどのアクションを使って、殺人を犯さずにゲームを進めることもできます。 手錠を使い敵を捕縛することで「Non Lethal Point」というポイントも獲得できます。「スキャナー」は敵の情報や距離の把握、そして位置をマーキングできる優れもの。攻略を進めるうえで必要不可欠な装備になっています。もちろんタイトルの通りハードライン(Hardline: 強硬路線)で突破することも可能です。アプローチの仕方をユーザーが選べるのも本作の魅力の1つでしょう。

■豊富な武器とガジェットにも注目



エピソード9では夜の高層ビルがステージとなっているので、月明かりを頼りに戦闘を行うことになります。ここで役立つのが先ほど紹介した「スキャナー」です。暗所であっても敵をマーキングすることでミニマップとプレイ画面上にタグが表示されるので、攻略を有利に進めることができます。

そして、多様な武器のカスタマイズ機能にも注目です。武器には「OPTIC」「ACCESSORY」「BARREL」「PAINT」の項目があり、好みのカスタマイズが行えるようになっています。スコープの倍率から、レーザーサイトやマズルブレーキの装着、カラーリングの変更まで、こだわりの装備で戦闘に挑むことができます。

ガジェットはバリスティックシールド、レーザートリップマインやガスマスク、シリーズおなじみの弾薬箱などがあり、状況に応じて使い分ける必要があります。

■開発者が語るシングルプレイの魅力

ハンズオンの後に行われたメディア合同インタビューでは、『バトルフィールド ハードライン』の開発スタジオであるVisceral Gamesでバイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャーを務めるSteve Papoutsis氏が参加メディアの質問に答えてくれました。

――『バトルフィールド ハードライン』はシングルプレイのシナリオにも力を入れている印象を持ちました。ストーリー性や脚本家について教えて下さい。

シングルプレイの部分についてストーリーに力を入れたことは確かです。それだけでなく、バトルフィールドの基盤となるマルチプレイの部分にも力を注ぎました。シングルプレイではマルチプレイと違ったことができる機会と捉え、ストーリーテリングを意識しました。他にも語り口のところではキャラクターにも力を入れましたし、様々な作家さんに協力を頂いています。例えばTVドラマシリーズ『Justified』の作家であるWendy Calhoun氏にはストーリーの設定や構成で協力してもらいました。それからVisceral Gamesの方でTom Bissell氏とRob Auten氏にも協力してもらっています。

――戦車や戦闘機は出てこないようですが、何を楽しみにプレイすればいいですか。

シングルプレイはより個人的なストーリーとして感じられるように持っていきました。前作までのバージョンにあったようなプロットがあらかじめ決まっていて、それに沿っていく形ではなく、よりプレイヤーが自分のストーリーだと感じられるようにしました。キャラクターにも力を入れており、犯罪・ドラマといったストーリーにおけるキャラクター性を強く打ち出しているので、そこに戦車や戦闘機と言った乗り物はなかなか合致してこないわけです。そこで、より個人的なストーリー・ゲーム体験に重きを置いた、TVドラマのような、あるいはアクションフィルムのような感触を得て頂くためにこういった形にしています。バトルフィールドで乗り物が重要なのはその通りで、マルチプレイにおいてはそうだと思います。マルチプレイにおける乗り物はじゃんけんのようにいろんな要素がきちんとバランスを取って登場します。実はシングルプレイでも警察官の乗っている装甲車や、SWATチームが乗っているヘリコプターなど様々な装備を搭載した乗り物が出てきます。それが戦車や戦闘機に相当するもので、かつ警察官vs.強盗というストーリーに合致するような構成にしています。ネタバレになるので、あまり申し上げられませんが、そういった乗り物はこれからも出てきます。

――発売を半年以上延期した経緯がありましたが、開発期間を長く取ったことによってどういった部分を良くすることができましたか。

会社として延期した理由はいくつかあります。6月にβ版として最初にアナウンスをしたときに、世界中のプレイヤーがプレイする機会があったわけですが、その時にコミュニティの方々から非常に良い意見をたくさんもらいました。プレイのこういうところがこういう風に変わればいいとか、あるいはこういうものが出てくればいいとか、貴重な意見を沢山もらって、会社の方でコミュニティの方から強く要望があったアクションなどを盛り込むには時間が足りないのではないかという結論に至りました。やはりプレイヤーの方を第一に考えたいですし、意見にも耳を傾けたいので、なるべく出てきた要望は入れ込んでいきたいというようなスタンスで時間を追加しました。要望・他のフィードバックを考慮して、β版を形作ってから試験をする、ということでそれ相応の延期になったわけです。ベストを尽くし、フィードバックをきちんと考慮したうえで、安定性のある、かつ楽しいゲームをお届けしたいと思っています。

――今回のシングルプレイではBill Johnson監督をはじめとした実写映画やテレビドラマのスタッフが開発に参加していますが、業界の違う彼らと仕事をして何か刺激を受けたことはありますか。

そういった業界の方々とは直接、協力しながら制作を行っているので新しいアイデアも入ってきています。過去数か月において、それまでできていたストーリー・新しく入ったシーンを見直す作業を毎日繰り返しています。そういった形のレビューをして変更を加えたりですとか、あるいはダイアログの部分を変更したりですとか、カメラの位置を変えたりですとか、そういった作業を行っています。ストーリーをさらによいものにして、さらに楽しめるものにするため、日々これを繰り返しています。

――シングルプレイをデザインするにあたって、これまでの『Dead Space』の開発経験から取り入れたものはありますか。

『Dead Space』の経験を活かせた最大の部分は、ストーリー性の強調、演出の仕方といった部分だと思います。ストーリー性というのは我々が最も大切にしている部分です。こういったキャラクターが実際にいると信じられるような人物設定、パフォーマンス、人物が持っている能力、ダイアログの部分も興味深いものにしています。面白く、楽しく、かつ現実的に信じられるような形に持っていくことが『Dead Space』の経験から活かされた経験だと思います。かつ、『バトルフィールド』は何年にもわたってコントロール性の良さですとか、反応性・応答性の良さに関して努力をしてきたので、そこの部分がきちんと保たれているかどうかもきちんと確認してきました。

――最初のバージョンでたくさんフィードバックを受けたとのことですが、どういったところを改善しましたか。具体的に教えてください。

1つ目はβ版では警察側と強盗側で持っている武器が同じだったので、そこを非対称的にしました。警察官だけが使える武器、強盗だけが使える武器、そういった風に非対称にしたらどうかという意見がありましたので、そこは取り入れました。2つ目は破壊力の大きいロケットランチャーのような巨大兵器が以前のβ版ではロードアウトで最初から選ばれていました。そこをユーザーの方が選択できて、悩んだり考えたりするようにしました。

――『バトルフィールド 4』ではコンパニオンアプリがありましたが、本作でも出す予定はありますか。

そこに関してのお話はまだできません。

――おすすめの武器やガジェットはありますか。

私のお気に入り武器はP90です。ガジェットならテーザーガンです。それから一番最初に出てくるピストルも好きです。

■目指すは最高のマルチプレイとシングルプレイ



『バトルフィールド ハードライン』では警察官になりきって殺人を犯さずにプレイするのもよし、過去作同様にダイナミックに戦闘を行うもよし。戦闘へのアプローチを自由に選択することができます。Steve Papoutsis氏が語るように、本作はストーリー性を重要視しているので、よりドラマチックなシングルプレイを楽しめるでしょう。ゲーム性に主眼を置き続けてきたマルチプレイと、新たな課題にチャレンジするシングルプレイ。発売に向けてどのようなゲームに仕上がってくるのか期待の作品です。

『バトルフィールド ハードライン』は、PC/PS4/PS3/Xbox One/Xbox 360を対象に、日本国内で2015年3月19日に発売予定です。
《VEXATION》
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