【E3 2017】『ファークライ5』プロデューサーインタビュー!舞台“モンタナ”で描かれる人々とカルト教団 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【E3 2017】『ファークライ5』プロデューサーインタビュー!舞台“モンタナ”で描かれる人々とカルト教団

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【E3 2017】『ファークライ5』プロデューサーインタビュー!舞台“モンタナ”で描かれる人々とカルト教団
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『ファークライ』シリーズ最新作『ファークライ5(Far Cry 5)』。海外では2018年2月27日にPC/PS4/Xbox Oneで発売予定となっている本作は、今までのシリーズ過去作とは全く異なる“舞台”も注目を浴びています。いつものエキゾチックな場所ではなく、アメリカの田舎を舞台にしているという点においても、話題を呼んでいます。『ファークライ』らしい雰囲気と内容を持ち合わせていながらも、これまでとは別の面白さを感じられる最新作です。

Game*SparkはE3 2017にて、ユービーアイソフトのプロデューサーであるDarryl Long氏にインタビューを実施。設定やキャラクターから、実際のモンタナの地で得たインスピレーション、ゲームプレイ、そして現実世界への影響にまで広く伺いました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


――自己紹介をお願いします。
Long氏:『ファークライ5』のプロデューサーのDarryl Longです。『ファークライ3』と『ファークライ4』にも携わりました。

――『ファークライ5』は、アメリカが初舞台にもかかわらず、『ファークライ』らしさは強く伝わってきます。どのような目標を持って開発を始めましたか?
Long氏:『ファークライ4』の発売直後に、「じゃあ次はどこに行こうか?今までとは違うことをユーザーにどう与えようか?」という話し合いが始まりました。毎作そう考えます。いろんな場所を検討しましたが、調べてみたところモンタナが良さそうで、実際に自分たちの目で見たいと思いました。実際に行ってみて、他の選択肢を諦めることにしました。とてつもなく美しく、山や丘などの起伏に富んだ地形があり、出会ったモンタナの人々も凄かったのを知ってしまったからです。『ファークライ』の舞台はいつでもフロンティアであり、ルールが通用しません。モンタナの興味深いところは、彼らの歴史が独立独歩なところです。彼らは政府に頼らず、とても強く生活してきた伝統があります。何かが壊れれば自分たちで修理します。モダンフロンティアで非常に自立した人々は、『ファークライ』の舞台には最適です。

それ以外にも、今の世界で多くの人が感じている気持ちを伝えたいということもありました。私たちは今崖っぷちに立っており、何が起こってもおかしくありません。そして「我々は崖っぷちに立っていて、全ては変わる」ということを体現した敵を作りたかった。彼は世界の終わりを確信していて、準備もしています。


――『ファークライ』にはカリスマ性、知名度のある敵が特徴ですが、The Fatherについて教えてもらえますか?
Long氏:もちろん。名前はジョセフ・シードで、家庭が崩壊した家で育ちました。彼と兄弟たちは里親に出されましたが、ジョセフは馴染めませんでした。彼の心に語りかける声があったからです。彼はその声が神様の声であると信じており、彼が大人になるとその声は「コミュニティーを作りなさい。外に出て、人助けをしなさい」と囁いていました。ジョセフはその通りにしました。しかし声は変わり「世界の終わりが迫ってくる。準備しなさい」と言い始めました。彼はその声にも従いました。食料、水、銃と弾丸を溜め始め、軍を築き上げました。「魂を救いなさい」と声が言いました。そこでジョセフはホープカウンティで、救いを望んでいない人も含め、人々を救い始めました。

――特に英語圏のプレイヤーにはキリスト教の信者が多いので、要素を取り入れることで、プレイヤーにより響くかもしれません。どのようににオーディエンスを意識しましたか?何か気を使ったんですか。
Long氏:良い質問ですね。モンタナに来ることで、(英語圏のプレイヤーには)過去の作品より見慣れた設定になるとわかっていました。作る時点で、もっと真実味のあるものにしたかったんです。プレイヤーはレジスタンスを作り、ホープカウンティの人々がカルト教団に対抗する手助けをしている。私達が現実世界から影響を受けたものと、『ファークライ5』の世界の根底は繋がっています。

また、私たちはカルト教団の専門家と会い、どう やって侵略をするのかなどを大量に調査しました。彼らは農場に多くの人々を送り込み、周囲の地価が下がったところで買い上げます。気付いた時には、街中が彼らのものになっており、食料、水、電気全てがカルト教団が所有している。しかし、私たちは私たちのカルト教団を作ったんです。そしてカルトは宗教を使って人々を改宗させようとします。私達のカルト教団はそういったものです。

――島や熱帯とは違うモンタナという舞台は、ゲームプレイやレベルデザインにどのような影響を与えましたか?
Long氏:『ファークライ5』では、初めて小さな町での戦闘がいくつかあります。(E3のデモの舞台である)Fall's Endという町では、ひとつひとつの家に行き、キッチンなどでも戦います。そのような戦いは、シリーズにおいて全く新しい経験を得られます。


――つまり市街戦ではなく、小さな街での屋内戦闘が多い。
Long氏:過去のシリーズタイトルと比べると、そうですね。でもモンタナは、地形が豊かでしょう?山があり、ウイングスーツで飛び降りられる切り立った崖があり、平野や農場もあります。牛などの家畜もいます。そのような多様性は多く見ることができます。

――デモでは、一緒に戦ってくれる仲間もいました。彼らと彼らの特徴について教えてください。
Long氏:『ファークライ5』では、シリーズで初めてキャラクリエイトを導入したので、自分のキャラクターを作ることができます。『ファークライ』シリーズはプレイヤーの没入と体験が全てなので、プレイヤーが自身を投影して欲しいと思っています。自分のキャラクターを作り、自分自身としてプレイするんです。

仲間のキャラクターは、モンタナで出会った人々からインスピレーションを受けています。メアリー・メイ、ニック・ライアン、ジェローム牧師、彼らは私たちのキャラクターですが、モンタナで出会った人々から得られたインスピレーションで出来ています。自立しており、カルト教団の自由にさせず、抗うような人たちです。役者は常にキャラクターを作ろうとしますが、彼らを演じている役者たちに、いつもこう言ってました。「演じるんじゃない。普通でいて。自分でいて。」と。その本物らしさが狙いでした。ゲーム内の人々と話すと、そこに実在するかのように感じるでしょう。

――モンタナで出会った人たちは「あ、このキャラクターは私だ!」と思うことはありますか?
Long氏:いえいえ、インスピレーションを受けただけです。

――主人公のクリエイションができるとのことですが、はっきりとした性格を持っていますか?それとも無口ですか?
Long氏:無口です。個人的な意向でもあり、クリエイターとして決めたことです。私は昔から、一人称のキャラクターがしゃべることに違和感を感じていました。「今誰か喋った?」と思うことがあります。主人公をプレイヤーそのものにしたかったんです。でもゲームの世界で自身が行ったことは、ゲーム内で反映されます。あなたの部隊の雇った傭兵は、あなたが行なったことについて話します。出会う人々も、あなたが何をしたかを知っています。例えばFall's Endをを解放すると、人々は「あ!Fall’s Endを解放した人だ!」とか、飛行機で飛んでいたら「飛んでいるのを見たよ!」とか。彼らは世界に根付いています。私たちは、その世界で育って「ああ、その高校に行っていたよ」と言うようなキャラクターを作りたかったのです。


――ゲームプレイに移りますが、戦闘や乗り物の操縦にどういった調整を入れましたか?
Long氏:システムをいろいろと調整しつつ、今までの作品の良い部分を取り入れています。『ファークライ プライマル』から近接戦闘システムを取り入れ、より良い近接戦闘システムを導入しましたし、スレッジハンマーやバットなどを入手して使うこともできます。しかし、『ファークライ』はいつでも信頼できるシューターがコアになります。なので、私たちはそれは利用していますし、上手く働いていると思います。

私たちは、プレイヤーの考えをより表せるようにしたいと思っています。『ファークライ』のDNAは基地を襲う際に、どんな角度でも攻め込めて、ステルス、遠距離、突撃など何でもも選べることです。いつでもクマやトラが飛び出してくるといった驚きもあります。こういったものをどうやってゲーム全体に広げられるかを検討しました。これこそが『ファークライ5』の目標です。プレイヤーが好きなように、好きな順番でゲームをプレイすることができ、ストーリーミッションに敷かれたレッドラインは、もうありません。どこでどのようにカルト教団と戦ったり、ストーリーを進めたり、ゲーム内の人々と合うのかも自由にできます。カルト教団を探し、やることを見つけるには、人々と話さなければなりません。一般市民がカルト教団についての情報をくれたり頼み事をして、プレイヤーに目的を与えます。

――つまり、世界に降り立てばどこにでも行けて、それまでの行動によりやれることがたくさんあり、何かをすれば、また別のことが出てくるということですね?
Long氏:その通りです。『ファークライ5』の舞台の人々はプレイヤーの行いを知り、アドバイスや情報を与えます。世界に初めて入った時からどこにでも行くことができます。誰かと話したら「メアリー・メイと話した方がいいよ。彼女はレジスタンスのリーダーだから助けてくれるよ」と言うでしょうし、「カルト教団が来て私の農場を奪ったんだけど、今はどのように使ってるかわからないが、きっと酷いことに使ってるんだ。農場を取り戻すのを手伝って欲しい」と言うでしょうし、その農場を取り戻してあげることができるでしょう。

――ということは、多くのオープンワ―ルドのゲームと違って、メインクエストがはっきりとしたものではないんですね。
Long氏:その通りです。様々な人々と出会って話し、レジスタンスを築き上げることで、プレイヤーがストーリーを作ります。レジスタンスの力が付けば、カルト教団に反撃され、最終的にストーリーが進んでいます。自身のレジスタンスとカルト教団の争いがゲームのストーリーです。

――ということは、決まった場所に敵が出続けるというより、物語を進めることで新しい場所で敵が出現したり、違う武器を持ち始めたりするということでしょうか?
Long氏:その通りです。プレイヤー自身がゲームをデザインします。


――ちょっとメタな話になりますが、開発は約3年ほど前から始まりましたね。その間に、外の世界の政治的環境がより激しくなりました。ゲームの内容を勘違いされる人や、ゲームのコンテンツを反映していないものに執着してしまう人はいますね。マーケティング視点の、とにかく面白いゲームを売りたいだけだという立場から、どのように今の環境でアプローチしますか?
Long氏:そうですね。様々な反応がありました。2年前、クリエイティブディレクターのDan Hayがカナダのトロント市にいた時に、道で「世界の終わりが近い」という看板を持っている人を見ました。それが、「みんながあの崖っぷちの前に立っているという気持ち」の始まりのポイントです。それ以降、多くの悲しいことがありましたが、それらを利用しているつもりは全くありません。しかし興味深かったのは、あの気持ちがあって、たくさんの人が同じように感じていて、結局我々が作り出そうとしている世界が、まるで現実の世界に反映されているようになったようなところです。

――現在の状況を考えた上で、ゲーム内のことやマーケティングを変えたところはありますか?
Long氏:少しインスピレーションを受けたかもしれませんが、本当の悲劇は避けました。

――最後に、日本のコミュニティーへの一言をお願いします。
Long氏:ゲームを楽しんで頂けると嬉しいです。『ファークライ5』は2018年2月(国内では2018年春)に、PS4とPS4 Pro、Xbox OneとXbox One X、そしてPCで発売されます!

――ありがとうございました。

《Cameron Gilbert》

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