気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Chibig開発、海外PS4/PC/Mac向けに8月9日リリースされたほんわかアドベンチャーRPG『Deiland』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、農業、クラフト、建築要素のあるアドベンチャーRPG。小さな星を拠点に、100を超えるクエストをこなしていきます。ほんわかとしたビジュアルも特徴。記事執筆時点で日本語には対応していません。
『Deiland』は1,520円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。
Chibig:私たちはChibig、スペイン・バレンシアを拠点とする小さなインディーゲームスタジオです。2015年に設立され、当初はUnityを使用したモバイル(AndroidとiOS)向けのゲーム開発に注力していました。いくつかゲームをリリースした後、『Deiland Tiny Planet』(1作目)が成功。『Deiland』サーガの2作目となる『Ankora』と合わせ、世界で300万人のプレイヤーの方に遊んでいただきました。『Deiland』はのちに海外PS4とSteamでもリリースされました。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Chibig:このプロジェクトは2016年にモバイルゲームとして始まりました。これはプロトタイプのような位置づけで、『Deiland』の最初の作品(注:『Deiland Tiny Planet』)では、いくつかのアイデアをテストしたいと思って作り、結果的に100万人以上のプレイヤーの方に遊んでいただくことができました。2017年になると、私たちはこのゲームをPlayStation 4とPCに移植しようと決めたのですが、結局同じアイデアを使った全く違うゲームを一から作ることになったのです。このより大きなバージョンでは、ストーリーを強化し、多くのキャラクターが登場します。同じシステムを採用しつつも、より大きな体験をすることができるのです。結果、クリアまで12~14時間かかるゲームになりました。モバイル版は、PS4版やPC版のプロトタイプだと思っています。
――本作の特徴を教えてください。
Chibig:本作は農業、クラフト、建築といったサンドボックス要素の入った、シングルプレイヤーアドベンチャーRPGです。私たちのアーティスト、Miriam Bareaの作り出したキャラクターたちとの出会いは、癒される体験となるでしょう。これらのキャラクターたちが本作の世界観を発展させ、その結果、PS4版とPC版を完成させることができました。私たちが作るのはゲームだけではないので、本作で描いた世界をより発展させ、今後何年も続くサーガを作り出したいと思っています。
本作は一番小さな星の一番小さな王子、Arcoの物語です。しかし他にも多くのキャラクターの物語が存在します。現在は新たな星の新たなキャラクターの冒険の開発に取り組んでいます。『Deiland』で目にした古い友人や種族を目にすることになりますよ。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Chibig:「星の王子さま」から一番大きな影響を受けています。私たちはこの作品、小さな星の小さな子供、ということを出発点としました。ここから独自のストーリーを作っていったのです。私は「星の王子さま」を子供の頃読んでおり、大好きな本です。読む度に新しい発見があります。『Deiland』では、「星の王子さま」の序盤の感覚、小さな王子の寂しさのようなものを描こうとしています。
ゲーム内容は、『牧場物語』と『どうぶつの森』からインスピレーションを受けています。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Chibig:リリースの時点で日本語対応はできませんでしたが、日本の多くのプレイヤーの方からローカライズのリクエストをいただいています。近い将来、実現するかもしれません。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Chibig:私たちは日本のゲームと日本の文化が大好きです。私たちの国、スペインの多くのゲーム開発者たちは、それらから大きな影響を受けています。本作をプレイすることで、日本の皆さんには、日本の素晴らしいゲームから影響を受けたヨーロッパの文化を感じ取ってもらえるかと思います。
――ありがとうございました。

