PS VR、最近はどうですか?―SIEWWS・吉田修平氏インタビュー【TGS2018】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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PS VR、最近はどうですか?―SIEWWS・吉田修平氏インタビュー【TGS2018】

9月20日~23日にかけて行われた「東京ゲームショウ2018」。その会期中に、SIEワールドワイド・スタジオのプレジデント・吉田修平氏にインタビューを行いました。

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PS VR、最近はどうですか?―SIEWWS・吉田修平氏インタビュー【TGS2018】
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9月20日~23日にかけて行われた「東京ゲームショウ2018」。その会期中に、SIEワールドワイド・スタジオのプレジデント・吉田修平氏にインタビューを行いました。

わずか15分という短い時間でしたが、ご自身のプレイしているゲームから、PS VRに関することまで様々なお話を伺うことができました。今回は、なんと特別なプレゼントもいただけたので、ぜひ最後まで御覧ください。



――本日はよろしくお願いします。まずは『Marvel's Spider-Man』、プラチナトロフィーおめでとうございます。

吉田修平氏(以下、吉田氏):ありがとうございます!年末にかけてタイトルラッシュじゃないですか。そこに向けていろいろと準備しないといけないので、3連休にガッツリプレイしました。楽しかったですね。『God of War』もプラチナを取ったんですけど、『Marvel's Spider-Man』は手に届きやすいプラチナなので、行けると思って追い込みをかけました。届きやすいと言っても、色々なミッションを全部やらなければいけないんですけどね。

個人的に面白かったのが、プレイしていると、娘が「スイングの移動だけやらせて欲しい」と言ってくるんです。楽しいらしくて、ずっとやっていました。戦闘は難しいのでコントローラーを私に返して、それが終わればまた次の場所へ娘が移動する…という形で一緒に遊べたので、余計に楽しかったです。

――親子で遊べるオープンワールドのゲーム、珍しいですよね。

吉田氏:あまりにリアルな部分もあったりすると手を出さないんですけどね。スイングのアクション自体がすごく気持ちいいのと、ニューヨークがとてもきれいに作ってあったので、それが楽しかったんだろうなと思います。


――さて、年末にかけてタイトルラッシュがあるとのことですが、今回はTGS前に通常通りのプレスカンファレンスではなく、ラインナップツアーという形でユーザーさんたちを会場に招待し、みんなで見ました。今年はなぜこのような形になったのでしょうか。

吉田氏:全然変わりましたよね。ちなみに、大成功だったと思っています。来場されたユーザーさんのアンケートによると、97%の方が良かったと言ってくださったとのことです。ライブをやったりもして雰囲気も良く、テンポも良かったので、楽しんでいただけたと思います。最近、E3や海外のイベントで、SIEはそういう流れを続けているんですが、その良い部分を取り入れて日本風にアレンジしたのかなと思います。

――方針としては、今後もユーザーも含めてみんなで楽しめるようなイベントを続けていくのでしょうか。

吉田氏:SNSやイベントなど、いろいろな場でユーザーさんとコミュニケーションをとることがありますが、これはとても大事なことだと思っています。TGSの後も、地方都市で体験会をやったりもしますよ。JAPANスタジオでも「Jスタと遊ぼう」という形で、ユーザーさんに直接ゲームクリエイターが語りかける放送などもやっています。私も参加することがあるのですが、直接反響をいただくのはもちろん、どういうことを今後やって欲しいかという声も得られるのは、すごく楽しいですね。おおっぴらではないですが、開発の途中にユーザーさんに来てもらって意見をもらったりと、様々な形でユーザーさんとコミュニケーションをとっていくのは、今後も大事にしていきたいと思っています。

――吉田さんはTGSやBitsummitといったイベントに来場されて、ユーザーさんとも気兼ねなくコミュニケーションを取られていますよね。企業のトップとしてかなり珍しいと思っています。

吉田氏:それは私がゲーマーだからですね(笑)。割と本能のままに動いています。以前、任天堂さんのスイッチのイベントに行っていたら、中国の方に写真を撮られて「スパイか!」という話になったことがありましたが、ただ見たかったので行っただけです(笑)。

最近は特に、BitSummitもそうですけど、インディーゲームが大好きです。思わず「なんだこれ!」といってしまうようなびっくりするタイトルがあるじゃないですか。日本のPlayStation® Storeでは配信されていませんが、『Donut County』というタイトルがありまして、プレイヤーは穴を操作して落としていくんですよ(笑)。ああいうの、大好きなんですよね。インディーのイベントに行くと、そういう発見だけじゃなくて、作っている人が立っているので、「これなんですか?」みたいな話を直接作り手の人とできるのが楽しいんです。

なので、そういったイベントに行ってうろうろしているという感じですね。自社も含めて大手ブースにはあまり行かないんです。TGSでもインディーとVRのコーナーが並んでいるんですが、私はそっちの方を見るのをいつも楽しみにしているんです。ちょっと空いてますし(笑)。

――VRでいうと、今年のTGSにもPS VRは多くのタイトルが出ていますね。

吉田氏:特にWWSのタイトルもイチオシで、ロンドンスタジオの『ライアン・マークス リベンジミッション』と、JAPANスタジオからは、『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』、『Deracine(デラシネ)』、『みんなのGOLF VR』ですよね。中でも超オススメしたいのは『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』ですね。特に3Dゲーマーの方には新しい時代を体感して欲しい。アクションゲームが2Dから始まって3Dになって、VRになるとこうなる!というと大げさに聞こえるかもしれませんが、それぐらいの自信をもってお届けできると思います。


――PS VRについて、昨年マイナーチェンジが施され、今年の3月には価格改定されました。現状の状況や普及率はいかがでしょうか。

吉田氏:我々としては、普及は着々と伸びています。VR元年と言われた2年前は、メディアやアナリストの期待値があまりに高かったので、業界全体としてその期待値ほどの普及率までいっていないんじゃないかと言われることもあります。ただ、私から見ると、PS VRに関しては300万台という形で着実に実売台数は増えていますし、より大事だと思っているのが出てくるゲームのクオリティです。先程挙げた『ライアン・マークス リベンジミッション』のロンドンスタジオにしても、『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』のJAPANスタジオにしても、ローンチタイトルを作ったチームが経験を活かし、ユーザーさんからの希望も聞いて、より大きく深い体験ができるようなタイトルを作っています。今年発売されたファーストコンタクトの『Firewall Zero Hour』も、VRを体験させるというよりは、ゲームとして長く遊べるように意図して作ったものです。

PS VRはマイナーチェンジでちょっと良くしましたが、基本的には同じものをたくさん普及させつつ、デベロッパーの経験が増えることで、ゲーム体験のクオリティにおいてもより大きな、あるいは深いゲーム性を持ったものを作ることができるようになってきたんじゃないかと思っています。

我々はファーストパーティとしてそれに投資して、サンプルになるようなものを出していかなきゃいけないと思っています。それが、アクションプラットフォーマーで言えば『ASTRO BOT: RESCUE MISSION』ですし、FPSで言えば『Firewall Zero Hour』になります。こんなものができるんですよ、こんな本格的なゲームがVRの良さを活かしてできるんですよ、というのを業界の方も含めて色々な方に見て欲しいと思っています。

――昨年、「シューティングコントローラー」も発売されましたが、周辺機器も今後増えていきますか?。

吉田氏:今後については語れませんが、シューティングコントローラーの評判が良いのは、両手で抱えているものがゲームの中で違う形になって、全く同じように動く、というところにあると思います。その感覚があると、VR世界にいると脳が信じる力が強くなりますよね。接地感といいますか、VRの体験をより高めるために周辺機器があって、実際ゲームの中で起こっていること、ユーザーができることがそのまま反映されるような形になると、より楽しいと思いますので期待したいですね。

以前、デモでPCのフライトシミュレーターをVR+専用のコントローラーでプレイしたのですが、やはり本物感が違いますよね。『グランツーリスモSPORT』でもハンドルコントローラーで遊ぶと全く同じように動きますから、本物感が出ます。そういった形で人間の脳が映像や音だけではなくて、触感など自分の動きに追随するもの全てが整合性を持ってインプットされると、その世界にいるというのがより強く信じられるはずです。そして、まさにそれを体験できるのがシューティングコントローラーなどだと思います。そこは、VR業界全体として色々な取り組みを今後も続けていくと思います。


――PS4®に対するPS4® Proのような、有り体に言えばPS VR Proみたいなものはありえるのでしょうか。

吉田氏:PS VRは、PS4®とPS4® Proの性能にぴったり合わせて作られているんですね。なので、1080pの120Hzで表示できます。PS4®とPS4®Proは1つのプラットフォームなので、ベースのPS4®という意味での性能をフルに出せるようにしています。PS VRは、最初から高いところを見ているんです。もちろん、もっと軽くならないかとかケーブルがなくなったらいいのにとか色々あるとは思うんですが、PS4®と一緒に開発してきてガッチリ良いものになったという自信があります。ただ、ハードが同じでもデベロッパーがどんどん進化しているので、出てくるゲームはどんどん良くなっていると思います。

――本日はありがとうございました。


インタビュー終了後、先日Game*Spark編集部より発売された「じゃんげま」の単行本を献本させていただきました。さらに、恐れ多くも筆者がサインをお願いしたところ、快く引き受けてくれました。ということで、こちらの「吉田修平氏サイン入りじゃんげま」を、抽選で1名の方にプレゼントいたします!※本の内容についてはSIEとは関係ありません

ご応募される方は、下記注意事項と株式会社イードの「個人情報保護方針」に同意の上、応募フォームよりご応募ください。

【必要事項】
・名前(ペンネーム可)
・メールアドレス
・備考欄に、「吉田修平氏じゃんげま希望」とご記入ください。

【応募期間】
9月24日19:00~9月30日23:59


【注意事項】
※応募はお一人様一回までになります。
※当選したプレゼントの転売等は 固く禁じられております。
※不正な応募を確認した場合は当選を取り消させていただきます。
※当選された方には、後日メールにてご連絡を差し上げます。
《Takuya Suenaga》

ソウルシリーズ大好き Takuya Suenaga

1990年3月、神奈川県生まれ。パズル誌の編集を経て、イードへ。「Game*Spark」「インサイド」の編集業務に携わり、同社のアニメ情報サイト「アニメ!アニメ!」も経験。幼少期よりゲームに触れ、現在はCS機・スマホを中心にプレイ中。好きなジャンルはアクションやFPS・TPSなど。『デモンズソウル』を始めとしたフロム・ソフトウェアの「ソウルシリーズ」や、2020年にサービスを終了した『ららマジ』に特に思い入れがある他、毎年の『Call of Duty』に一喜一憂したり、『アクアノートの休日』『FOREVER BLUE』の新作を待ち望んでいたりする。

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