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ステルスACTでターン制SRPGな『Mutant Year Zero: Road to Eden』をプレイ!ニヒルでクールなミュータント達との世紀末冒険活劇

ニヒルでクールなミュータントたちと共に世紀末世界を駆け巡るリアルタイムステルスアクション+ターン制SRPG『Mutant Year Zero: Road to Eden』のプレイレポートをお届けします。

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ニヒルでクールなミュータントたちと世紀末世界を駆け巡る、リアルタイムステルスアクション+ターン制SRPG『Mutant Year Zero: Road to Eden』のプレイレポートをお届けします。

本作を開発したのはThe Bearded Ladiesで、配信元はFuncom。12月5日にSteamにてリリースされました。海外ではPS4版とXbox One版も配信されています。Funcomはオープンワールドサバイバルゲーム『CONAN EXILES』などのデベロッパーとして知られています。The Bearded Ladiesは『HITMAN』や『PAYDAY』などAAA作品の開発経験者が参加しており、本作においても素晴らしいグラフィックやプレイ経験を提供してくれます。

DLC「Deluxe Edition Content」のTRPGルールブック「Mutant Year Zero」表紙

本作の内容ですが、スウェーデンのテーブルトークRPG「Mutant」がベースになっています。1984年から始まったシリーズで、現在でもヨーロッパで根強い人気があります。本作は2014年に発行されたルールブック「Mutant Year Zero」の正式ライセンスを得て開発が行われました。核戦争によって人類が滅び、ミュータントが跋扈するという世界観。ミュータントたちは「エデン」という安住の地を探して旅をします。

ちなみにDLC「Deluxe Edition Content」にはTRPG「Mutant Year Zero」のルールブック(PDFファイル)を収録。PC(プレイヤーキャラクター)は人型ミュータントで、ミューテーション能力があるのが特徴です。火炎を吐いたり背中から羽を生やしたり、といった超能力的なもの。本作においてもそれが再現されています。DLCには他にもアートブックやサウンドトラック、壁紙もあり、本作の世界観に浸りたい方にはおススメです。

『Mutant Year Zero: Road to Eden』のトレイラー

ゲームジャンルですが、リアルタイムでのステルスアクションに、『XCOM』ライクのターン制ストラテジーが加わったものです。ゲーム序盤に登場するのはクロスボウ使いのアヒル「ダックス(Dux)」と、体力のあるイノシシ「ボーミン(Bormin)」のミュータント2人組。アヒルとイノシシなのに、このかっこよさは何なんでしょうね。ちなみにTRPG版では、ミュータントアニマルを使用するには拡張ルールブック「GENLAB ALPHA」が必要。残念ながら本作DLCには含まれていません。

人型ミュータントとしては「セルマ(Selma)」という女性が登場します。「Tree Hugger」(木を操って敵を動けなくする)や「Frog Legs」(ジャンプ力を上昇させるTRPG版にもある能力)といったミューテーション能力を、レベルアップ時に覚えることができます。筆者はトレイラーを観ただけでもう「絶対面白い」と確信しましたが、実際のところはどうなのか。さっそくプレイしていきましょう。

おれたちゃアークのストーカー



ゲームを開始すると、まずは難易度選択です。嬉しいことに日本語でのプレイが可能。しかし「イージー」はなく、「ノーマル」「ハード」「ベリーハード」と海外ゲームらしい選択肢が提示されます。ゲーム本来のスタイルは「ベリーハード」だとか。『XCOM』にインスパイアされて開発したとのことですが、難易度の高さまでインスパイアされたようです。『XCOM』は最初のチュートリアルから隊員がバンバン死んでいきましたからね。

「アイアンミュータント」というオプションがありますが、これはいわゆる「アイアンマンモード」のこと。オートセーブで、やり直しも不可能です。初プレイですし、そもそも操作方法もルールもわからない状況なので、ここは「ノーマル」で行きましょう。

オープニング時のミュータントたちの会話

オープニングでは、ダックスとボーミンが軽口を叩き合いながら森の中を進んでいきます。ダックスはニヒルでクールなアヒル。ボーミンは案外に常識人のイノシシ。ポストアポカリプスといえば荒野ですが(偏見)、本作は舞台が北欧だからなのか自然豊かな環境です。

会話中に出てくる単語ですが、「アーク」は本拠地のことです。そこで任務を受け、「ゾーン」(アークの外。いわゆるフィールド全域)で資材集めをするのがダックスたちの仕事。ゾーンには危険なグールやモンスターがいるため、アークの一般住民(人型ミュータント)は立ち入ることができず、「ストーカー」と呼ばれる者たちが収集作業を行っています。TRPG版においてストーカーはPCの役割の一つで、収集作業以外にもモンスターハントの能力があります。「戦闘力のあるスカベンジャー」といったところでしょうか。アークの生活はストーカーに頼り切ったものと言えます。


ムービーシーンが終わると操作できるようになります。XBOXパッドでは、LB(RB)がキャラクター切り替え。キャラを個別に動かしたり、付いてくるよう指示したりできます。Bボタンを押すと懐中電灯を消してスニークモードに。障害物の側でYを押すと隠れられます。

本作は無双できるゲームではないので、ステルス行動が重要になります。とりあえず周囲にあるスクラップなどを拾いながら道なりに進みます。画面端にいいアイテムが落ちていたりするので、見逃さないよう注意。懐中電灯をつけっぱなしにしたほうが見つけやすいです。

戦いは戦闘前から始まっている


ステルスからの各個撃破

しばらく進むと、グールたちの話し声が聞こえてきました。懐中電灯を消してスニークモードで近づいていきます。グールたちのまわりにある白いサークルは探知範囲。範囲内に入ると気付かれます。Xボタンを押すことで奇襲(戦闘モード)できますが、2体同時に相手するのは得策と言えません。ここは各個撃破といきましょう。

ダックスの武器「クロスボウ」は音を立てずに攻撃できます。グールたちが別れたときに、戦闘モードに突入。ターン制バトルは『XCOM』とほぼ同じシステムで、2回行動できます(移動→移動、移動→攻撃など)。気付かれないように1体を仕留めて戦闘終了。さらにもう1体も……と思ったら矢を外しました。すかさずボーミンが近づき、ショットガンの一撃。2体目も撃破です。


戦闘後はグールたちの落としたアイテムを回収。今回はクリティカル率を上げる武器モジュールが手に入りました。モジュールの付け替えはアークにある「デルタの修理屋」でできます。

本作の戦闘ですが、リアルタイムのステルスアクションからターン制ストラテジーに切り替えるというシステムは、『XCOM』とはだいぶ違うプレイ感です。戦闘前から位置取りや各個撃破できそうかなどを考えていかなければなりません。


さらに言えば、「戦闘を避ける」という判断も必要になります。戦っても勝てない相手とは戦わなくてもいいのです。しばらく進むとレベル55の敵が現れましたが、戦っても確実に勝てないので、ここは大回りして回避します。

本作は「高難易度」という評価が多いのですが、「敵がいたら襲い掛かる」といった戦闘民族的発想はとりあえず捨て、「どうやって戦うか」「そもそも戦う必要はあるのか」「戦わなくても目的が達成できるのではないか」ということを戦う前にまず考えることで攻略しやすくなるかと思います。アイテム回収も、忍び寄って回収できるのなら戦う必要はないのです。

本拠地アークに到着



勝てそうな相手との戦闘に勝利し、レベルアップしました。MP(ミューテーションポイント)が与えられ、能力を身に着けることができます。とりあえず体力増加とクリティカルアップを取ります。

挿入ムービーで語られる世界観

戦闘を繰り返しながら、ダックスたちはアークの近くまで辿り着きました。ここで世界観などが一気に語られるムービーが挿入。世界やアーク、ストーカーなど、本作の基本設定が紹介されるのでよく読んでおいたほうがいいかと。ムービーで語られる「あんたたち」は人類のことです。


さらにしばらく道を進み、アーク内に到着。ここでは武器の改造を行ったり、アイテムを買ったりすることができます。RPGで言うところの町や村の役割ですね。キャラクターを動かす必要はなく、行きたい場所をクリックすればその建物に入れます。


デルタの修理屋では、武器の改造やアップグレードが行えます。先ほど拾ったクリティカル率を上げるモジュールを取り付けておきます。あと命中率を上げるモジュールもあるのでついでに設置。これでサイレントキルをしやすくなりました。

新たな仲間と最初の難関へ……



アークのトップである長老(Elder)に会いました。長老はダックスたちに、行方不明になったハモン(Hammon)を探す任務を与えます。ハモンは腕利きのストーカーで、機械に対する知識もあり、アークが維持できているのもすべては彼のおかげです。3日前にチームを率いて北へ向かったのですが、それきり消息を絶ってしまいました。


ダックスたちは準備を調え、アークを後にして北へ向かいます。全体マップではどこへ行くかを決められます。ハモンが拠点にしている小屋が北東にあるので、とりあえずそこで手がかりを探してみましょう。


戦闘を終えて道を進むと、ハモンのチームメンバーの一人、セルマと遭遇しました。このゲームのヒロインともいうべき人型ミュータントの女性。ハモンはエデンから来たという船の調査で北へ向かったとのことです。

セルマを仲間に加え、ハモン追跡を続行。ここから先、最初の難関とも言える多人数相手の戦闘(回復スキル持ちや仲間を呼ぶ者もいる)が待ち受けています。果たしてダックスたちはハモンを見つけられるのか。そしてエデンは存在するのか。ぜひその目で確かめてみてください。

リアルタイムステルスとターン制ストラテジーの見事な融合


前評判通り、難易度の高いゲームでした。特にターン制バトルに入る前の位置取りはかなり重要。各個撃破ができるかどうか、まず敵の動きを観察してから襲い掛かりましょう。ステルスアクションがオマケにならず、ターン制ストラテジーの重要なファクターとして機能しているのがこのゲームの素晴らしいところです。


それと、案外忘れがちになるのがアイテム集め。マップ上のさまざまなところに落ちています。このゲームではレベルアップすれば基礎能力が上がるというわけではないため、アイテム収集は必須。どうしても勝てない敵がいたら、いったん諦めてアイテム探しに集中するのがいいでしょう。

高難易度のゲームではありますが、アイアンミュータントモードでない限りはフィールドのどこでもセーブができます。最初のうちは戦闘に入る前にセーブをし、いろいろな位置取りからの奇襲を試していくのがいいかと。難しい分、勝てたときの達成感もあります。そして仲間たちにも愛着が沸き、エンディングが近づくころには別れが惜しくなってくるはず。ぜひともダックスたちの小粋な会話とともに、世紀末世界の旅を楽しんでみてください。

製品情報


《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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