『エースコンバット7』世界の歴史解説―「ストレンジリアル」ってどんな世界?【年末年始特集】 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『エースコンバット7』世界の歴史解説―「ストレンジリアル」ってどんな世界?【年末年始特集】

フライトシューティング最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN)』。ここでは、歴代シリーズで語られた「ストレンジリアル」世界の歴史を解説します。

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■『エースコンバットZERO』―1995年3月開戦の「ベルカ戦争」と7つの核兵器、そして傭兵たち


戦端を切ったベルカ軍は、オーシアやウスティオ、そしてサピンに対して侵攻を開始しました。1995年3月25日の開戦から5日しか経過していない1995年3月30日に、ウスティオは山岳部を除く全域をベルカに占領されてしまいます。ここでウスティオが組織したのは第6航空師団こと外国人傭兵部隊(プレイヤーが所属するのはこの部隊)です。1995年4月1日にオーシアを中心とした連合軍は反撃に出ます。


ベルカに占領されたウスティオ共和国解放までに、爆撃機部隊の迎撃や補給路171号線の確保、「ベルカ絶対防衛戦略空域B7R」への強行偵察、水上輸送路確保、首都ディレクタス奪還の足かがりとなるソーリス・オルトゥス空挺降下が行われました。ソーリス・オルトゥスを確保した翌日の5月13日には首都解放作戦が実施され成功します。


この約1ヶ月の間に、ベルカから侵攻されたオーシアやサピン、ウスティオは失地を回復。連合軍がベルカ国内への侵攻を決めたのは、核兵器と大量報復兵器V2の存在による核兵器査察と資源権益確保のためです。


連合軍がベルカの国内へと侵攻すると同時に、超兵器「エクスキャリバー」が稼働するも対策は早く、1週間も満たない内に破壊されてしまいます。その間にもベルカ南部で戦争を忌避する気分が蔓延したことで、各都市は非武装宣言を発し無血開城します。


5月28日に連合軍は、豊富な地下資源が眠るB7R確保の「バトルアクス作戦」(ミッション10)を実行。詳しい内容は語られていませんが、連合軍はベルカとB7Rへの不可侵条約を締結していたようで、同日正午より条約を永久破棄したことがブリーフィングで説明されています。この作戦には、ある事情でベルカから逃げ出しB7Rへと到達した『5』の登場人物である「おやじさん」と、オーシアの「バートレット大尉」も登場しますが、2人はアシュレイ・ベルニッツのSu-47に撃墜されてしまいます。


6月1日にベルカの工業都市ホフヌングで生産能力を壊滅させる連合軍の無差別爆撃とベルカの焦土作戦が行われたあと、ベルカは6月6日にバルトライヒ山脈で7つの核兵器を起爆。死傷者は1万2000人を数えます。その後も敗走を繰り返すベルカ残党部隊との戦闘が続くなか、6月20日にベルカ暫定政府はオーシア優位の降伏文書に調印し、ベルカ戦争は終結を迎えました。


その半年後、12月25日にオーシアとベルカ、サピンなどの軍人で構成された「国境なき世界」と名乗るクーデター組織が巨大ガンシップXB-0を持ち出して、ルーメンとウスティオのヴァレー空軍基地を爆撃するも撃墜。また12月31日に「国境なき世界」は、北ベルカにあるアヴァロンダムに配備されていたV2を使用し、世界を核の炎で包もうとしますが連合軍の活躍により阻止されました。

■「ベルカ戦争」の戦後―小惑星「1994XF04 ユリシーズ」の接近


ベルカ戦争から翌年の1996年4月20日にFCU大統領は、小惑星「XF04 ユリシーズ」の地球衝突が確定的になったことで、衝突回避へ向けた特別計画が動いたと発表します。

「ユリシーズ」は、コモナ大学の計算からユージア東部時間1999年7月3日午後3時30分にロシュ限界を突破し、バラバラになった小惑星がストレンジリアル地球へと落下。その破壊規模は核爆弾200万個分相当のもので「核の冬」が来るという予想結果となりました。世界を核で焼き払おうとした「国境なき世界」の野望を挫いた矢先の出来事です。

「ユリシーズ」の被害はユージア大陸に集中するものと見られていましたが、アネア大陸東部と、過去に打ち上げた人工衛星が砕け散った極小の小隕石よって大打撃を受ける事も予想されていました。

そのため、オーシアとユークトバニアもFCUの迎撃計画に参加する意思はあったものの、先の「ベルカ戦争」からの戦後復興のため、十分な協力が出来る状態ではなかったのです。またエメリア科学技術省は、対隕石迎撃システムが軍事転用の危険も合わせ持っていたことを危惧していたため、各国に開発計画の差し止めを求めていました。

隕石迎撃砲「ストーンヘンジ」(120cm対地対空両用磁気火薬複合加速方式半自動固定砲)の建造が、いつ頃から始まったのかは明らかとされていませんが、ユージア大陸中央に位置するサンサルバシオン国内の砂漠に建てられました。1998年9月の時点で80パーセント完成を迎えています。


ユリシーズの脅威迫る1998年12月の時点で、『6』のエメリア共和国首都グレースメリアの古城地下に1万5,000人収容のシェルターを建造し、市内にも16箇所でシェルターが建造され、20万人もの難民を受け入れられる状態でした。ユリシーズによる避難民収容の一番はオーシア連邦首都オーレッドで、その次にグレースメリアが続きます。「ユリシーズ」対策のためのシェルター設営は国連加盟国で160箇所を数えます。

1999年初頭には、「ユリシーズ」落着後の世界復興計画と「微小隕石群の除去」という共通目的からオーシアとユークトバニアの関係修復が始まります。

「ユリシーズ」は1999年7月8日にロシュ限界から1000以上の核に分裂し地表へと落下。落下から2週間後には50万人の命が奪われると共に、大陸全体のGDPに18ヶ月分の被害を与えました。その後も衛星軌道周辺には、小惑星が存在し、時折落下する状況になってしまっています。

隕石がもたらしたクレーターについてユージア大陸で代表的なものは、ノースポイントの「アンダーソンクレーター」とシェズナ山脈の「クラシンスキークレーター」、フェイスパーク地方の「マッケンジークレーター」、砂漠の「ゴールドバーグクレーター」。 エルジアの首都ファーバンティ近くに落着した「レイカークレーター」、アネア大陸ではエストバキアのソーン島周辺「アンテノラクレーター」の6つが挙げられます。

アンダーソンクレーター

メタ的な視点になってしまいますが、小惑星ユリシーズによるユージア大陸の大破壊について『エースコンバット04』公式サイト(現: PDF)では、<<良きにしろ悪しきにしろユリシーズ以後に残されたのは、 死者の世界ではなく生者の世界だったのである。>>と表現しています。

次ページ: ユリシーズがもたらした長い戦争『エースコンバット04』
《G.Suzuki》

ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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