ゲームエンジン「Unity」を手がけるユニティ・テクノロジーズ(以下、ユニティ)は、オンラインゲームなどに利用されるクラウド用サードパーティAPI「SpatialOS」を擁するImprobable社との関係を解消すると発表しました。
1月10日、Improbable社はユニティがサービス利用規約を2018年12月5日付けで変更し、「SpatialOS」のようなクラウドサービスと「Unity」の併用がライセンス違反となるようにしたと主張。Improbable社は、この通知は1月9日に初めて届いたものとしており、変更の時期はオープンな商業的交渉の最中であったと述べています。これに伴い、「SpatialOS」を採用していたSF MMO『Lazarus』が影響を鑑みてサービスを一時停止するほどの事態に発展しました。
これに対してユニティは、デベロッパーに「Improbable社のサービスを利用して実行されているゲームの運営を停止するように通達した事実は一切ありません」と発表。この度伝えられた関係の解消は、「Improbable社がUnityのサービス利用規約に違反していることが判明してから、継続的に行っていた交渉が失敗に終わったため」と説明しています。
この発表では、Improbable社がユニティと提携を行っていなかった上、「Unity」の技術や名称を不適切な方法で開発・営業・マーケティングに利用するという、違反行為があったことにも言及しています。ユニティは1年以上にわたって規約違反を指摘したものの、是正されなかったとしています。最終手段として、Improbable社に付与していたUnityエディターのライセンスキーを無効化したということです。
ユニティはこの一連の「違反」が確認されたとしても「ゲームデベロッパーがその責任を被るべきではない」と考えており、「開発中のゲーム、および現在運営中のゲームには影響を及ぼさない」とImprobable社に説明済みであったと述べています。しかしながら、前述のImprobable社の主張とは相違点があったために、「デベロッパーの皆さまには引き続き開発を続けていただけるように尽力することを保証いたします」と改めてコメントしています。
なお、ユニティの発表からまもなく、Improbable社はEpic Gamesと「協力体制を築く」ことを発表。「Unityのサービス利用規約の変更」を挙げながら、両者は「デベロッパーがパートナーとソフトウェア コンポーネントを自由に選択できることを尊重します」と強調しました。
また、Improbable社はEpic Gamesはこの発表にあわせて、2,500万ドル(約27億円)にも及ぶ高額な基金を設立したことも告知。デベロッパーたちがより開かれたエンジン、サービス、エコシステムへ移行できることを目的としているということです。
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