バンダイナムコエンターテインメントは、都内のソフマップAKIBA(4)号店 アミューズメント館8Fイベントスペースにて『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン(ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN)』の発売記念イベントを開催しました。『7』だけでなく『インフィニティ』にも触れられたイベントのレポートをお届けします。
発売記念イベントは、抽選で選ばれた多くのファンが集まるなか、ブランドディレクターの河野一聡氏とプロデューサーの下元学氏、そしてVRモードプロデューサーの玉置絢氏が登壇すると共にイベントが始まりました。
登壇時に河野氏は「やっと発売されて非常に喜んでいます」と、下元氏は河野氏が夜遅くまでTwitterを見続けていたために同氏の体力が非常に減っていることを、玉置氏は秋葉原をよく歩いていることを述べトークショーに入りました。
ここで本作が12年ぶりのナンバリングタイトルであることを紹介する新たなスライドを披露。ここで下元氏は、20年以上ブランドを続けることが出来たと語ると共に、ようやくナンバリングタイトルの本作が12年ぶりに発売出来たと強調しました。
また河野氏は、Twitterで数年ぶりに新作を楽しむ様々なパイロットが楽しんでもらっている様子を見ていると涙が出てくると話します。一方下元氏は、Twitterやゲームプレイを見つつ『7』のオンラインマルチをプレイし、ボコボコに倒されてしまったと述べました。なお、玉置氏はバトルロイヤルで2位を取ったと話します。
続いて、天候や気流を新たに導入した「空の革新」や、実在機のライセンサーとやりとりして新たな3Dモデルを開発した「ディテールへのこだわり」を説明。また開発前には航空自衛隊のパイロットにヒアリングを行い、「実際に雲の中に入るとどうなるのか?」といった部分を聴いてゲームに落とし込むことをしたとのこと。
河野氏は、動画を公開した後にTwitterでファンから間違いを指摘されることも時々あったようで、間違えが判明した場合その部分をデザイナーに伝えてすぐ修正作業を行ったことを「ファンと一緒に開発している」としてまとめました。次のスライドの「魅力的な物語」は、『7』の脚本が片渕須直監督に決まった経緯を改めて説明。
マルチプレイモードについては、下元氏はマルチプレイで☆3になった瞬間に多くのプレイヤーから狙われたとのこと。玉置氏は、☆3が付いたら飛行の難しい地形に侵入し追ってきたプレイヤー達を多数マニューバキルしていたそうですが、長く続けたことから結果無視されてしまい2位になってしまったようです。
「VRモード」について河野氏は、Twitterで大きく話題になったことから玉置氏がプロデュースしたことに対して悔しさがあったと述べます。玉置氏は、VRデバイスが世間で普及仕切っていないものであるものの、VRで新しい事が出来ることから「次のエースコンバットにはVRが欲しいよね」という声を内外からもらったと話します。
また河野氏から、数少なく守って欲しい部分の一つに「最初から最後までパイロット目線以外を映さないで欲しい」という要望があったと語りました。ちなみに『エースコンバット』20周年のロゴは河野氏がフォトショップで制作したとのこと。
VRモードのこだわりの部分については、大きな戦闘機を機外から眺める視点と他の人間の登場、機外から見るメビウス1のリボン、コックピットの作り込みなど「VRでやってみたいこと」を入れ込んだようです。他にも『エースコンバット7』VRモードの体験版が17日から配信されたことを紹介しました。
続いて早期購入特典としてPS4版には『5』が、Xbox One版には下位互換版の『6』が付属すると紹介。ここでも前述の過去作2タイトルは、今後単体で販売されないことに念を押しました。
ここで2018年3月末まで運営されていたF2Pフライトシューティング『エースコンバット インフィニティ』についての話題に入ります。『インフィニティ』でリードゲームデザイナーだった玉置氏は、同作がバンダイナムコの歴史の中でも最後まで記録的なぐらい多くのプレイヤーに遊ばれると共に、目を見張るぐらいのアクティブユーザーがいたタイトルだったと振り返ります。またPS3という環境もありサービス終了を決める決断は苦しかったとのこと。
加えて『インフィニティ』を始動させることが難しかったことや、多くのスタッフがそのまま『7』に繋がった事を述べました。
他にもトレイラーの映像は、ナラティブディレクターの糸見功輔氏が映像関連を監修しており、映像制作が大変なため糸見氏は『INF』で初登場したひよこマスコットのナゲッツ君を描いている時が一番楽しかったそう。そのため、河野氏はトレイラーを1つ作ったらナゲッツ君を1つ描かせてあげるというシステムで回したと振り返ります。またトレイラー制作はとても厳しく、1日飛んで映像が1秒採用されたら良い世界で、下元氏も制作に協力し3日飛んで1秒使われたのだとか。
またここで『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』の「シーズンパス」のトレイラーが披露されました。こちらについては、今後の続報を楽しみにしておきましょう。
これらの紹介が終わった後にユーザーからの質疑応答が行われました。1つ目の質問は、「好きな機体は?」というもので、玉置氏はF-15Cが凄く好きで写真集を多く買うほどとのこと。下元氏は、A-10が好きだったけれど松島基地でF-2Aを間近で見てからF-2推しになったと話します。河野氏はフランカーシリーズが好きで、特にキャノピーから後ろにかけての“うなじ”がお気に入りという。
2つめの質問は「エアロダイナミクスブレーキは採用しないのか?」(機首を上げたままの状態で後輪を地面に着け、機体全体に空気の抵抗を受けるようにして減速すること)というもので、河野氏はゲームとして落とし込んでいるためシミュレーターとは違うことを前置きし、玉置氏はテストプレイすると“誰も出来ない”ことと、プレイヤー層の関係から「空を飛んでいるのと同じ感覚で着陸も出来なくてはならない」ことがあると説明しました。
3つ目の質問は「シーズンパスの売れ行きが良ければ、更なる追加コンテンツが配信されるのか?」という内容です。下元氏は具体的な事ついて述べませんでしたが、「ビジネスの観点から、たくさんシーズンパスを購入して頂ければ…!」と示唆するように答えました。
質疑応答の後、最後に河野氏は「やっと発売したのでこれからスタートです。ワールドワイドで発売されるので勝負は始まったばかりです。シーズンパスもありますし、その先『エースコンバット』はどうなっていくか?と今日考え始めなければいけない日でもあります。」と述べトークショーを終えました。
続いては「予約者・購入者限定抽選会」と「サイン会」が行われ多くのファンが集ったイベントは終了しました。
次ページ: 発売直後ミニインタビューをお届け!
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