中華ゲーム見聞録:ローグライクARPG『Bloody Spell』高難易度でスタイリッシュな中国風『ダークソウル』 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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中華ゲーム見聞録:ローグライクARPG『Bloody Spell』高難易度でスタイリッシュな中国風『ダークソウル』

「中華ゲーム見聞録」第24回目は、ダークな武侠世界を舞台とした、スタイリッシュで高難易度なローグライクアクションRPG『Bloody Spell(嗜血印)』をお届けします。

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中華ゲーム見聞録:ローグライクARPG『Bloody Spell』高難易度でスタイリッシュな中国風『ダークソウル』
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「中華ゲーム見聞録」第24回目は、ダークな武侠世界を舞台とした、スタイリッシュで高難易度なローグライクアクションRPG『Bloody Spell(嗜血印)』をお届けします。

本作は芸龍遊戯によって、1月16日にSteamで早期アクセス版が配信されました。開発者である李馳程氏は、2015年にPCで武侠世界を題材とした『御天降魔伝』というアクションRPGを発売しており、中国で人気を博していました。本作はそのコンセプトやグラフィックを引き継いでいる部分も見られますが、世界観はダークでハードコアなものになっています。難易度の高さも相まって、一部では「中国版『DARK SOULS』」とも呼ばれているようです。


本作の内容ですが、トレイラーの雰囲気からもわかるように、『DARK SOULS』や『仁王』などのような難易度の高い3Dアクションゲームです。特徴としては「ローグライク」だけあってランダムマップで、敵の配置や宝箱の位置などがプレイするたびに変化します。武器や防具を入手し、スキルを上げていくなどのRPG要素もあります。そして、死んだら最初からやり直しです。

早期アクセス版では2つのマップと4体のボスが用意されており、最後のボスを倒すまで3~4時間かかるそうです。が、そもそもクリアできる人が少ないとか。配信後から一カ月間、最も短時間でクリアできたビリビリ動画投稿者に、最高で8888元(約15万円)の賞金を出す企画も進行中とのこと。トレイラーを観た時点から難しそうな感じがしていましたが、実際のところはどうなのか。さっそくプレイしてみましょう。

スタイリッシュなアクション


チュートリアルで基本動作の練習

いきなり本編から入っても自殺行為なので、まずはチュートリアルから始めていきます。主人公の操作ですが、XboxパッドのXボタンで素早い小攻撃、Yボタンで遅いけど威力のある大攻撃が繰り出せます。「X、X、X」や「Y、Y、Y」でコンボ。ゲーム中では技を習得することで「X、X、X、Y、Y」といったコンボも身に着けられます(武器によってコンボの種類は異なります)。またLTで緊急回避、LBで防御、Aボタンでジャンプ、Bで飛び道具。アクションはかなりスタイリッシュで操作性も良く、動きも軽やか。『DARK SOULS』というより『Darksiders』っぽいですね。


気付かれないように背後からゆっくり近づき、RTを押すことで、いわゆるステルスキルができます。強い敵も一撃で殺せるので、このゲームでは必須スキルです。武器を装備しなければ発動しません。


スタートボタンを押すことで装備やスキル習得の画面を呼び出すことができます。武器や防具は、今のところ複雑なパラメータはないので、単純に攻撃力や守備力の高い物を装備しておけば問題ないかと。

本編スタート!


本編開始~装備・スキル画面など

基本的な操作がわかったので、本編を開始します。主人公の蘇夜錦(そやきん)は、牢の中で目を覚ましました。どうやらここは、霊虚教という教団の秘密地下施設のようです。蘇夜錦の妹は霊虚教にさらわれ、邪神のイケニエにされるとのこと。妹が地下施設のどこかに囚われているかもしれないので、探しに行きます。


武器を取って牢の前にいる敵を一掃した後、宝箱を開けました。散らばっているものですが、緑色が体力回復、紫色がスキルポイント回復(画面左上の赤いバーが体力、その下の紫バーがスキルポイント)。赤色は「血霊」と言い、この世界の通貨です。武器やスキルなどの購入に使えます。


本作のタイトルにもなっている嗜血印(Bloody Spell)画面。要はスキルで、左側がパッシブスキル(装備不要)です。右側はアクティブスキルで、3つまで装備できます(十字キーの左、下、右に対応)。効果をムービーで教えてくれるあたり、AAAゲームっぽさがあります。


こちらは武器スキル。短刀、槍棍、大刀、双持戟、流星錘の5種類があります。武器を使うことで熟練度ポイントが蓄積され、それを消費して新たな技が覚えられます。ここでもムービーで効果を教えてくれます。

待ち受ける罠の数々


トラップ通路~ステルスキル

しばらく進むと、巨大な刃の振り子が連なる通路が現れました。食らうと体力の半分は持っていかれるので、ゆっくりと安全に進んでいきます。さらに進むと、横から敵が跳びかかってきました。Yボタン連打で引きはがしてから倒します。通路奥にいる敵はこちらに気付いていないので、背後から近づいてステルスキル。このゲームは(ありがたいことに)敵の探索範囲が狭いため、思った以上に気付かれにくいです。


宝箱を開けると、パズルゲームが始まりました。どうやらこの宝箱は鍵付きで、鍵を枠の右側に出すことで開けることができます。パズルのルールは「縦長のブロックは縦にだけ、横長のブロックは横にだけしか動かせない」というもの。鍵は横長なので横方向のみ動かせます。


ドロップアイテムなどを拾いつつ、そこそこ装備が揃ってきました。武器はメインとサブの2つを装備することができますので、敵によって使い分けが可能です。死んだら全部ロストですが。


しばらく快進撃を続けていましたが、途中で敵に囲まれ袋叩きにされて、初の死亡。いくらスタイリッシュな攻撃ができるからと言って、複数の敵相手に斬りこんでいくべきではなかったですね。最初からやり直しです。

高難易度だが救済制度もあり



また牢の中からスタートです。血霊や装備はすべて失いましたが、嗜血印と武器スキルは引き継がれています。自分自身が身に着けたスキルは忘れないということでしょう。死にながらスキル強化していくというのも一つの攻略法になりそうです。


ローグライクなので、復活後は敵の配置もマップも変わっています。マップ固定のゲームは進め方を覚えることで攻略が楽になりますが、毎回マップが変わるとなると攻略法を安定させるのが難しくなります。


通常のジャンプで乗り越えられない場所では、宙に浮く紫の光に向かってRBを押すと、紫の光を射出してワイヤーのようにひっかけ、移動することができます。「どうやって先に進んだらいいんだ?」と迷ったときには、紫の光を探してみましょう。


罠の種類も変わっています。ジャンプで避けられるので難しくはありませんが、油断していると食らってしまうので注意。


大刀の二刀流の強敵。動きは遅いのですが、一発が結構重いです。遠くから飛び道具でチクチクダメージを取っていくのがよさそうですね。この後、また敵に囲まれて殺されてしまいました。次行きましょう。

ボスとの遭遇



3度目のトライ。だいぶスイスイ進めるようになりました。途中、牢の中にいた男と賭けをします。どれか1つのコップにキノコを入れ、混ぜ合わせたのち、どこへ行ったのか当てるゲームです。勝つと装備品などがもらえます。


扉が開かないときは、周辺に仕掛けがあるので探してみましょう。画像はバーを押しこむことで扉を開けるタイプのもの。地面に圧力式スイッチがある場合もあります。


左側の光っている石碑のようなものがショップです。血霊を支払うことでスキル習得用アイテムや装備品を購入できます。ただ、装備品は死んだらロストするので、死んだときのことを考えてスキルを購入したほうがいいかもしれません(消極的理由ですが)。いらない装備を売ることもできます。


そしてついに最初のボス登場。途中で出てきた大刀二刀流の強化バージョンかと思ったのですが、衝撃波を飛ばしてきたり、武器を変えてきたり、さらには犬(複数)まで召喚してきたりと、かなり厳しい戦いに。結果は……負けました。1対1ならいけそうな感じだったのですが、群がってくる犬どもが……。この先の展開はあなた自身の目で確かめてみてください。

高難易度ながらもリプレイ性の高いゲーム


高難易度に加え、死んだらアイテム全ロストでやり直しという厳しい仕様の本作。最初のうちは死ぬことを前提に、ロストのないスキルなどを取って基礎能力を強化していくのがいいかもしれません。ゲームの操作性はよく、また装備品もわかりやすいので、やり直し自体はそこまで苦痛ではなく、気楽にプレイすることができます(ゲーム自体は気楽ではありませんが)。

死んでもYボタン連打でスキルポイントを消費して復活できるパッシブスキル。この後またすぐに殺されましたが

パッシブスキルには体力や攻撃力を増やすもの、飛び道具を強化するものなどもあり、この手のものを上げていけば再スタート時も楽になります。しかしそれも限度があるので、結局のところ、最後はプレイヤースキルが物を言うかと。

本作は中国語と英語のみをサポートしていますが、基本的にはアクションゲームですし、スキルなどもムービー付きで効果を教えてくれるので、プレイするだけならそれほど問題はないかと思います。スタイリッシュな高難易度ローグライクアクションをプレイしたい方は、ぜひとも本作に挑戦してみてください。

製品情報



※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字を日本の漢字に置き換えています。
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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