気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Retro Army Limited開発、PC向けに1月29日正式リリースされたレトロスパイFPS『The spy who shot me』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、『ゴールデンアイ 007』を彷彿とさせるレトロなビジュアルで描かれるスパイアクションFPSです。作中では、スーパースパイのAgent7として悪の組織S.C.U.M.を打倒するストーリーが展開します。記事執筆時点では日本語未対応。
『The spy who shot me』は1,120円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Paul Stephen-Davis氏(以下Stephen-Davis氏):Retro Army LimitedでCEOを務めています。これまで25年間にわたりゲーム開発に携わっており、過去には『グランド・セフト・オート』シリーズや『マンハント』シリーズの開発を担当。2007年に独立しました。私が得意とするのは、PC向けの小さなコメディゲーム開発です。
――本作はいつどのようにして開発が始まったのでしょうか?
Stephen-Davis氏:本作のアイデアは、私が16歳の頃、『Doom』向けにジェームズ・ボンド風Modの開発を行なっていた時に生まれました。ロケットランチャーはロケットシガレットに、ピストルはPP7に置き換えたのです。最近私はUnityの勉強を始めたので、このスパイのアイデアをUnityのチュートリアルに追加してみました。すると、一本のゲームになってしまったのです!
――本作の特徴を教えてください。
Stephen-Davis氏:本作のアーケードスタイルのゲームプレイは結構ユニークなのではないでしょうか。元々のアイデアは、FPSのアーケードゲームを1990年代に作ったとしたら、どんなものになっただろう?と言うものでした。開発中には昔のFPSらしい要素であるマウスによる視点操作とセーブシステム、そしてステルス要素を追加しました。本作に登場するコメディやキャラクターたちも、スパイパロディとして本作を特徴的なものにしていると思います。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Stephen-Davis氏:「007 リビング・デイライツ」や「007は二度死ぬ」と言った映画から多くの影響を受けています。アートスタイルは1950年代のたくさんの写真を参考にしています。ゲームプレイ面では、『タイムクライシス』や初代『Doom』からインスパイアされています。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Stephen-Davis氏:残念ながら、私たちのような小さなデベロッパーが日本語に対応させるのは簡単なことではありません。メインの技術的な問題は、カスタムフォントを使用すると、日本語のためだけにたくさんの文字を描かなくてはいけないと言うことです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Stephen-Davis氏:90年代、私は日本のゲームをプレイしながら幼少期を過ごしましたので、もっと日本のインディー開発者によるゲームを見てみたいと思っています。日本人による目線でしか作ることができないスタイルやストーリーがあると思っており、これは欧米人の私たちにとって、とても興味深いのです。
――ありがとうございました。
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