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Game*Sparkレビュー:『DOOM Eternal』

激しさが注目されがちな地獄ハードコアFPS『DOOM Eternal』を冷静に分析!! 戦いを継続し続けられる興奮と、頭を使わなければ生き残れない「興奮&冷静」の戦略性は、敵の中に含まれた仕組みがもたらしたものでした。

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制限の強すぎる一部の敵キャラクター


『SEKIRO』で戦いたかった

ここまでは「興奮と冷静」による、激しい戦闘の魅力をお伝えしてきました。その中で「マローダー」と呼ばれる敵キャラクターは異質な存在です。一度ボスとして出現してからは、通常の敵キャラとしても度々現れるのですが、このマローダーは『DOOM Eternal』が持つ独特な戦闘に、冷や水をかけるような性質を持っています。

極端に言えば「ある瞬間以外は攻撃が通用しない」のです。厳密にはいくつかやりようがあるのですが、攻めまくるスタイルが主体となる『DOOM Eternal』の中にあって、マローダーに対してはプレイヤーが”待ち/逃げ”のスタイルを選択せざるを得ないという状況が発生します。


いわゆる救済武器である「BFG」といった武器でさえも、このマローダーは巨大な盾で防いでしまいます。マローダーは、近寄れば回避不能なスーパーショットガンを放ち、離れれば強力な赤い衝撃波を次々と打ち込んできます。

緑色に目を光らせて近接攻撃を仕掛けてくる瞬間に反撃のチャンスがあります。しかしこの為には中距離を維持しなければならず、よく見ておく必要があります。つまり、1体存在するだけで『SEKIRO』のようなカウンター式の戦闘をプレイヤーに要求することになる訳です。

「攻撃を待つ」ということは、そちらに集中している間は他の敵へ攻撃できません。結果として、マローダーを最後に処理するように逃げながら、少しずつ周囲の敵を減らしていくという戦略を選ぶことになります。

マローダーの一体によって、プレイヤーはこれまで続けてきた『DOOM Eternal』の戦闘方針を大きく転換しなければなりません。これは彼の強さでもあり、プレイヤーにとってのストレスでもあります。後半までに高機動な移動を難なくこなせるようになっておかないと、彼の猛攻の餌食になってしまうことでしょう。

アスレチックなステージ攻略は蛇足?



筆者としては、シリーズ恒例の「シークレット探し」の一貫として楽しめてはいたのですが、今作ではジャンプや壁登りといった移動を駆使した、謎解きのような攻略が必要となります。

戦闘の合間に出てくるので、その点についてはメリハリが効いているのですが、とにかく戦いを楽しみたいというプレイヤーにとっては「落ちていく床」とか「泳がないと進めない場所」とか「パルクールで進む」といった要素は邪魔だと思えるかもしれません。特に水中関係のギミックは蛇足感が強く、操作性も褒められたものではありませんでした。

そうは言っても、初代『DOOM』や、同じような時期に出ていた『Quake』『Marathon』といったタイトルは、ギリギリ届きそうで行けない場所に悩んでみたり、やたら広い水中から小さな通路を発見したり、そうした要素もたくさんちりばめられていました。過去のスタイルを踏襲したものと捉えるか、蛇足だと感じるかはプレイヤーの好みが分かれてしまいそうです。

屋外でのアスレチックが多いので、迫力ある美しい背景アートは一見の価値アリです。戦闘の息抜きとして景観を楽しみながら攻略してみてはいかがでしょうか。2016年版『DOOM』より描画面は進化していますが、今作はかなり安定しています。ロードも短めですし、この点については高く評価できますので、ステージの細かい意匠にも目を凝らしてほしいところです。

総評



最強の存在は誰なのか、実際にその体験を可能とするためにはどうすべきなのか……『DOOM Eternal』は、この点を突き詰めたシステムを構築しました。いわゆる「フロー状態」を素早く楽しめる本作の方針は、前作よりも良い方向に磨かれています。

本作は、やはり「激しい戦闘を求める人」へオススメすることになります。簡単ではないタイトルですが、かといって”死にゲー”という訳でもなく、難易度設定によっては気持ちよく次々と進められるので、アクションが好きなゲーマーなら十分に楽しめることでしょう。

ロードも短めですし、仮にやられてしまうことがあっても「エクストラライフ」という残機システムにより(2020年の最新タイトルで”1UP”と書かれたアイテムを拾う!?)その場で即復活できますから、そのあたりのストレスも感じません。

一体一体に対応した覚えゲーではなく、「俺は”状況を打破”したいんだ!」と熱い戦いを求めているのならば、『DOOM Eternal』はどこまでもその欲望を満たしてくれることでしょう。


総合評価:★★★

良い点

・激しい戦闘の継続と、多様な戦術を実現した「コンバット・パズル」
・「ファストトラベル」などの無駄な移動を削減した配慮とマップ設計
・遊び心のあるシークレットや拠点の表現
・安定性と共に向上したグラフィック

悪い点

・一部のスキップできないイベント
・(求めていない人にとっての)アスレチック要素
・水中ステージの蛇足感
・「マローダー」の異質さ


《Trasque》

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