高難易度サバイバルMMO『Population Zero』―7日間を繰り返す「未知」の探索の魅力【爆速プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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高難易度サバイバルMMO『Population Zero』―7日間を繰り返す「未知」の探索の魅力【爆速プレイレポ】

発売からなるべく早いプレイレポートをお届けする爆速プレイレポ。今回は168時間の繰り返しで謎を解いていくサバイバルMMO『Population Zero』です。

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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。



今回は2020年5月5日にEnplex GamesよりPC(Steam)向けにリリースされた『Population Zero』について生の内容をお届けしたいと思います。



『Population Zero』とは


本作は、168時間ごとにサイクルする世界を舞台に、未知の惑星「ケプラー」でサバイバルするMMO。プレイヤーは限られた時間内でこの惑星の謎を解くべく、さまざまな冒険やクエストを行います。ゲームはPvEとPvPの2つのモードがあり、モードごとのサーバーに分かれています。


世界がサイクルすることで、プレイヤーは今までやってきた行動を基にした経験値を獲得し、アカウントレベルがアップ。新しいゲーム内要素やゲームモードが追加されていきます。特性やストーリーの根幹に関わる部分も解放されていくため、ゲームが有利になるだけではなく世界の謎を解くために何度も「周回」しなくてはならないシステムが採用されています。

未知の惑星に存在する動物や植物などを調べることで手に入る「研究ポイント」を消費したテクノロジーの研究や、さまざまな施設を使用したクラフト要素など、冒険や建設要素も用意されている作品です。


『Population Zero』の実内容に迫る!


ゲームを開始するとプレイヤーはキャラクター作成画面に移ります。ここで設定できるものは性別とサーバーのみ。選べるサーバーはプレイヤーのアカウントレベルに依存しており、最初はPvEサーバーのみが選択可能です。


最初に選べるのはPvEのみ

ゲームを開始直後、地上に投げ出された場面からゲームはスタート。自分が使用したポッドを調べてアイテムを拾い、チュートリアルのスタートとなります。基本的な移動や戦闘、研究ポイントの獲得と使用、クラフトなどの学習を経てチュートリアルマップは終了です。ここで最初に戦うクリーチャーがかなり強く、下手したら死にかけてしまうので注意が必要です。


最初の戦闘だおらー!

満身創痍の図

チュートリアル終了後は広大なケプラーの大地に降り立ち、自由な旅が開始されます。最初は生存者が集まっているコロニー「Hub」を目指すことになるのですが、ここで運が悪いとかなり遠い距離を歩かされることになります。


ようこそ探検と戦闘の旅へ!この世界はとても厳しい!


惑星ケプラーは川が流れ緑が生い茂る、想像以上に自然豊かな風景が広がっています。もっとも水はそのまま飲むと危険ですし緑もあまり見たことない形状のものばかりですが、こちらに害を及ぼすことがないだけ平和です。もちろん生物もおり、最初のチュートリアルで戦った「Kvar」という敵性クリーチャーはいつでも危険な存在。こちらが敵対行動を取らない限り安全な蟹のようなクリーチャーもいますが、研究のためにも一度は倒す必要があります。この蟹、群れで襲ってくる上に毒を使ってくるので要注意です。

囲まれて毒で追い込まれている。

本作の移動方法は徒歩のみのため、目的地まではかなりの時間をかけて移動することになります。当然生きている以上は喉も渇くし腹も減るもの。最初に配布される食料や医療品はありますが、まともに使用していたらあっという間に使い切ってしまいます。そのため、プレイヤーはテクノロジーから「焚火」を覚えて木の実や肉を焼いて食べることが重要になります。満腹状態だと体力回復ボーナスが付くため、基本的には探検中、なるべく満腹を維持したいところです。

生きるということは食べるということ。

上の方でも少し触れましたが、本作の特徴にテクノロジー開発と研究ポイントの要素があります。拾えるアイテムや敵などのオブジェクトは基本的に「調べる→拾う」の工程となり、最初の調査では研究ボーナスとマテリアルを得ることができます。


テクノロジー開発には研究ポイントを消費する必要があるため、テクノロジーツリーのすべてを開発するためには、どんどん新しい土地を探検をして未知の物質を探すことが必要です。現在のビルドではマテリアルは使用しないのですが、テクノロジー解放の条件に記載があるため、いずれは研究ポイント&マテリアル使用で解放する形になると思われます。おそらくですが、すべてのテクノロジーを覚えるのは不可能になりそうです。


ここまで来ると少し楽になります。

また、プレイをしていくと覚える「パーク」もあり、装備することで体力の最大値を上げたり生産で有利になることも可能。ただしパーク装備スロットも専用の研究ポイントを使用するため注意が必要です。



本拠地も天国ではない!本格的な冒険はここから!


歩いて歩いてようやく到着した「Hub」ではリスポーン用の施設「コクーン」や各種生産施設、アイテム倉庫などの施設が揃っています。なにより町の中央にきれいな水が用意してあるという天国のような場所です。今のビルドではここで水を汲むことが安全な水を手に入れる確実な方法です。ここで待ち受けていた「キャプテン」から仕事を受けるのが本作のメインクエストで、まずは他の人の困りごとを解決してほしいとのこと。



「マークした場所にある死体からサンプルを集めてきて」という依頼を受けて現地に赴くのですが、これがまた結構遠い上に複数箇所に分かれています。しかも、死体のある場所にはクリーチャーが確実に待ち受けていると、導入で受けさせられるクエストにしてはなかなかハードな内容です。本作はとにかく喉が乾きやすく、乾きゲージが0になると即座に体力が減っていくため、長旅に出る場合は本拠地で水を確実に補充しておかないと死に直結します。

敵をやりすごしながら死体巡りをしてサンプルを集めて帰還をしたところで、今度はクリーチャーから肉を集めてきてくれとの依頼を受けます。その数合計で110個(現ビルド時)。本作のクリーチャーを倒して得られる肉は多くても2個程度なので、この後ひたすらにクリーチャーとの戦いを繰り広げることになります。武器も防具も消耗品のため、しっかりと生産や運用をしないとこちらは追い込まれていく一方です。

初期装備が全部壊れた裸の人

新しい服を生産して再挑戦!
なお、本作はアイテムごとに「死ぬと落とす確率」が決められています。

そろそろ気づいてる方もいるかも知れませんが、この世界とんでもなく厳しいです。「Hub」内で他のプレイヤーが「このゲーム難しすぎる!俺にはもう何も残ってない!」と叫んで裸で走り回っているのが印象的でした。

状態異常も多数存在。
捻挫するとジャンプごとにダメージを喰らいます。

アカウントレベルアップで新要素解放!


さて、最初のクエストを完了したところで「PvPモードが解放されたよ!」という通知がプレイヤーのもとへ届きます。上述のとおり、本作ではアカウントレベルの上昇で遊べる要素が増えていくシステムが採用されています。アカウントレベルの上昇のためには「7日間経過する」か「キャラ選択画面でギブアップする」の2通りの方法があり、プレイヤーが今までやってきたクエストの進捗や戦闘結果などで経験値が加味される方式です。もちろんギブアップしてもキャラクターは最初からやり直しになります。


アカウントレベルが2になるとPvPモードが解放、3になるとパーソナルコクーンを獲得、4になると新しいクラフト要素「建設」の解放、5になると「ストーリーモード」で遊べるようになる……などプレイできる要素はどんどん広がっていきます。もちろんこれは楽しいやりこみ要素ではあるのですが、最初から遊べないことへの不満もどうしても感じてしまうのではないかなと思います。

PvPモードも試してみましたが、現状だと他の人を襲って奪うべきアイテムもなく、略奪にメリットを感じないせいか、他のプレイヤーに会っても平和なものでした。そもそもまだ7日間を経過させることもないため、わざわざギブアップしてPvPモードを試している人も少ないようで、ほとんど人に出会わない状態です。

やり直すことで知識もリセットされます。

それぞれの要素は面白い!のだが……


本作は早期アクセスであり、現在のビルドでは「ただ生き延びてクエストを死ぬ気でこなす」くらいしか遊べない状態です。ゲームとしての説明も少なく、生産を含めて手探りで色々試す必要があります。

それはあたかも事故で文明を奪われた人間が必死に未知の惑星を探索する様子のようで、世界観の補強になっている……と言えなくもないところ。プレイヤーが毒になったり、ある程度体力が減った時に開始される「生きるためのサバイバルガイド」のようなサイドクエストも雰囲気があって面白い部分です。

毒になって始まるサイドクエスト。
こういうこだわりは本当に魅力的なのです。

世界の崩壊とサイクルを繰り返し、世界の謎を解いていくというのは設定として非常に魅力的なシステムではあります。ただ、どうしてもその不親切さとアカウントレベルによる要素解放は「プレイヤーに縛りプレイを強要している」というのが正直な感想。

物語の根幹に関わるストーリーや、サバイバルゲームでの楽しみである「建設」要素を遊ぶための道のりが遠すぎるのは考えものです。先にどれだけ魅力的なものが待っていても、死ぬ気でクリーチャーと戦って消耗しながら肉を集める日々ではいつしか心が折れてしまいかねません。とにかく最初の状態があまりにもつらすぎるのです。

「TRUE STORY」とか気になるけどいつになったら遊べることか……

敵が強いので肉を集めるのも一苦労。
画像はこの後2発食らって死にます。

また、現状だとまだバグも多く「アップデートしたらクエストの進行が止まってギブアップするしかなくなった(集めるアイテムのカウントが進まなくなった)」「最初にHubに辿り着く前に死んだ場合目的地にワープしてリスポーンするが、その後クエストが進まなくなった」「ログインしたら装備全ての消費が突然進行して全裸になった(どうやらセッション上で消耗が止まっていた)」など、筆者が実際に経験しただけでもこれくらいの現象があります。もちろん早期アクセスなのでバグはある程度起こるものだと理解していますが、メインクエスト周りの管理が甘く進行不能が起こりやすいのは早めの改善が望まれます。

リスポーン地点「コクーン」にアクセスできないこともありました。

もちろん開発側もいろいろ考えているようで、早期アクセス公開後すぐに「水筒の容量を増やす」「敵の体力を大幅に減らす」「クラフトアイテムのレシピ調整」「クエストに必要なアイテム量の減少」など、少しずつ遊びやすくなるアップデートを行っています。世界観と難易度の高い理由付けは良く出来てる作品なので、プレイヤーのストレスにならないバランス調整が今後の課題でしょうか。



ここまで紹介してきた『Population Zero』ですが、サイクルして未知の惑星の謎を解こうとする世界観と、それを生かしたシステム自体は非常に魅力的です、ただしどうしても上述の通り「縛りプレイ」以外に呼びようのない状態を求められてしまい、ゲームとしての快適さがないもったいない部分を感じます。今のあまりにも不親切で遊びづらい部分は、いくら早期アクセスと言えどもプレイヤーを突き放しすぎているかな、と思えてしまいます。

厳しい世界観だからこそ他のプレイヤーと助け合いたいのですが、モード以外のサーバー選択ができないため、フレンドとプレイすることも不可能。「Hub」に集まった人々で協力しあってなんとか生きていこうというNPCの願いは、プレイヤー同士では叶わないものです。また、サーバー選択ができないためか、日本からのプレイだと現状かなりサーバーが重いです。

ただ、研究ポイントを得るために惑星中を探索したり、それに応じて新しい技術を手に入れていく探検や研究要素は楽しいものです。クリーチャーもさまざまな生態があり、行動を解析しながら戦うのもなかなかやりごたえがあり、と「未知の惑星の謎を解明せよ」というゲーム自体の大きなテーマを感じさせる努力は感じさせます。とにかくさまざまな魅力的な要素がすべて「惜しい」バランスのため、今後の改善次第ではおおいに期待が持てる作品です。

「崩壊まであと何時間」みないな表示はとてもワクワクします。

早期アクセスは今後9ヶ月ほどを予定しており、新しい地域やクラフト要素、さらなるゲームモードの追加などが行われるほか、ゲームへのフィードバックも募集されています。なお、製品版では価格も上昇するとのことです。

タイトル:Population Zero
対応機種:PC(Steam
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2020年5月5日
記事執筆時の著者プレイ時間:6時間
価格:3,090円


《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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