人気ホラーTRPG「ワーウルフ:ジ・アポカリプス」のビジュアルノベルRPG『Werewolf: The Apocalypse - Heart of the Forest』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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人気ホラーTRPG「ワーウルフ:ジ・アポカリプス」のビジュアルノベルRPG『Werewolf: The Apocalypse - Heart of the Forest』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】

人気のテーブルトークRPG「ワールド・オブ・ダークネス」シリーズの一つである「ワーウルフ:ジ・アポカリプス」を基にして開発したデジタルTRPG『Werewolf: The Apocalypse - Heart of the Forest』のプレイレポートをお届けします。

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「デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は人気のテーブルトークRPG「ワールド・オブ・ダークネス」シリーズの一つである「ワーウルフ:ジ・アポカリプス」(以下「W:tA」)を基にして開発したデジタルTRPG『Werewolf: The Apocalypse - Heart of the Forest』のプレイレポートをお届けします。

本作はDifferent Talesが開発し、Walkabout, Different Talesによって2020年10月14日にSteamで配信されました。Different Talesはポーランドのインディーデベロッパーで、パブリッシャーとなっているWalkaboutの協力により、2018年に設立されました。そのこともあり、本作はポーランドを舞台とした作品になっています。

本作の基となるTRPG「ワールド・オブ・ダークネス」シリーズですが、第1作目は現代の吸血鬼をPC(プレイヤーキャラ)とした「ヴァンパイア:ザ・マスカレード」(以下「V:tM」)で、第2作目は人狼をPCとした「W:tA」です。この両作品は日本でもアトリエサードから翻訳出版されたので、ご存知の方もいるでしょう。現代社会で吸血鬼や人狼が暗躍する世界観は、「ゴシックパンク」とも呼ばれています。

来年配信予定の『Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2』告知トレイラー。

「V:tM」の方はPCゲームもリリースされ、特に人気作となったのは『Vampire: The Masquerade - Bloodlines』です。2004年にリリースされた作品なのですが、いまだに売れ続けており、MODの開発も続いているなど、根強い人気を誇っています。

また「V:tM」のビジュアルノベルゲームも多数リリースされ、来年には『Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2』が配信予定となっています。ちなみに「ワールド・オブ・ダークネス」シリーズの版権を持つホワイトウルフ出版ですが、2015年にParadox Interactiveに買収されました(『Vampire: The Masquerade - Bloodlines 2』のパブリッシャーはParadox Interactiveが務めています)。

来年配信予定の『Werewolf The Apocalypse Earthblood』ゲームプレイトレイラー。

本作の基となる「W:tA」ですが、「V:tM」と違ってデジタルゲームは本作が初となります。そのためか、知名度も「V:tM」と比べると今一つと言ったところです。ただ来年、アクションRPG『Werewolf: The Apocalypse - Earthblood』がリリースされることから、注目が集まってきています。


本作は『Werewolf: The Apocalypse - Earthblood』ほどの注目度はありませんが、「W:tA」としては初のデジタルゲーム化ということもあり、ファンには嬉しい作品となっています(ちなみに「W:tA」でデジタルゲームを作る計画は過去に何回かありましたが、すべて中止になっています)。

TRPGにおいて人狼たちは、自らを「ガルゥ」と呼んでいます。大地の精霊であるガイアを崇拝し、精霊に語りかける力を持っています。しかし破壊を司る精霊ワームの暴走により、ガイア(=地球)は荒らされていきます。ワームはモンスターを利用するだけでなく、企業を使った環境破壊までをも行っています。そのワームと戦う誇り高き戦士たちこそが、ガルゥなのです。本作ではいったいどんな戦いが繰り広げられるのか、さっそくプレイしていきましょう。

プレイヤーは人狼の女性




ゲームをスタートすると、まずはチュートリアルを含んだプロローグから。独特で美麗なタッチのイラストが、本作の特徴にもなっています。画面上部には「怒り」「意志力」「HP」が並んでいます。選択肢にひっかき傷のようなマークがあると、怒りが1つ増えます。怒りの度合いによって、物語も変化します。


画面右上の人狼マークをクリックすると「キャラクターシート」を表示させることができます。「人格評価」があり、ゲーム中の選択で「勇気」「霊感」「分析力」「スピリチュアル」「狡猾さ」が変化します。またこれらステータスによって、物語の選択肢が増えたり、内容が変化することがあります。


いくつかの抽象的な受け答えをしたあと、主人公のマイアは目を覚ましました。ここがどこなのか分かっていないようです。人狼マークが、人間マークに変わっていますね。先程までは人狼、現在は人間状態ということでしょうか。ここで選択肢ですが、「なんでこんな所にいるの?」を選んでみます。

ちなみに「ワールド・オブ・ダークネス」シリーズは、ゲームをクリアすることよりも、GMやPCが協力して物語を作り上げていくことを重視しています。そのためTRPGではなく「ストーリーテリングシステム」とも呼ばれ、GMは「ストーリーテラー」とも言われています。


周りを見回した後、大きく深呼吸をしました。何か変なにおいがします。その悪臭は森から来るものではなく、どうやら自分自身から発せられているようです。両手を見ると、何か液体のような物が付いています。手だけではなく、顔や髪にもです。マイアはそれが「血」だと気付きました。


マイアは「かがんで身を隠す」選択をしました。誰かに見られている気配がします。前方を見ると、切断された頭部がありました。ここで「触れる」か、「気分が悪くなった」かの選択ですが、選択肢によっては「意志力」を消費しないと実行できないものがあります。「触れる」を選択すると意志力を1消費しますが(現在は意志力2)、せっかくなので消費してみましょう。


イラスト怖っ!嫌悪感を我慢して生首を調べてみると、その目は膨らんでいて、顔は歪んでいます。それを見て、マイアは笑い始めました。そして闇の中に、何かシルエットが見えました。巨大な生物たちのようで、マイアはそれを見て何かが自分の中で目覚めました。

マイアは「彼ら」に対して、「敵」について語り出しました。敵がいかに愚かで、それを殺す時には哀れみすら感じるといった話です。「彼ら」はマイアの話を聞いて、一緒に笑いました。そしてマイアは、森が自分に何を望んでいるのかを悟りました。ここでプロローグは終了です。

ビャウォヴィエジャの村に到着!



チャプター1がスタート。マイアは友人のアニヤに起こされ、目を覚ましました。どうやらバスの中にいるようです。先程の話はすべて夢だったのでしょうか。アニヤの話だと、マイアは狂ったかのように笑っていたとのこと。アニヤはノルウェーの出身で、マイアの祖先を巡る旅に付いてきています。


キャラクターシートを見てみると、プロローグより詳細になっていますね。主人公の名前はマイア・ボロディッチ。アメリカ国籍で、24歳の学生です。会話の選択肢によって、アニヤとの関係は「友好的」になりました。本作では選択肢によって登場人物たちとの人間関係が変化し、それによって展開も変わっていきます。


マイアらは「ビャウォヴィエジャの森」にやってきています。ポーランドとベラルーシの国境にまたがる原生林で、「ヨーロッパ最後の原生林」と言われる場所です。現在ではユネスコ世界遺産にも登録されています。ちなみに本作では、橙色の単語にマウスカーソルをホバーさせると、その単語についての説明が出てきます。

マイアがここへやってきた大きな理由は、「夢でビャウォヴィエジャの森を見たから」だそうです。マイアは祖父からビャウォヴィエジャの森や、そこに住む狼の物語を聞かされたことがあります。

しかし母がマイアを連れて逃げ、父との連絡をすべて断ったことから、家族に関することは祖父の話しか覚えていません。旅のゴールを3択から選ぶことができるので、「自分のルーツについての真実を知る」を選択しました。設定したゴールで内容にも変化が現れます。


ビャウォヴィエジャの村に到着。マイアはここでバルテックという人物と会う予定のようです。バルテックとはネットで知り合ったそうで、ビャウォヴィエジャの現地の歴史に詳しいとのこと。

マイアはバルテックに、祖父母について知っている人がいないか探すよう頼んでいました。そのため、必ず会わなければならないのですが、バルテックはやってきていません。それに彼の電話番号も分かりません。


15分ほど待って、やっとバルテックが息を切らせて現れました。見た感じ、気の弱そうな青年です。父の会社の事務仕事を手伝っていて遅れたとのこと。ここでいろいろ選択肢が出てきて、マイアの人格評価によってもストーリーは変わってきます。

バルテックは、マイアの祖父母のことを村の人たちに聞いて回ったのですが、「地獄へ行け」と言われたり、唾を吐かれたりと、さんざんな目に遭ったそうです。さらに自分の祖母に聞いてみれば、「聞いて回るのはやめなさい」と注意されたとのこと。何だか触れてはいけないことのようですね。

しかしマイアにとってこのことは、「正しい方向に進んでいる」と感じられました。ここで意志力が1回復しました。意志力は消費するだけでなく、ゲーム中で増えることもあります。

村の探索を開始!



いったん旅館に荷物を置いてから、情報収集を始めるマイアたち。現在移動できる場所として、ビャウォヴィエジャの村と森があります。マイアの目的は「自分のルーツを探ること」なので、森へ行くよりも、祖先の住んでいた村で情報を集めた方が良さそうです。


村では人々がのどかな生活を送っています。一方で、村にいる猫の様子がおかしい。マイアたちが通り過ぎると、猫たちはじっと動かずにこちらを見ています。バルテックに理由を尋ねたところ、「村人の流儀に従ってるんだろ。つまりよそ者を警戒しているのさ」と答えました。

村人たちがよそ者を嫌っている理由を聞いてみると、どうやらここは自然保護の活動家や記者、暇な金持ちの子供たちなど、様々な人たちを惹きつけるようで、村人たちはそういった人たちに神経を尖らせているようです。


次は村のどこに行くかですが、「ビレッジセンター」「古い共同墓地」「使われなくなった線路」の3カ所があります。辺鄙な所へ行くよりも、情報が多そうな「ビレッジセンター」に向かってみましょう。


ビレッジセンターでは、明らかに地元出身ではない人たちがいました。自然保護活動家たちのようで、そのうちのキムという人物や、彼らの知り合いで地元出身のリサと知り合いになりました。

どうやら森では「不法な伐採」が行われているようです。やっとそれっぽい内容が出てきましたね。ゴ〇ゴムならぬワームの仕業でしょうか。そしてキムは、「マイアが奇妙な夢を見ている」ことを知っているようです。「明日、伐採現場へ来るよう」言い残し、キムたちは去っていきました。


次に共同墓地を探索。周囲には正教会、カトリック、バプテストなどの教会がありますが、墓地は一つだけです。ここにマイアの祖先の墓があるかもしれません。探してみると、壊されている墓がありました。注意深く周囲を調べると、狼の姿のある銀のメダリオンを発見。墓の文字は消されており、ほとんど読み取れません。


最後に、使われなくなった線路へ行ってみます。バルテックの話では、元は材木を運ぶ貨物列車用の線路だったようです。ここで先程ビレッジセンターで会ったリサと遭遇。リサは「バルテックの父親が、森林伐採を行っている」ことをマイアに話します。

マイアは「仕事なので、生きていくためには仕方がない」と言いますが、リサは「地元の人たちだけならいいけど、大企業が絡んで大規模な伐採が行われている。バルテックに、父親のクライアントを聞いてみたらいい」と答えます。


リサにいろいろ話を聞いてみたところ、意志力を消費してしまい、0になってしまいました。HPか意志力が0になると物理的、もしくは社会的タスクに支障をきたすことになるようです(先に行って欲しかったですね)。幸い、この後の会話で意志力が1回復しました。



日も暮れてきたので旅館に戻ります。その日の夜、またプロローグの時のような奇妙な夢を見ました。それからチャプター2が始まります。朝、目を覚ましたマイアは、キムと約束した通り、伐採現場へ向かいます。


森の伐採現場では、活動家や警察、新聞記者などが集まっていました。活動家の中では、平和な抗議活動をしようとしている人たちや、「伐採に使う機材を燃やしてしまえ」と言う過激派など、一枚岩ではないようです。

そしてマイアの祖先を知る者もいました。マイアの祖先は長年、森のサーバントとして仕えていました。マイアがこの森に導かれたのは、「森が救いを求めている」からです。いまやマイアだけが、サーバントとしての使命を引き継いでいます。このまま伐採反対運動をエスカレートさせていくのか、それとも別の道を模索するのか、続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

自分だけの物語を作れるビジュアルノベルRPG


本作は選択肢だけでなく、マイアのステータスや人間関係、「怒り」の度合いなどによってストーリーの流れが変化していきます。一般のアドベンチャーゲームのようにその時その時の最適解を選んでいくのではなく、「こういう物語にしていこう」「この場面はこう演じよう」と決めながらプレイする作品になっています。

詰まるところ、「間違った選択肢の無いゲーム」とも言えます(例えろくな結果にならなかったとしても)。原作のTRPGのように、すべては「ストーリーテリング」のためのプレイと言えるでしょう。今回は常識的な選択をしておとなしめに遊んでいましたが、2周目は物語を面白くするような大胆な行動をしてみるのもいいかもしれません。プレイヤーごとに違う流れになっていくのがいいですね。

色鮮やかで芸術性すら感じさせる独特のアートスタイル。スピーチによって、警察と活動家たちの衝突を避けさせることに成功したシーンです。

本作は日本語サポートはなく、英語のみです。基本的にはテキストを読むゲームなので(その上、イラストが抽象的なものが多いので)、内容が分からないと楽しめないかと思います。ただストーリーは面白いので、英語の勉強がてらにプレイするのもいいかもしれません。原作が好きな方、ゲームブック好きな方には特にオススメの作品と言えます。

製品情報


『Werewolf: The Apocalypse - Heart of the Forest』
開発・販売:Different Tales、Walkabout、Different Tales
対象OS:Windows、MacOS、Linux
通常価格:1,520円
サポート言語:英語
Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/1342620/Werewolf_The_Apocalypse__Heart_of_the_Forest/


■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
※ UPDATE(2020/11/02 14:00):本文の一部を修正しました。コメント欄でのご指摘、ありがとうございました。
《渡辺仙州》

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