茂み隠れんぼ『Buissons』―反射神経ではなく、洞察力があるプレイヤーが勝てるゲームを作ろうと思った【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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茂み隠れんぼ『Buissons』―反射神経ではなく、洞察力があるプレイヤーが勝てるゲームを作ろうと思った【開発者インタビュー】

オナラが勝利の鍵です。

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茂み隠れんぼ『Buissons』―反射神経ではなく、洞察力があるプレイヤーが勝てるゲームを作ろうと思った【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回はGeraud Zucchini氏開発、PC向けに2月3日にリリースされた茂み隠れんぼ『Buissons』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、最大4人で遊べる隠れんぼゲーム。プレイヤーたちは茂みとなり、暗い夜のうちに移動し、明るい昼間には隠れ、他のプレイヤーやハンターの目を欺きます。4種類の環境が用意されており、舞台となる森は毎回ランダム生成。オナラによる攻撃も可能です。記事執筆時点では日本語未対応。

『Buissons』は、900円で配信中



――まずは自己紹介をお願いします。

Geraud Zucchini氏(以下Zucchini氏)皆さんこんにちは!Geraud Zucchiniです。Doc Geraudとも呼ばれています。私は29歳のフランス人ゲーム開発者で、ゲームデザイナーやユーザーリサーチャーとしてここ数年活動してきました。

2018年にフルタイムでインディーゲーム開発を始める以前、ユービーアイソフトで『ゴーストリコン ワイルドランズ』と『スターリンク バトル・フォー・アトラス』に携わりました。2019年には、カエルのダンサーが主役の短いナラティブゲームである『Un Pas Fragile』をリリースし、つい先日、最新作となる本作をリリースしたのです。また、私はゲームデザインやゲーム開発に関する動画をYouTubeで公開しています。これらのコンテンツを楽しんでもらえると嬉しいです!

――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?

Zucchini氏本作の開発は2019年9月にスタートしました。私の前の作品である『Un Pas Fragile』のリリースからわずか数ヶ月後です。本作を完成させるのには一年ちょっとかかりましたが、本作のような小さなゲームにとってはちょっと長いように感じる方もいるかもしれません。しかしゲーム開発というのは実際かなり時間がかかる作業でして、特に自分一人でやるときには尚更です。

ちなみに、本作のすべての音楽はAntoine Druquxが作ってくれました。私はYouTube動画の制作も一緒に行っていたので、余計開発に時間がかかったのです。それでもついに完成し、本当に嬉しいです!

――本作の特徴を教えてください。

Zucchini氏本作の開発を開始した時、画面上で何が起きているのかプレイヤーがじっと観察し、競い合うようなゲームを作りたいと思いました。一番強いプレイヤーは一番反射神経が良いプレイヤーではなく、一番洞察力があるプレイヤーが勝てるというものです。

本作はオナラをする茂みが登場する隠れんぼゲームであり、プレイヤーは小さな変化を見つけることになります(昼夜のサイクルはとても早いです)。また、本作を作る上でプレイヤーを笑わせることにも力を入れました。開発初期から、ユーモアがゲームデザインを左右したのです。ぜひ本作をプレイし、友達と一緒に笑ってほしいですね。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Zucchini氏本作は『Hidden in Plain Sight』という、他のプレイヤーに自分をNPCだと思わせるマルチプレイヤーゲームから影響を受けています。私はこの作品のアイデアを自分なりにアレンジしたいと思い、本作ではかなり異なる体験ができると思います。

『Hidden in Plain Sight』ではすべてが常に動いていますが、本作ではプレイヤーが動かない限り、動くものはありません。また、昼夜の早いサイクルが、『Hidden in Plain Sight』とは異なる早いリズムを生み出します。私はこの作品が今でも大好きなので、皆さんにはどちらも楽しんでもらいたいです。最高のパーティーゲームですよ!

――本作の日本語対応予定はありますか?

Zucchini氏現時点ではありません。本作に出てくる言葉はどれも私が慎重に選んでいますので、テキストが大量にあるゲームではないものの、新しい言語を追加するのが大変なのです。しかし、本作はとても簡単にプレイできますし、英語やフランス語がわからなくてもルールが理解でき、友達と一緒に楽しめるでしょう。

とは言え、もし本作をめちゃくちゃ日本語にしたいという方がいらっしゃいましたら、喜んでお話させていただきます。メールTwitterのメッセージからご連絡ください。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Zucchini氏はい。コロナ禍において本作を開発するのは大変でした。ロックダウンのせいで楽しいこともなく、愛する人にも会えず、世界情勢について不安に思う毎日でした。これらのせいで、開発に身が入らないこともあったのです。

また、ParsecやSteamリモートプレイを使って友達とオンラインでプレイテストをすることはできましたが、本作は基本的にローカルプレイのみのゲームなので、プレイテストをするのが難しくなったということもあります。ローカルマルチプレイヤーゲームがコロナ禍では売れないんじゃないかという心配もありました。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?

Zucchini氏配信や収益化はしていただいてまったく問題ありません。むしろ、していただけると嬉しいです。1つのPCで友達と一緒に遊べますが、Steamリモートプレイを使えばSteam上の友達とオンラインで楽しめます。ゲームは1つだけあればみんなで遊べますよ!本作を友達と一緒に遊びながら、笑ってもらえると嬉しいです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Zucchini氏本インタビューを読んでいただき、そして本作に興味を持っていただき、ありがとうございます。私は18歳の頃、日本語を一年間学び、新潟と東京に一ヶ月間滞在しました。日本が大好きで、あの一ヶ月はこれまでの人生で最高の一ヶ月でした。またいつか日本に行くことができるのを楽しみにしていますし、日本のゲーム開発者とお話もしてみたいですね。

それまでの間、皆さんには本作と『Un Pas Fragile』を楽しんでいただけると嬉しいです。ありがとうございました。良い1日を!

――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に300を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler》
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