最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」です。
今回はRedRuins SoftworksとHypeTrain Digitalが2021年2月26日が正式リリースしたコメディ宇宙サバイバル『Breathedge』について生の内容をお届けしたいと思います。
※この記事にはストーリー第一章のネタバレを含みます。『Breathedge』とは?
宇宙、それは人類の夢。ガガーリンが初めて有人宇宙飛行を成功させてから約60年。現在では民間宇宙旅行へ向けたビジネスもはじまっており、気軽に宇宙に行ける未来もそう遠くないのかもしれません。
2073年。まるで子供が近所の公園に遊びに行くように、宇宙へと旅立てるようになった時代。そんなある日、おじいちゃんの宇宙葬に参列することになった主人公の「マン」。霊柩客船アンネームド号で柩を輸送中に事件は起こります。突如として現れた「グリーン・ユニバース」の過激派により客船は爆散。マンは彼の宇宙船もろとも深宇宙を漂うことになってしまいました。
『Breathedge』は銀河を巻き込む陰謀の中で、様々な危機を乗り越え生還を目指すオープンワールドサバイバルゲームです。序章だけでもネタたっぷりな本作は、コメディ要素が強く生死と隣り合わせのユーモアが売りとなっています。ストアページや正式リリースの発表報告を見てもネタの大洪水。もはやどんなゲームかわからないカオスっぷりなので、さっそくプレイして内容を確認していきましょう。
スクラップ集めて生き残れ!
目が覚めると、小さな宇宙船の中。周囲に生存者の反応はなく、右も左も分からない宇宙でたった一人でした。いえ、正確には1羽のニワトリと小うるさいAIもいましたが……。
船はボロボロで酸素漏れや通信機の故障を直すべく素材を集めます。一歩外に出るとそこは見渡す限りの大宇宙。宇宙船の残骸や死体が散乱し絶望的な状況が窺えます。しかし、逆に言えばそこは素材の宝庫!金属や船の配線、小惑星から採れる鉱石など、まるでニトリやイケアのように生活に必要な物はなんでも揃います。
素材が手に入ったら船でクラフトをしましょう。小さな船には宇宙生活を満喫するための設備が揃っています。優雅なBGMに耳を傾けながらソファでくつろぎ、一日の疲れを癒すためのベッドも備え付け。そのまま途方に暮れ、ゆっくりと死を待つのも悪くないでしょう。
お腹が空いても、残念ながら宇宙にはファストフード店や便利なデリバリーはありません。しかし食材は至る所に浮かんでいます。魚の脂をふりかけた苺味の栄養ゼリーは、フードプロセッサーでクラフトすることで栄養パックに早変わり。
喉が渇いたら氷を溶かしましょう。宇宙には何かしらの水分が凍ったものがたくさんあります。クラフトすれば水入りのペットボトルに大変身。味は……保証しかねますが。
謎の女に助けを求められた
通信機を修理すると、救助チームからの通信を受信しました。それによると到着予定時間は4369年後。その頃にはもう死んでますね。こうなったら自力で脱出地点までたどり着くほかありません。脱出地点までは約1600m。放射能汚染による影響や酸素量を考えるととてもたどり着けません。装備を整えましょう。
そうこうしていると、救助チームとは別の通信を受信しました。彼女の名前はベイブ。とても豊満な胸部を強調しており思わず目が奪われます。そして事あるごとに彼女はマンに対して救助を求め、時には甘い言葉で誘ってきます。
……しかし、何かがおかしい。彼女の言葉は一見すると救助要請を装っておいて、どこかマンを事故死させようとする魂胆が見えます。これまでの筆者の統計によると、SNSで女性をアイコンにしているやつの9割は男性です。つまりベイブはネカマの可能性が高い。幾度もネカマを相手にしてきた筆者は騙されません。
広大な宇宙を探索しよう!
ベイブの甘言をスルーしつつ新しい装備の素材を集めに行きます。といっても初期の酸素量は75。とても遠出ができたものではありません。そのための酸素バルーンを作りましょう。しかし素材が見つかりません。どこかにゴムのような伸縮性があり、滑らかで、軽い素材で出来たものはないだろうか……。
ありました。
まだ酸素が足りない?そんな時は酸素ステーションが役に立ちます。宇宙空間に設置すればいつでも酸素を補給できます。各所に設置できれば遠出もしやすく、もう酸欠も怖くありません。
窒息死の恐怖を克服し、凍えるような寒さを乗り越え、感電の危険を避けついに装備が整いました。
退避地点までの長い長い道のりを進んでいきます。
ついにたどり着いたそこは艦長のブリッジ。パスワードを入力しシステムを再起動すると……。
気が付くと時間を忘れて熱中していました。今回の正式発売に合わせ日本語化もされたおかげで、本作の醍醐味とも言えるブラックユーモアも充分に堪能できます。日本語翻訳はGame*Sparkでのインタビューや対談でお話を訊かせていただいたくらむ氏が担当。日本独自のネタや細かなテクスチャにも対応しています。
#Breathedge ゲーム開始時のシャトルの中でもこれだけの細かいテクスチャが翻訳されています。私はほぼほぼテキストを翻訳しただけですが、開発チームは慣れない言語をテクスチャに落とし込むのに大変な苦労をしたことと思います。 pic.twitter.com/lP3UVOX4G0
— くらむ|Masaru Funahashi@EtoJ Translator (@clamm0363) February 27, 2021
プレイ部分では、序盤はかなりのスローテンポ。移動速度の遅さや酸素量も相まって船と宇宙の往復を何度も繰り返すことに煩わしさを感じることもありました。しかし、装備が整ってからは探索もサクサク。ストーリーが進むと新たな装備の研究や、乗り物を入手できるようにもなります。
今回は紹介しきれなかった要素もまだまだ多く、拠点づくりや設計図集め、実績やアイテムコレクションなどやり込み要素も充実しています。寄り道が楽しすぎてストーリーが疎かになることも。
類似ゲームとして海洋探索サバイバル『サブノーティカ』が挙げられますが、さらにそちらにコメディー要素を足したゲームといえばわかりやすいでしょう。『Breathedge』はSteam/GOG.com/Epic Gamesストア/EA Origin(EA Playに収録)にて配信中。3月5日までは25%OFFで配信されているので、是非おもしろおかしい宇宙の旅を体験してみてください。
対応機種:PC
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2021年2月26日
記事執筆時の著者プレイ時間:8時間