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属性タワーディフェンス『Element TD 2 - Multiplayer Tower Defense』―試行錯誤が好きで、好奇心旺盛な人向けのゲーム【開発者インタビュー】

多くの人に愛された古典的なタワーディフェンスの開発はどのように始まったのでしょうか?

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属性タワーディフェンス『Element TD 2 - Multiplayer Tower Defense』―試行錯誤が好きで、好奇心旺盛な人向けのゲーム【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回はElement Studios開発、PC向けに2021年4月3日に正式リリースされた属性タワーディフェンス『Element TD 2 - Multiplayer Tower Defense』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作はマルチプレイヤー・タワーディフェンスシリーズ最新作で、15年に及ぶ『Element TD』シリーズの集大成となる作品です。6つのエレメントで44種のユニークなタワーを作り、襲い来るウェーブとエレメントに備えます。各エレメントにはそれぞれの長所と短所があるので、適したアップグレードが重要。徐々に難しくなるキャンペーンや、最大8人のチームプレイも可能です。日本語にも対応済みとなっていますが、記事執筆時点ではキャンペーンの一部が日本語化されていないので、注意が必要です。

『Element TD 2 - Multiplayer Tower Defense』は、1,499円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。

Evan Hatampour氏(以下Evan) Element StudiosのCEO兼創業者のEvan Hatampourです。ゲーム開発を始めたのは2006年のことです。私自身も前作『Element TD』をたくさんプレイしていましたが、アップデートが停滞していることに気がつきました。そこで、私は前作のコンセプト・クリエイターと連絡を取り、2006年の初めに彼から開発を引き継いだのです。

その後も人気が続いたので、今後のためにModとして開発を続けることとしました。その後、私はこの調整とサポートと言う裏方の仕事をするようになったのです。日中はソフトウェア・エンジニアとして働いています。

――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?

Evan 前作は、2005年の『WarCraft 3』に着想を得て開発が始まりました。元は、Brian 'MrChak' Powers氏が作成した『WarCraft 3』のカスタムマップだったのです。私は2006年の初めに彼から開発を引き継ぎ、最初にリリースしたのがバージョン3.0です。

『WarCraft 3』での開発は、2011年に『StarCraft 2』のModバージョンがリリースされるまで続きました。『StarCraft 2』Modに続いて、2016年には『Dota 2』Modバージョンが作られ、同年にはモバイル版もリリースされました。

ちなみに、私は開発に関わっていませんが、Flash初のタワーディフェンスは、2007年にリリースされた『Flash Element TD』です。

――本作の特徴を教えてください。

Evan 本作は、試行錯誤が好きで、好奇心旺盛な人向けのゲームです。エレメントの組み合わせや、それぞれの組み合わせの違いがわかれば、このゲームの奥深さが実感できるでしょう。44種のユニークなタワーがありますが、エレメントをアンロックする順番によって設置することができるかどうかが決まります。

また、ランダムモードを使えばまったく違ったゲーム体験ができます。エレメントがランダムに選ばれるので、プレイする毎に設置できるタワーが異なります。また、本作はテンポの速いゲームであり、まったく新しい次元の面白さになっていますよ。

ーー本作が影響を受けた作品はありますか?

Evan 『WarCraft 3』のModとして開発がスタートしたとき、テーマはファンタジーとすでに決まっていました。ファンタジーとエレメントはビジュアル的な相性も良いので、今でも続けています。

ゲーム性については、他の特定のゲームから影響を受けていると言うことはありません。タワーディフェンスに、コンビネーションベースの技術ツリー要素や3すくみのダメージシステム、それからプレイヤーに遊びやすさを提供すると言うことを目指しました。

これらの要素により、プレイヤーはどの順番でどのタワーを設置するかをよく考える必要があります。襲って来る敵のエレメントタイプに対して、タワーのエレメントタイプを考慮する必要があるのです。また、いつ建てるのか、建てないのか、と言うのも重要です。

こういった高度な思考が必要だからこそ、本シリーズがファンに愛されているのだと思います。

――本作は日本語対応と表記されていますが、一部未翻訳の部分があるようです。有志翻訳は可能でしょうか?

Evan  本作は日本語に対応しており、マルチプレイヤー、メインメニュー、タワーや敵の情報などのテキストはすべて日本語化されています。キャンペーンのみ、テキストの大部分がまだ翻訳されていませんが、近日中に対応予定です。有志翻訳は歓迎しますので、Discordまたはメールにてご連絡ください。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Evan 私たちはリモートチームなので、開発への影響はありませんでした。社会の動きが遅くなったことで、開発が捗ったとも言えるでしょう。室内にいる時間が増えたことで、コンピューターを使う時間も増えたのです。

ーー本作のの開発メンバーを教えてください。

Evan 私が本プロジェクトのリーダーです。Song TanはUnityのエンジニアで、Unity Asset Storeのためのフレームワーク構築の豊富な経験があります。また、Songはタワーディフェンスの大ファンでもあります。

Stuart Hwangはリードデザイナーで、『StarCraft 2』Modの開発に参加して以来、すべてのバージョンに関わってきました。Krister Bäckmanはネットワークエンジニアでありつつも前作の熟練プレイヤーであり、ネットワークとクラウドインフラストラクチャの深い知識も持っています。Stefan Marincaはフリーランスのアーティストで、皆さんが見ているすべてのタワーを担当しました。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?

Evan  はい、もちろんです。より多くの人にプレイしていただけると嬉しいです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Evan  私たちのゲームを楽しんでいただければ幸いです。本作はとても奥が深く、遊び方を覚えるのは簡単ですが、マスターするのは難しい作品です。日本語訳が現時点では未完成な点は、お詫びいたします。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。


【編集部より】
本稿は、5月5日に掲載した「『Element TD』これは探検が好きな人、好奇心旺盛な人向けのゲームです【開発者インタビュー】」を再編集したものとなります。前述の記事は本来『Element TD 2 - Multiplayer Tower Defense』についてのインタビュー記事となるはずでしたが、翻訳作業中の連絡ミスにより前作『Element TD』のインタビューとして掲載してしまったため、正しい形で再公開することとなりました。混乱を招いてしまったことにつきまして、関係各位並びに読者の皆さまにお詫びいたします。

《HATA》
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