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『バイオハザード ヴィレッジ』ベッドタイムストーリー じょーずによめるかな?「Village of Shadows」を朗読する【ゲームで英語漬け#61】

絵本の読み聞かせで使えるテクニックをご紹介します。

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『バイオハザード ヴィレッジ』ベッドタイムストーリー じょーずによめるかな?「Village of Shadows」を朗読する【ゲームで英語漬け#61】
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奪われた愛娘を取り戻すため、銃を手に一人の父親が立ち上がる!無尽蔵の弾丸と血の雨が降り注ぐアクション巨編「イーサン 怒りの東欧」――

ではなくて、怪物が巣くう謎の寒村から生き延びるサバイバルホラー『バイオハザード ヴィレッジ』は、モダンホラーで成功した前作からさらに方針を変え、『バイオハザード4』のスタイルを取り入れたモンスターホラーに。とりあえず一度クリアできれば無限アサルトライフルを簡単に入手できるので、鋼メンタルのイーサンに相応しい武器を手に入れて、“Going Rambo”で憎き敵共に鉛玉を浴びせてやりましょう。


練習問題の解答

『バイオハザード7 レジデント イービル』「コネクション」の思惑は如何に―エンディングに隠された最後のファイルを解読しよう【ゲームで英語漬け#60】
But she’s back and wants to start over-put all of this behind us.
Maybe this is where the next door opens.

それでも彼女は帰ってきた。そしてやり直そうとしている―この事件の全てを過去にして。
次の「開いた扉」はきっとそこにあるんだろう。

  • Put ~ behind:~を忘れる、なかったことにする

子音を駆使して怖がらせよう 「Village of Shadows」の読み聞かせ

物語の冒頭でミアが赤ちゃんのローズに読み聞かせているのが、絵本「Village of Shadows」です。赤ちゃんに内容がわかるのか、とイーサンは訝しんでいましたが、その後に直面する戦いを予感させる内容になっています。

英語でも日本語でも、子どもに読む物語は語感とリズムをとても重要視しています。楽しい話なら「パ行」の半濁音、跳ねる「ッ」の促音が増えます。「PPAP」が世界的に流行したのは、この耳にするだけで面白い音を駆使しているからですね。逆に怖い物語なら濁音、長音、ささやくような清音で不気味な音を連想させます。

Long ago, a young girl went with her mother to pick berries for her father who was hard at work.

But the forest greeted them with a dark, cold silence, the bushe was empty.

Yet, determined to find the berries, the rascal broke free from mother’s grasp and vanished into the trees.

  • Greet:挨拶する、迎える

  • Determine:必死になる

  • Rascal:いたずらっ子、わんぱく

昔々、ある女の子は懸命に働くお父さんのために、お母さんと一緒にベリー摘みへ出かけました。

しかし森は暗く冷たい静けさで二人を包み、茂みには何もありません。

それでもどうしてもベリーを見つけたくて、おてんばな女の子はお母さんの手を振りほどき、森の中へ消えてしまいました。

最初の行に破裂音の「Pick」があります。「p」の音には子どもの注意を引き付ける効果があり、読み聞かせのフックとしてとても有効です。そこから先はアクセントに「p」が来ることはほとんどなく、「f」「st」「sh」「th」など無声の摩擦音が多く使われます。これらの子音を強調して読むと、怖いお話の雰囲気がうまく作れるでしょう。


Mother's worried cries faded fast as the girl ran on; over vine, and under branch into the forest deep.

Feeling strange eyes upon her, the girl recalled Mother’s scary bedtime tales and her throat became bone dry.

  • Recall:思い出す、回収する

  • Bone dry:干からびる(骨のように)

お母さんの心配する声は、女の子が走るにつれてどんどん小さくなります。蔦を乗り越え、枝をくぐり、森の奥へと女の子は分け入りました。

すると、誰かに見られているような気がして、お母さんが聞かせてくれた怖いお話を思い出し、女の子はのどがカラカラになりました。

朗読を前提とした詩や童話は、時折文法を無視してでもリズムを優先します。“over vine” “under branch”は、本来なら「Vine」も「Branch」も可算名詞のため冠詞を付けるか複数形になります。逆に言えば、文法を無視しているところはリズムを意識して読め、という指示。日本語で言えばここは「山を越え川を越え」のような調子でしょうか。


Then the Bad Lord appeared! He greeted her warmly and bit his own wing.

“Come, child. Quench your thirst,” he said.

So she drank the thick, dark blood and smiled with joy.

  • Quench:水をかける、沈静させる

  • Thick:厚い、粘りのある

そのとき、なんとコウモリの王様が現れました!コウモリは女の子に優しく挨拶すると、自分の翼を噛んで言いました。

「さあお嬢さん、これでのどを潤すといい」

女の子はとろりとした赤黒い血を飲み干すと、嬉しくて笑顔になりました。

この部分ではちょっと痛さを感じる「Bit」を強調して読んでいますね。「チクッ」と噛むニュアンスを込めるとベターです。


Passing through a graveyard, menacing storm clouds loomed and the air turned biting cold.

The girl was shivering in her thin clothes.

墓地を抜けようとしたとき、とてつもない嵐の雲がやってきて、たちまち空気は凍てつきました。

薄い服の女の子は寒さでぶるぶる震えました。

ここは強い風を表すように「Storm」から「Cold」まで母音を伸ばす語が並んでいます。そこから「Shivering」で「sh」の子音を長めに取ると、寒さで白くなった息を表現することができます。


Then a Dark Weaver appeared, and with a click of his fingers, crafted mist into a beautiful dress.

“Come, child, warm yourself,” he coaxed.

So she clothed herself and smiled with joy.

  • Weaver:織工

  • Coax:そそのかす

すると、どこからともなく闇の織り手が現れて、カチカチと指を鳴らしながら、霧から美しいドレスを織り上げるとこうささやきました。

「お嬢さん、これで暖まるといい」

女の子は服を着ると、嬉しくて笑顔になりました。

この部分では「Cloth」「Click」「Craft」「Coax」と、「c」の付く単語が多いですね。「c」の子音は鋭く、警戒を想起させる音です。暖かい服を出してくれるけれど、不気味さを感じさせます。

イントロの非常に短い部分ですが、ペーパークラフト風の映像も相まって丁寧に作り込んであります。魔女の怒りを買い、鏡に囚われた少女の運命は如何に?その続きは自分の目で確かめてください。


練習問題:次の台詞を訳しなさい。

“'Gifts we gave, but more you took,' she snarled.”

“'So more, in turn, is due.'”

ミアが読む最後の部分にある魔女の言葉です。単語がかなり少ないので、そのまま訳すのは無理でしょう。意味を正確に取った上で、より魔女らしい言葉のチョイスが求められます。


《Skollfang》

好奇心と探究心 Skollfang

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