アイマス新作発売間近!あなたはプレステのアイドル×ロボットゲーム『有限会社 地球防衛隊』を知っていますか? | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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アイマス新作発売間近!あなたはプレステのアイドル×ロボットゲーム『有限会社 地球防衛隊』を知っていますか?

実相寺昭雄氏&小林誠氏という豪華スタッフによるお約束にあふれたゲームです!

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アイマス新作発売間近!あなたはプレステのアイドル×ロボットゲーム『有限会社 地球防衛隊』を知っていますか?
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バンダイナムコエンターテインメントは、アイドルプロジェクトプロデュースゲーム『アイドルマスター スターリットシーズン』をPC/PS4向けに2021年10月14日リリースします。

『アイドルマスター』シリーズに登場してきた28名のアイドル達と、新キャラクター・奥空 心白が登場。プレイヤーはプロデューサーとなり、各事務所の垣根を超えた夢の「プロジェクトルミナス」を率いて大型アイドルイベント「スターリットシーズン」に臨みます。

ところで、アイドルとロボットに関連性が高いのはご存知でしょうか。名作アニメ「マクロス」シリーズではアイドルの存在は欠かせないものですし、『アイドルマスター』でも2007年にロボットアニメ「アイドルマスター XENOGLOSSIA」を放映。『アイドルマスターシンデレラガールズ』は『スーパーロボット大戦OG』とコラボイベント、『スーパーロボット大戦X-Ω』でも「アイドルマスター」シリーズとの期間限定コラボなど、さまざまな展開が行われています。

さて、今から遡ること22年前の1999年。かつて存在したゲーム会社メディアリングは、プレイステーション向けに「アイドル×ロボット」ジャンルのひとつの作品を世に送り出しました。その名は『有限会(會)社 地球防衛隊』です。

本稿ではこの『有限会社 地球防衛隊』を紹介。華やかさと無骨さを両立する本作の魅力をお届けしていきます。なお、キャプチャ解像度の関係上、画像が少し小さく表示されますので御了承ください。また、一部の画像はゲームのネタバレにもなっているためご注意を。

実相寺昭雄氏!小林誠氏!超豪華スタッフが協力

本作のゲームジャンルは「育成・管理シミュレーション」と「ターン制ストラテジー」を組み合わせたもの。さらに育成対象となるアイドルとの恋愛シミュレーション要素もあるなど、さまざまな要素が組み合わさっています。

そして本作の特徴といえば、制作スタッフに驚くべき人物がいることでしょう。プレイステーションのソフトウェアカタログでは当時のパッケージを見ることことができます。そのパッケージに大きく書かれている人物名に注目してみてください。

監修・演出・タイトル文字は「ウルトラマン」などでお馴染みの実相寺昭雄氏、メカニックデザイン・美術担当に「機動戦士Ζガンダム」などの小林誠氏を起用。これだけで往年の特撮・アニメ好きな人の心に十分訴えかける内容かもしれませんね。また、作中アニメーションは「ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日」などのフェニックス・エンタテインメントが制作しています。

目指せ利益100億円!勝利の鍵はアイドル&ロボット!?

本作の舞台になるのは、首都機能移転によって2016年に作られた千葉県・第2東京市。この街にある「有限会社 地球防衛隊(GEO)」は、天災や人災などの損失を最小限に留めるため、とある保険会社が救難救助作業を目的として設立した子会社です。

主人公は親会社からGEOへの配属を命じられた経歴の持ち主。ゲームは配属初日から始まり、メインヒロイン「ハルカ」「ジーナ」「ミキ」や救助作業の実働班メンバー、整備班など多くのキャラクターと顔合わせを行います。

その後、社長の呼び出しで緊急ミーティングが開かれ、親会社からGEOに対して「2年間で100億円の経常利益をあげなければGEOを解体する」との通達があったことが明かされます。GEOは現状でもほとんど利益を挙げられない状態で社員も少なく、現実的に考えても不可能に近い要求です。この危機を乗り越えるため、あるアイデアが実行されることになります。

そのアイデアとは「女性社員をアイドルとして売り出し、さらに救難作業に参加させる」というもの。「アイドルが人命救助」というイメージ戦略で企業を売り込み、利益をあげようというのです。そのアイドルプロデュースを担当するのが、親会社で“奇才”とまで呼ばれ最終的にGEOに配属されたプレイヤーの役割です。

そしてGEOのもうひとつのイメージ戦略として、企業看板となる「巨大ロボット」を作ることを決定。完成したロボット、その名も「ディダクティ」にはアイドルが乗り込み、実際に防衛隊員として救助活動を行うというのです。なんとその訓練スケジュールまでプレイヤーが管理することになります。

こうしてはじまったプロデュースですが、担当アイドルたちは昨日まで普通の会社員や医務室担当など普通の女の子たち。芸能面も機械操作も素人同然です。果たして主人公はこの大プロジェクトを乗り越え、GEOを存続させることができるのでしょうか……?

スケジュール管理はじっくりと!恋愛要素も!

本作の基本的な流れは、アイドルたちの週間スケジュールを決定して見守る形式。作業にはアイドル向けの「演技指導」「発声練習」や、防衛隊員向けの「操縦訓練」「射撃訓練」などがあり、それぞれ対応した能力を伸ばすことが可能です。また、それぞれのプロジェクトの規模を拡大するための「挨拶回り」「サイン会」、「人員整理」「人命救助」などがあります。

プレイヤーは、スケジュール決定時に注目するアイドルをひとりだけ指定可能。指定したアイドルとは、その週の暇な時にデートできるようになります。先述したように、本作には恋愛シミュレーション要素もあるため、デートを繰り返すことで担当アイドルと仲良くなることもできるのです。

アイドルのステータスはなかなか上がりづらく、集中して得意分野を伸ばすか、バランス良く能力を上げるかはプレイヤー次第。アイドル能力を上げればお金を稼ぎやすく、防衛能力を上げれば戦術パートで少し活躍しやすくなります。

物語が進むと会社規模を拡大できるようになり、最初3人だったアイドルも最大7人まで増加します。新規のアイドル候補は主人公が面接して、採用の合否を決定できます。また、2ヶ月に1度の経営会議でアイドル候補を「脱落」させることもできるのがなかなかシビアです。アイドル候補はヒロインでもありますし、採用するだけで作業面でも選択肢が増えるので、採用しない利点はあまり感じられませんが……。

ちなみに本作は免許や資格の概念があり、最初に指定したアイドル以外は初期状態で「ディダクティ」に乗ることもできません(重機作業免許で運転可能なのもすごいですが……)。そのため、ある程度は防衛隊員として鍛えることも大切です。

現場作業は堅実に!テロリストとの戦いも

本作はエピソード形式で進んでいき、各話のラストには現場での戦術パートが待ち受けています。現場作業の種類には「災害現場の人命救助」「暴走車両の対処」などから「爆弾処理」「テロリストの鎮圧」までさまざま。首都機能移転で作られた第2東京市はどうしても目立つ存在のため、さまざまな事件や事故が発生するようです。

戦術パートはオーソドックスなターン制ストラテジーで、ステージごとに定められた目標を達成すればクリア。クリア時の達成率で報酬が増減するほか、作業中に一般車を破壊した場合は弁償しなくてはなりません。GEOはあくまで保険会社の子会社であり、ただの「有限会社」であることは忘れてはなりません。

戦車相手の戦闘も。
簡単に倒すGEOの技術力がヤバい。

作業時には巨大ロボ「ディダクティ」のほか、装甲車やバイクなどさまざまな作業車が登場。それぞれのマシンには牽引用の「ワイヤー」や敵の機動力を大幅に下げる「トリモチ」、行動を制限させる「スモーク」など、豊富な装備が用意されています。また、ブリーフィング画面でプレイヤーが各装備を設定可能です。

はっきり言ってしまうと「ディダクティ」は、初期状態ではほとんど使い物になりません。マシン自体がハリボテ、乗ってるアイドルが素人同然なのだから当然なのですが。しかし、巨大ロボットのお約束である後継機も登場するのでご安心ください。2号機3号機と成るにつれてだんだんデザインも洗練化、能力も向上していきますよ。

なお、ゲーム後半ではテロリストなども登場して戦闘が発生。能力の低いアイドルを起用すると攻撃を当てることさえもできず、一部ステージは編成次第でクリア事態も困難です。さいわい実働班の隊長「キク」をはじめ、男性陣(とアイドル候補のひとり)は経験豊富で能力が高く頼りになるため使っていきましょう。一応アイドルたちもスモークを利用すれば活躍も可能ですが……ちなみに本作は敵の動きがコントロールできる「スモーク最強ゲー」です。

そもそもゲームとして「爆弾処理は危険物の資格がなければ対応できない」など、作業パートで男性陣を中心に展開することも多めです。GEOとしても、アイドルが「ディダクティ」にさえ乗っておけば問題ないのです。実際のところ、他のアイドルを作業パートに出すメリットはほとんどありません。

とにかくイベントが豊富!歌もアイドルごとに用意!

本作は育成パート・戦術パート・恋愛パートそれぞれかなりオーソドックスなシステム。ゲームの難易度もそこまで高くなく、クリア自体は難しくないと思います。恋愛要素も、基本的に狙っているキャラクターを注目してデートを重ねていればエンディングが見れると思います。

ゲーム中には「社員旅行」「忘年会」など季節のイベントが起こるほか、ヒロインのプライベートなイベントも。イベントはかなり唐突に発生し、選択肢次第で狙っているヒロインと一緒にならない場合もあるため、こまめなセーブは忘れないようにすることがポイントです。


ジーナとプールでデート。
なんて格好してるんだ。

ちなみに、本作の目標である「2年間で100億」は途方も無い数値に見えますが、数ヶ月に一度開催できるコンサートで利益を得ればほぼ問題ありません。会社予算が増えれば「ディダクティ」用の新装備開発もできるようになるため、戦術の幅を広げたい場合はアイドルをスケジュールで防衛活動にあてましょう。最大規模になれば毎週「空港を占拠したテロリストを鎮圧する」アイドルの姿が見れますよ。治安が悪すぎる。

そして、なにより本作の魅力は全体的な「お約束」に溢れている部分。ロボットの後継機はもちろん「ジェットドリル」「高圧放電車」など、特撮好きな人がワクワクするマシンも目白押しです。「ディダクティ1号機」vs「盗まれたディダクティ2号機」などのロボット対決もあります。


「アイドル×ロボット」という設定に、オーソドックスなゲームシステムを組み込んだ『有限会社 地球防衛隊』。巨大ロボット登場のワクワク感やお約束満載の展開、突飛なようで各パートが堅実に作られている面など、本作ならではの魅力に満ち溢れていると思います。ただし、当時にしても悪いレスポンスやUIの不自由さ、AIの不思議挙動など、決して遊びやすいゲームではありません。

「素人の能力はそう簡単に伸びない」「ゲーム後半にロボが出撃しないステージがある」など、ファンタジーでSFな世界観ながら、どこかシビアで現実的な設定が多く見られるのも個人的には嬉しく思えます。もちろん、それがゲームとして不自由であると思う感想がある事は否定できない部分でもあるのですが……。

なお、『有限会社 地球防衛隊』はゲームアーカイブスされていないため、遊ぶためにはディスクを手に入れる必要があります。また、さまざまな部分の設定の作り込みが素晴らしい作品のため、(さらに入手困難ですが)設定資料集もおすすめですよ。

《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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