今回は塗装だ!『Escape from Tarkov』が大好きだからフィギュアを作ってみた。完結編 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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今回は塗装だ!『Escape from Tarkov』が大好きだからフィギュアを作ってみた。完結編

0から作って、やっと完成!

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今回は塗装だ!『Escape from Tarkov』が大好きだからフィギュアを作ってみた。完結編
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約1か月ほど前、映画「Escape from Tarkov.Raid.」に登場するロシア系PMC「Bear」の隊員Voronが好きなのでフィギュアを作り、その様子を記事にしました。

おかげさまで反響が良く、無事に完結まで記事にすることが出来ました。これもひとえに皆様のおかげ、本当にありがとうございます。

それでは、完成に向け早速、塗装していきましょう!

デジタル造形データをディティールアップ&分割して3Dプリント!

さて、前回はデジタル空間上で造形を行い、3Dプリンターで出力するところまで進めましたが、当時はまだ造形用のZbrushというソフトを勉強し始めて2週間ほど。さらに1週間ほど勉強してみると粗が見えてきました。

そこで、チェストリグなどを少しディティールアップ。塗装しやすいように銃や顔を分割し、別パーツにしておきます。

左がElegoo Mars3

ディティールアップ&分割が終わったら3Dプリンターで出力していきます。使用するプリンターは4万5千円で買ったElegoo Mars3という機種。今回は前回よりさらに細かい0.01mmの層を積層して立体化していきます。

出力品はプリンターの「ビルドプレート」という部品にくっついた形で出力されます。これをスクレーパーで剥離させます。

その後、眼鏡などを洗浄する超音波洗浄機を使用して3Dプリントに使うレジン汚れを除去。

支柱を除去してやっとプリント完了です!

今回は0.01mmの層を積み重ねたので、積層痕もほとんどありません。サーフェイサーを吹けばこの通り。美しい表面になりました。

作ったフィギュアを塗る!その前に……道具を準備しよう。

ここまで長い時間がかかりましたが、やっと塗装に入っていきます。

主に使用するのは「ファレホ」というスペイン製アクリル塗料。水で溶け、においが少ないながらも発色や隠蔽力(下地の色を覆い隠す力)が強いのが特徴です。300円均一という安価な価格なのも嬉しいポイント(油彩や高級アクリル塗料だと一色2,000円や3,000円近いものも有るのです……)

筆は主に3本を使用。基本は一番下の「文盛堂 Woody fit 2/0」を使用しています。眼球などの繊細な塗装には中央の「タミヤ モデリング ブラシHG 面相筆 超極細」を。細い線を書く場合などは一番上の「造形村スペシャルブラシ03」を使用しています。全て2年以上は使用している愛用の筆です。

パレットは水を張ったスポンジの上にクッキングシートを敷いた手製のもの。乾燥を防ぎ、塗料の品質を一定に保ちます。

これだけあれば皆様もすぐに塗っていくことが可能です。たまにはコントローラーから手を放し、芸術の心を開放するのも楽しいですよ!

いよいよ塗装開始!

まずは肌の影を緑で塗っていきます。肌の補色である緑を使うことで、鮮やかさを残しつつ影を描いていくのです。

影を描いたら光を描きます。大雑把で構わないので、凸部や強調したい鼻の頭、眉間を中心に白色を塗り重ねていきます。

薄めた肌の色を塗り、緑や白の下地を活かしつつ自然な肌色に近づけていきます。

光と影を薄めた肌色で馴染ませながら、その肌色に白や黄色を足してさらに光を強調していきます。ダークな印象にしたければ影をさらに付け加えましょう。

ここからは油彩を使用し、頬の赤みや目元の充血。さらなる光の強調を描いていきます。油彩は塗る、と言うより点描してから引き延ばし、下地の色を整える気持ちで描いています。

同じようなプロセスでキャップやComtac(ヘッドセット)、髭も塗装。

次いで、服やチェストリグも塗装していきました。

銃を塗ろう!

ゲーム『Escape from Tarkov』は銃のこだわりが素晴らしいので、塗装にも力をいれたいところです。

まずはサーフェイサーをエアブラシで吹き、表面を滑らかにします。

次に銃そのものの黒を塗装し、シリコーンバリアーという剥離剤を塗装が剥がれ落ちそうな場所に塗っておきます。

劇中の銃を参考に砂色で塗装。赤茶色の迷彩も忘れずに!

あらかじめ塗っておいたシリコーンバリアーの箇所をつまようじで剥がしていきます。これで手軽でリアルに塗装が落ちた状態を再現できました。

「Escape from Tarkov. Raid.」より

さらに油彩で光を描きつつ、微調整を重ねて全ての部品を接着!フィギュアは完成しました。

台座を作ろう!

忘れてはいけないのが台座。台座は絵画の額縁に当たり、その存在1つで作品の世界観や印象を左右する重要な要素です。

今回は木の台座を使用しますが、『Escape from Tarkov』のダークな印象を表現するため、黒色の染料とウレタンニスを使用して荒々しく木を塗装。

さらに、銃の造形にも使用したFusion360でVoronが所属するロシア系PMC「Bear」のロゴを制作。黒と白で塗ってタイトルプレートとしました。

これらを組み合わせると……

サイズはこんな感じ。

全て0から制作するのは、完成まで長く険しい道のりです。ただ、世界に一つだけの立体物を作る行為はコンテンツに対する最上級の愛の形だと思います。

ゲームプレイ中も、ゲームをしていない時も。いつもTarkovを感じられます。

これだけの熱意を盛り上げてくれた『Escape from Tarkov』開発会社「Battlestate Games」と、「Escape from Tarkov. Raid.」の制作者の皆様に感謝しつつ、机上に作ったフィギュアを置き、筆者は今日もTarkov市を彷徨うことにします。

本記事が少しでも『Escape from Tarkov』の魅力とフィギュア造形の楽しさを伝えることができ、皆様の新たな一歩の後押しになれば幸いです。

皆様も自分の好きなゲームをたくさんプレイし、立体化してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、現在は『バトルフィールド 1』で大好きになった第一次世界大戦のドイツ帝国兵を制作中です。これが終わったら『S.T.A.L.K.E.R.』をイメージしたフィギュアを作りたいな、なんて考えています。もしかすると記事でお会いできる日も近いかもしれません。その際はまた是非ご覧ください!

《大塩》
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