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恋愛×e-Sports育成シム『奇迹一刻 Surmount』e-Sportsのコーチとして優勝を目指せ!【中華ゲーム見聞録】

「中華ゲーム見聞録」第98回目は、恋愛要素もあるe-Sportsチーム運営シミュレーションゲーム『奇迹一刻 Surmount』をお届けします。

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中華ゲーム見聞録」第98回目は、恋愛要素もあるe-Sportsチーム運営シミュレーションゲーム『奇迹一刻 Surmount』をお届けします。

本作は猫跑工作室が開発し、CE-Asiaによって2022年2月14日にSteamで正式版が配信されました。CE-Asiaは以前「中華ゲーム見聞録」で紹介した、フランス革命を舞台にしたシミュレーションRPG『聖女戦旗』のパブリッシャーでもあります。中国はe-Sportsが盛んだったのですが、近年は未成年へのゲーム規制や塾規制などによって、下火傾向になってきています。以前までe-Sportsを教える学校というのがあったのですが、今では多くが潰れてしまっていますね。

中国でe-Sportsが発展してきたベースとしては、2008年に国が公式スポーツとして認めた点が大きいかと思います。以降、e-Sportsを教える学校や、e-Sports専門カフェなども登場し、大いに盛り上がっていました。当時、筆者が住んでいた河南省でも、『リーグ・オブ・レジェンド』(以降『LOL』)専門カフェがありましたね。テレビ中継でよく見るような、5vs5のプレイヤー席がカフェの奥に設置されており、かなり本格的でした。

しかし昨年8月に、未成年に対するゲーム規制がさらに厳しくなり、「ゲームは金・土・日か祝日のみプレイ可能。しかも午後8~9時までの1時間」といった状況になりました。そのため、優秀なe-Sports選手が生まれにくい環境になってしまったのかもしれません。

本作はe-Sportsのコーチとなって、チームを勝利に導く運営シミュレーションゲームです。e-Sportsの運営ゲーム自体は、以前紹介した『eSports Legend』といったゲームがすでにありますが、本作は恋愛要素も加わっています。攻略対象は全18名とのこと。またメンバーを集めたり、育成したりなど、自分だけのチームを作り上げることもできるそうです。一体どんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう!

e-Sportsコーチの大学生

ゲーム開始時に、プレイヤーの性別を選べます。本作は恋愛シミュレーションゲーム要素もあるため、男性の場合は女性が、女性の場合は男性が攻略対象になります。また自分のチームだけでなく、敵チームの選手も攻略対象に含まれています。ゲームの難度はイージー・ノーマル・ハードの3段階が選択可能。

プロローグでは、トッププレイヤーの主人公・莫羽が、高校3年生の頃に出たe-Sportsの試合で腕を痛めてしまったというストーリーが展開されます。選手生命が断たれ、コーチになったという展開は、以前紹介した『eSports Legend』と似ていますね。

オープニングムービーが流れ、攻略対象となる女性キャラや男性キャラが紹介されていきます。男性キャラもイケメン揃いなので、女性向けゲームとしても良いのではないかと思いますね。それと、中国もキャラクターボイス付きが当たり前になってきていますね。数年前とは状況がだいぶ変わりました。

大型モニタに映し出される、4対4の対戦オンラインゲーム『神諭(オラクル・オンライン)』のニュースを観ている莫羽『神諭』はMOBA的なゲームですが、モンスターを相手にしたMMO的な部分もあります。PvPもPvEも出来るゲームですね。

プレイヤーを引退した莫羽は、「Orca」というe-Sportsクラブから、コーチとして雇われることになります。画像の女性は小秦と言い、クラブマネージャーを務めています。

現在、Orcaに所属している選手はたったの2人だけとのこと。その内の一人である何奕は、莫羽の幼馴染です。何奕もゲームから引退していた身ですが、自分の意思で辞めていたわけではないため、今回Orcaの選手として戻ってきたそうです。

もう一人の選手は、路以桐という女性プレイヤー。向こうは莫羽のことを知っているようですが、莫羽は覚えていないため、機嫌を損ねてしまいます。以前のチームメンバーの一人でしょうか。優秀なタンク(前衛の盾役)だそうで、多くのチームからオファーがあったのですが、最終的にOrcaを選んでくれたとのことです。

それと中国ではタンクを「T」と略して話したりします。本作ではMOBAの専門用語が説明無しに使われますので、『LOL』などMOBAをプレイしたことのない人には分かりづらい部分もあるかもしれません。「T」も説明無しで会話中に使われていますね。

チームメンバーを集めよう!

Orcaのゲーム部屋。競技ゲームである『神諭』は4vs4なので、出場するためには補欠も含めてあと3人必要です。Orcaのメンバーは現在2人だけなので、これから集めなければなりません。

とりあえず『神諭』にログインする莫羽とチームメンバーの2人。何奕はDPS(アタッカー)である剣士、路以桐はタンクの聖騎士ですね。何奕はもともとサポートでヒーラーをやっていたので、DPSに鞍替えしたのに莫羽は驚いています。

『神諭』はMMOに、プレイヤー同士の戦うMOBAが組み込まれているゲームです。MMO部分でうろついていたら、突然他のプレイヤーに絡まれました。3vs3の戦闘が始まりましたが、莫羽の指揮で勝利。

その側では、たった一人で6人相手に勝利した者がいました。莫羽が以前所属していたS級チーム「Black Wave」のリーダーであるZeroです。莫羽と何奕がOrcaに移籍したことを彼はまだ知りません。莫羽はZeroと会いたくないようで、さっさとこの場から立ち去ってしまいました。

翌日、メンバー集めを行いました。候補の中から3人選ばなければなりません。必要な人材を選び、面接を行います。現在、タンクとDPSはいるので、サポートが必要ですね。とりあえず一人目はヒーラーを雇いましょう。

面接に向かいます。現れたのは、夏暁文という女性です。莫羽の友人で、Orcaに入ることを快く承諾してくれました。これでメンバー3人とも知り合いで構成されていますね。

次は襲撃役としても使えそうなアサシンを選択。会ってみれば、またもや以前のチームメンバーで、しかも先輩の舒言でした。もはや同窓会状態ですね。舒言はBlack Waveのリーダーでしたが、莫羽が在籍していた頃に、急に辞めてしまったとのことです。理由を聞いても、教えてくれませんでした。しかしS級チームのメンバーが集まっている状況なので、普通に強いのではないかと思います。

最後の一人は珍しい職業を選ぼうと思い、ドラゴンテイマーを選択。現れたのは謝晩晩という女性です。気が弱く、「自分を変えたい」という目的からOrcaに加入することを決意。他の候補者とも会うことができますので、誰を加えるかはじっくりと考えればいいでしょう。

誰を採用するかの最終選択です。先程の3人に決定しました。これでメンバーが5人になりましたね。後は彼らを鍛えて、クラブ同士のリーグ戦に望みます。ちなみにOrcaはCランクの最下位スタートです。

初勝利を目指せ!

ゲームのメインであるシミュレーションパートの始まりです。メニューはゲーム進行とともに増えていきます。まずは5人の選手の、一週間のスケジュールを決めましょう。

スケジュールは選手ごとに設定できます。選手のパラメータは9種類あり、それを個別に鍛えたり、職業ごとの訓練をしたりできます。今回は各職業ごとの訓練をさせ、職業レベルを上げておきましょう。

チーム全体の戦術を訓練することもできます。戦術にはさまざまな種類がありますが、チームメンバーの職業によっては取れない戦術もあります。戦術「抱団行動」を鍛えましょう。これはタンクがDPS・サポートを守る形の、オーソドックスな戦術ですね。試合で使われるマップによって、有効な戦術が変わってきます。

各選手ごとのパラメータや、職業レベルを見ることができます。大きく分けて「判断力」「操作」「メンタル」の3項目があり、それぞれがさらに3つの項目に分かれています。キャラによって能力の上限が違いますので、得意な部分を伸ばしていくのが良さそうですね。このパラメータ以外に、「やる気」などのバイオリズム的なものもあります。

キャラごとの好感度(同性の場合は友好度)が確認できます。好感度が上がると、キャラごとにイベントが発生します。異性でも友好度扱いのキャラは、恋愛対象にならないようですね。

莫羽は大学生なので、チームの訓練は放課後に行います。日中は普通に大学で授業を受けます。莫羽は有名人なので、同じ大学にいる別チームの選手に話し掛けられました。Orcaの最初の対戦相手になるチームのようですね。

放課後はメンバーを鍛える以外にも、『神諭』にログインして知見を広め、コーチとしての能力をアップさせることができます。マップ上の色々な場所に移動して、キャラの会話を聞いたり、チームメンバーとともに狩りに出掛けたりといったことが可能。イベントが発生することもあります。

町中を散策することもできます。他のキャラに会うと、イベントが発生することも。好感度や友好度を上げることもできますね。画像はボードゲームカフェ。ボードゲームの研究をすることで、コーチの能力を上げられます。しかしオシャレな店ですね。

そして試合当日に。大学内で試合が行われるようですね。試合前の、敵チームのメンバーとの会話。敵チームのメンバーもそれぞれ個性があって面白いです。本作は敵チームメンバーも攻略対象になります。

試合前の準備画面。メンバー5人から、試合に出す4人を選ばなくてはなりません。また戦術を決める必要があります。地図によって有効な戦術がありますが、メンバーの組み合わせや熟練度によっては使えない場合があります。今回は、鍛えていた「抱団行動」が有効なので選択。ドラゴンテイマーを控えにして、元Black Waveの実力派メンバー達を出陣させます。

試合は自動で行われます。「試探」「戦術執行」「混戦」「収割」の4つのフェーズがあり、それぞれのフェーズでチーム全体の必要パラメータを比較します(「戦術執行」では、選択した戦術を比較)。すべてのフェーズが終了した時に、画面上部の勢力バーが多い方が勝ちになります。

戦術では、お互い「抱団行動」を選んだのでぶつかり合いました。戦術における重要メンバー同士の対決となります。職業レベルやパラメータによって勝敗が決まります。今回は我がチームのタンクが勝利ました。

試合中に、急にミニゲームが始まることもあるので注意。画像は、上から落ちてくるカケラをクリックするというものです。試合は我がチームの勝利で終わりました。

試合後に、敵チームの女性コーチが遅刻して到着。寝坊したそうで、当然メンバー達からは非難轟轟です。敵も敵で色々問題があるようですね。敵チームも、それぞれキャラ付けされているのが面白いです。

コマンドにSNSの「Wepo」が増えました。メンバー達のつぶやきや、それに対する返信を見ることができます。時間経過とともに内容も変化。ゲーム全体のテキスト量が多いですね。

当面の目標はCクラスからの昇級です。そのためにはリーグ戦を勝ち抜いていかなくてはなりません。先程戦ったチームもCクラスですね。果たして優勝をつかみ取ることができるのか。続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

キャラクター性のあるe-Sportsシム

e-Sportsシムは『eSports Legend』も含め、Steamで何本か配信されていますが、本作はそれぞれの選手にバックグラウンドがあり、スポーツ漫画を読んでいるかのような面白さがあります。ただの数値としてのキャラではなく、一緒に遊びに出掛けたり、プレゼントを買って贈り物をしたりなどもできますので、感情移入しやすい作りになっていますね。

単調になりがちなシミュレーションゲームに、ストーリーを入れていますので、飽きずにプレイすることができるでしょう。敵チームのメンバーに町や『神諭』内で出会ったり、食べ物を奢ってもらったりなど、その世界にいるような気分になってきます。現在中国語のみですが、Steamのストアページは日本語翻訳されているので、今後の展開に期待したいと思います。

製品情報

『奇迹一刻 Surmount』
開発・販売:猫跑工作室、CE-Asia
対象OS:Windows
通常価格:1,720円
サポート言語:中国語(簡体字)
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1089630/_Surmount/
※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字・繁体字を日本の漢字に置き換えています。

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter

《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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