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【吉田輝和の絵日記】2D×3Dビジュアルの『ANNO: Mutationem』はサイバーパンクの街を散歩するだけで時間が溶ける

サイバーパンク実家に心地よさを感じる吉田おじさんであった。

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【吉田輝和の絵日記】2D×3Dビジュアルの『ANNO: Mutationem』はサイバーパンクの街を散歩するだけで時間が溶ける
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ファミコンが発売された年に生まれ、物心がつく前からゲームをプレイしてきた僕にとって、2Dグラフィックで描かれるゲームは思い入れが深いです。

もちろん、最新の技術で描かれる美しいグラフィックを見るのも好きで、スーパーファミコン、PlayStation、Xbox 360……と、ゲーム機のグラフィックが進化するたびに「おぉ、リアル~!」と感動したものです。

今回は、ThinkingStarsが手掛け、Lightning Gamesから発売された『ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』のPlayStation 5版。本作は、サイバーパンクの世界を舞台に、主人公のアンが相棒のミスノアヤネとともに様々な事件を追っていくアクションアドベンチャー。2Dで描かれたキャラクターと3Dの背景が融合したビジュアルが特徴のひとつです。

2Dと3Dの融合といえば、『グランディア』や『ゼノギアス』を思い出します。最近だと『OCTOPATH TRAVELER』や『トライアングルストラテジー』でしょうか。このような表現は、懐かしさだけではなく、目新しさがあって印象的ですよね。

僕の好物です!

サイバーパンクの世界をホログラムの相棒とともに

配達員の来訪により目を覚ます主人公のアン。荷物を受け取って開封すると、中にはロボットが入っていた。

そのロボットから投影されたホログラムは、アンの友人のミスノアヤネだ。この2人が様々な事件を追っていくのが本作の流れだ。

早速街に飛び出してみると、そこには英語や漢字、変な日本語などがごちゃ混ぜになった看板があちこちにあった!

変な日本語の看板、これこそサイバーパンクの醍醐味だよな~。

2Dで描かれたキャラクターは一見のっぺりとしているが、グリグリとよく動くので3Dの背景とよくマッチしており、見ていて飽きない。

シャワーシーンは特に……。

PCのメールや落ちているチラシなど、世界観を深く知るためのテキストがあちらこちらに配置されている。

ストーリーの進行において全てを読む必要はないが、こういう情報はついつい夢中になって集めちゃうよな~。

まあ絵面にすると犯罪臭いけど。情報集め。

戦う相手は人間やロボット……エビやカニ!?

これまでの探索パートは、奥や手前にも移動できる立体的なフィールドだったが、戦闘パートでは平面的なフィールドに変化する。

僕は、3Dの空間把握がとても苦手で、ジャンプする距離をミスってよく落下死してしまう。『3Dマリオ』のクリボーすら上手く踏めない僕には、横移動だけの構成はとてもありがたい。

戦闘では、軽攻撃と重攻撃の2つの近接攻撃と、銃による遠距離武器を駆使することになる。

敵の種類は豊富で、人間だけではなく、ロボットやモンスター、さらにエビやカニなんてのも登場する。

敵によって行動パターンや弱点が異なるので、それに対応した行動を取る必要がある。例えば、シールドを装備しているヤツには、まず重攻撃でシールドを剥がさねばならない。ただ、重攻撃は、攻撃速度が遅くて反撃されやすいので、ローリングで敵の背後に回り込んでから行った方がいいだろう。

ところでローリングってさ……普通に歩くより早いからよく使っちゃうよね。

敵を倒して手に入れたポイントを使用して、新たな技が習得出来る。

上空への攻撃やダッシュ攻撃、弾丸容量の増加など、戦い方の幅を広げてくれるアビリティが揃っている。

その他にも、ショップで新しい武器を購入したり、武器にチップをはめて特殊効果を付与したりと、様々な強化方法があるぞ。

僕は、より強くなった手応えを感じたいがために、ポイントを貯めに貯めてから一気に習得したいタイプだ。

ゲームが下手くそのくせに、こういう無意味な縛りプレイをしちゃうんだよね。

サイバーパンクな世界は寄り道も楽しい!

サイバーパンクの街をぶらぶらと散歩できるのが本作の魅力のひとつだと思う。

変な日本語な看板を見つけてニヤリとしたり、煌びやかなメインストリートから外れて治安の悪そうな路地裏を探索したり……ついつい時間を忘れてしまう。

おっ、なんかアイドルのコンサートしてる!

ヲタ芸をするお兄さんなんてモブキャラでしかないのにキレッキレに動いているな~!

ナイトクラブのような場所では、綺麗なお姉さんがセクシーなダンスをしている!……んだけど、画面右の芸者ロボみたいなキャラが気になるわ……。

このようにゲームの本筋から離れ、寄り道を楽しんでしまった。

寄り道要素といえば、アンの実家のバーでは、バーテンダー用の服に着替えて客にお酒を提供するミニゲームが楽しめる。

ミニゲームは、タイミングよくボタンを押して注文通りのお酒をつくるだけなんだけど、これがやけに面白くてスコアアタックをしちゃった……。

そろそろストーリーを進めないと。

……………………

…………

……

……駄目だ!バーに戻ってきてしまう!

これが実家の心地よさか……!


15時間ほどでクリア出来ました。そのうち2時間くらいはバーテンダーのミニゲームに熱中していたと思います。

日本語吹き替えがされているボイスについては文句のつけようはありませんが、一部のテキストは微妙な翻訳がありました。そのせいかストーリーはちょっと把握し辛かったです。キャラクターと世界観は僕好みで素晴らしかっただけにそこだけ残念でした。

2Dのキャラクターは、3Dの背景やオブジェクトと上手く調和しており、それを眺めるだけでも十分に楽しめました。特にサイバーパンクの街は雰囲気が抜群に良いです。戦闘パートは、序盤こそ攻撃手段が少なく単調に感じましたが、ストーリーが進むにつれて新しい技や操作が追加されるので、次第にスタイリッシュで爽快感のあるアクションが繰り出せるようになります。

サイバーパンクの世界観に魅力を感じた人は、本作をプレイしたほうが良いと思いますよ!

ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム』はPS5/PS4/PCを対象に発売中です。

吉田輝和のプロフィール:自画像の絵日記を20年以上書き続けている謎のおじさん。近年、「先輩がうざい後輩の話(一迅社)」や「吸血鬼すぐ死ぬ(秋田書店)」、「からかい上手の高木さん(小学館)」などの人気漫画のモブキャラとして登場している。何故こんなに漫画に登場しているのか、描いた漫画家も吉田本人もよくわからないらしい。吉田輝和個人のTwitterはこちら
《吉田 輝和》

おじさんの絵を描くおじさん 吉田 輝和

20年近く趣味でおじさんの絵(自画像)を描いていたら、いつの間にかおじさんの絵を描く仕事をするようになったおじさん。「吸血鬼すぐ死ぬ」や「からかい上手の高木さん」など数多くの漫画に、自分でも知らない内にモブとして登場している。 現在はGame*Sparkや他メディアでおじさんの絵やゲームの絵日記を連載中。お仕事の依頼は吉田輝和ツイッターからどうぞ。

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