『NEEDY GIRL OVERDOSE』英語版超てんちゃんで学ぶ「不安」と「誘導」が織り成す陰謀論【ゲームで英語漬け #101】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『NEEDY GIRL OVERDOSE』英語版超てんちゃんで学ぶ「不安」と「誘導」が織り成す陰謀論【ゲームで英語漬け #101】

信じるか信じないかはあなた次第ですが、嘘を嘘として(略)

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『NEEDY GIRL OVERDOSE』英語版超てんちゃんで学ぶ「不安」と「誘導」が織り成す陰謀論【ゲームで英語漬け #101】
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本作のタイトルは、グローバル版では薬物を想起させる文言は忌避されるので、『Needy Streamer Overlord』となっています。「Over」の部分を生かしつつ、「病み」から「ネットの支配者」に上手くテーマをずらしています。ゲームの内容自体は変わらないものの、英語になるとあめちゃんの動機に「支配欲」のニュアンスが出ているのが面白いところ。

最初の配信で「チヤホヤされたい」(ちなみに「蝶よ花よ」語源は俗説)のところが「i still want everyone to fawn over me」と表現され、「Fawn」は権力者に媚びる、犬が尻尾を振って主人に寄ってくるなど、上下関係のニュアンスが含まれる単語です。タイトルの「Overlord」を加味すると、単純に人気者になりたい、好かれたいというより、金持ちや有名人にすり寄ってくるような輩を従える、そういう「専制君主」になりたいとも取れます。

あめちゃんも決定権を「P-chan」に委ねているところは「Fawn」の関係にも見えますが、結局もてあそばれている、「Overlord」に支配されているのはこちら側なのではないか?そんな歪な主従を連想させる言葉です。

Reading:Streaming(Conspiracy Theories)

英語版:
Hey cuties! It’s KAngel, the fixer who controls the entire world!
Do you guys like conspiracy theories?
I do, so I read about them a lot.
So I thought maybe I could share some of my favorites with you guys here and there.
Today I’ll be talking about the nerd culture conspiracy theory!
Some people say that it did not develop organically, and it was actually spread by the Freemasons.
They wanted to turn the Japanese masses into nerds to numb them. Sound wacky, but what if it did happen?
Everyone watching now would be dancing to the tune of the Freemasons! aha!
But it’s okay, ’coz even if you were all manipulated into being nerds, you got to meet a real life angel!

日本語訳:
はーい、みんな!全世界を牛耳るフィクサー、超てんちゃんだよ!
みんなは陰謀論って好きかな?
わたしも好きだし、そういうのよく読むんだ
だから、ここにいるみんなにお気に入りを紹介していきたいと思います
今日は「オタク文化陰謀論」について話していくよ!
オタク文化は自然に発展したんじゃなくて、実はフリーメイソンが広めたらしいよ
思考停止にさせるため、彼らは日本の大衆をオタクに変えようとしているんだ。ぶっとんでるけど、もし本当に起こってたらどう?
見ているみんなはフリーメイソンの手のひらで踊らされてるのかもね! あはっ!
けど大丈夫、だって例えオタクになるよう操られてても、こうして本物の天使に出会えたんだからね!

この中で押さえるべき表現は“Some people say that ~”(~と言われている)。“It is said that” “They say that”の言い方もあります。一般的な認識や通説、噂話でそうなっているということなのですが、普通に情報を伝えるときに比べて「自分が情報源としての責任を持たない」のがポイントです。

ソースが大事なのは昨今の情勢で重々承知だとは思いますが、例えば情報を聞いた人がそれを元にして何か行動を起こした場合、その責任は情報を伝えた側にも及びます。ですから、これはあくまで周りからの情報「自分が確信を持って発信しているのではない」という予防線のようなものです。

基本的には「こういう前提で話を進めます」ぐらいのもので、ここで真正面から異論を唱えても「そこまでは分からない」とはぐらかされるでしょう。話の切り出しにはちょうどいい表現ではありますが、なんとなくの印象論や不確実な噂で話を進められてしまうのにも注意が必要です。

都合のいい前提を出して“What if ~?”(もし~になったらどうする?)と不安を煽るのがアメリカンなマーケティングの常套手段。それを解消するにはこれしかない、と誘導を企むのです。陰謀論もそうですが、詐欺や洗脳セミナー、世論操作は常に「不安」と「誘導」がセットなので、執拗に煽る人間に利用されないよう気をつけましょう。

覚えておきたいネット頻出英単語集

  • AF:As Fuck(クソ~)

  • OMFG:Oh my fucking god(マジ?)

  • LMFAO:laughing my fucking ass off(草生える)

  • RN:Right Now(今すぐ)

  • IDK:I don’t know(知らんがな)

  • IDC:I don’t care(どうでもいい)

  • TBH:To Be Honest(実は、ぶっちゃけ)

  • PSA:Public Service Announcement(ACなどの公共広告)

  • Soz:Sorry(すまソ)

  • Sike:psych(なんつって)

  • I tried:~やってみた

  • Conspiracy:陰謀論

  • Nerd:ヲタ

  • Numb:麻痺させる

おまけ

偏見に満ちたアメリカンオタクのイメージ。D&Dは履修必須です。


《Skollfang》

好奇心と探究心 Skollfang

ゲームの世界をもっと好きになる「おいしい一粒」をお届けします。

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