2022年9月13日にスクウェア・エニックスより配信された『Voice of Cards 囚われの魔物』。
TRPGをモチーフに、「カード」と「ゲームマスター」によって物語が進行していく本作の世界を、本記事ではご紹介します。
本記事では物語序盤のストーリーに関するネタバレが含まれています。閲覧の際にはご注意ください。
TRPGのようなプレイ体験─『Voice of Cards』シリーズ最新作
『Voice of Cards』シリーズの特徴は、盤上の「カード」と「ゲームマスター」によって紡がれるストーリーであり、今作『囚われの魔物』では『NieR:Automata』の「2B」などで有名な石川由依さんがゲームマスターを担当しています。
セリフの読み上げや状況の説明はもちろん、時にはアドバイスや応援、リアクションなどプレイヤーに語りかけてくる場面もあり、さながら「TRPG」をプレイしているようなゲーム体験を得られるのが魅力と言えます。
本作は『ドラゴンの島』『できそこないの巫女』に続く『Voice of Cards』シリーズ最新作となりますが、本作から始めても問題はありません。
少女の物語は「復讐」から始まる…『NieR』コンビによるストーリー展開
本シリーズでは齊藤陽介氏をエグセクティブ・プロデューサーに迎え、ヨコオタロウ氏がクリエイティブディレクターを務めています。『NieR:Automata』などでおなじみの組み合わせです。
本作の主人公である少女「アルエ(プレイヤーで変更可能)」は地下の洞窟にある村で暮らしていましたが、ある時村が魔物の襲撃に遭い、アルエを残して村民全員が死亡してしまいます。
最愛の母親や、家族のように優しく親しかった村の人々を失い、復讐に燃えるアルエ。そんな矢先、彼女は謎の少年「ルゴール」と出会い、これまで出たことのなかった地上へ、「外の世界」を冒険することになります。
アルエとルゴールが街にたどり着き、最初のボスを撃破、封印すると、そのボスが村を襲った魔物達の元凶であったことが判明。少女の復讐の旅は、あっけない形で終わってしまいます。
そこでアルエは、これからの旅の目標を小さい頃からの夢であった「星空を見る」ことにしました。夜が訪れないこの世界で、アルエとルゴールは様々な仲間や人物と出会い、旅を続けていくことになります。
本作の特徴として、NPCなどのカードはコレクションされており、簡単な解説を読むことができます。さらに特定の条件を満たすことでカードを「裏返す」ことができるようになり、表面では語られなかった部分の補足、真相が明らかになるという仕組みが存在します。
NPCだけでなく敵で登場するモンスターもカードがあり、一定数討伐など条件を満たすことで裏面も確認できるように。
ダイスとジェム、魔物カードを駆使しよう─運と実力のターン制バトル
本作は街やダンジョンなどのフィールドも全てカードによって構成されており、プレイヤーはコマを操作し進めることでアクションを起こせます。例えば、街では「お店」のカードの上で買い物ができ、ダンジョンではトロッコのカードに乗ると長距離を移動できる、などです。
ダンジョンやフィールドではランダムエンカウントで戦闘が発生するほか、ダンジョンには強力なボスも。
戦闘はターン制で進行し、キャラクターにセットしたスキルを駆使しながら戦っていきます。魔物を封じ込めた「魔物カード」を使用できるのが本作の戦闘の特徴で、ダメージを与えるものはもちろん、HP回復、バフ、全体攻撃など効果はそれぞれの魔物カードに設定されています。
カードにもレアリティが存在し、より強いカードを入手すると入れ替わる形で取得可能。魔物カードのスキルはコストが設定されており、画面左上の「ジェム」を支払うことで発動されます。
ボスは体力が多く攻撃も熾烈です。また「ハプニングカード」によって毎ターンランダムで追加効果が発生し、攻撃力や回復力が上昇する効果や、こちらの攻撃力が下がってしまう効果など、時には運を味方につけつつ、駆け引きのある戦闘が楽しめます。
その衝撃的なストーリー展開から、プレイヤーの心をガッチリと掴んで離さない『NieR』コンビによる本作。石川由依さん、そして無数のカード達によって語られるストーリーを、ぜひあなたの手で進めてみてください。
『Voice of Cards 囚われの魔物』はPC（Steam）/PS4/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。
