気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、びっくりソフトウェア開発、PC/スイッチ向けに2月18日にリリースされた横スクロールシューティング『Revolgear Zero(リボルギア・ゼロ)』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、前作『Graze Counter GM』の開発チームびっくりソフトウェアによる横スクロールシューティング。プレイヤーは、攻撃と防御が一体化した「メガビットシステム」で、状況に応じて攻めと守りを切り替える攻防のサイクルを駆使し、全ステージ攻略をめざします。ビットで回収したエネルギーを燃やしつくして放つ必殺の「バースト攻撃」も特徴の一つ。Game*Sparkではレビューも掲載しています。
『Revolgear Zero』は、1,480円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
白銀ねこびびっくりソフトウェア代表、白銀ねこびです。サークルでは開発のほとんどを担当しており、企画やシナリオの大筋も全て私によるものです。
一番好きなゲームはフロムソフトウェアの『アーマード・コア』です。装備の組み合わせを考えながら試行錯誤するゲームシステムや世界観など、この作品から強い影響を受けています。操作感と難易度が程よくボリュームもそこそこある3シリーズが好きですが、最新作の『VI』も実績を全部解禁するくらいには遊びました。私の人生に欠かせないシリーズですね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
白銀ねこび自機の性能がとにかく高いのが特徴です。自機の装備しているビットは弾を防ぐほか、敵の攻撃に当てることでバースト発動のためのエネルギーを溜めることができます。攻防一体のデザインに主軸を置いており、性能を把握できれば自分がゲームをコントロールできるようになるのが魅力と考えています。
従来の2Dシューティングですと自機が強くなるまでに時間がかかりすぎたり、自機が弱いか敵が強すぎるかでどうしても一方的な展開になりがちです。パワーアップシステムの概念が無いのもそういった理由で、常に一定の火力で戦えるようになっています。またこれを撤廃したことでプレイヤーが考える要素を減らすことにも成功しています。
2Dシューティングを買う人はカッコいいBGMに乗って敵をボカンボカン破壊したいのであって、そこに至るまでの過程が長すぎると面白くないと考えています。準備や仕込みが楽しいゲームもありますし、私も大好きですが少なくともそれはジャンルの役割ではないと思うんですよね。
これまでのゲーム人生の中で「何を楽しく思ったか?」「何が不愉快だったか?」という無数の経験に対する答え・思想を今作に集約している感じですね。この辺はどうしても一言では言い表せないです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
白銀ねこびゲームシステムは、ニンテンドーDSの『ゲームセンターCX 有野の挑戦状2』に収録されていた『ガンデュエル』という縦スクロールシューティングを参考にしています。これは任意のタイミングで2種類の装備を切り替えながら進んでいく内容なのですが、常に持てる装備が2種類だけというのが混乱しない数と思い本作もそれに倣っています。難易度もそれほど高くなく、何度か練習していれば最後まで行けるバランスだったのも良かったですね。
また、『有野の挑戦状2』に収録されている作品は、友達と一緒に遊ぶという設定でAIが操作するプレイヤーとゲームを遊ぶことができます。今どきAIと共闘できるゲームは珍しくないですが、一人で遊ぶのが通常の2Dシューティングを2人で遊べるのが新鮮で、『Revolgear Zero』にも「AI DUO MODE」という形で実装しています。こちらは一度ゲームをクリアすると選べるようになりますので、是非遊んでみてほしいと思います。最適化はあまりうまく行かなかったのでAIの精度はちょっと微妙ですが。
冒頭で触れていますが『アーマード・コア』のシリーズもシステムの参考になっており、どのような装備で挑めば突破できるか試行錯誤できるシーンを今作にも設けています。装備のバランスもみんな同じくらいだと面白くないので、意図的に歪にしている箇所もあります。
ちょっと強すぎたかな?という装備もありますが、ゲームがクラッシュしない限りは弱体化する気はないですね。普通の装備もありますし、オンラインランキングも無いですし、この辺は自分で好きに制約を設けて遊んでほしいです。本来テレビゲームという遊びはそういうものとも思っています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
白銀ねこびたくさんあるのですが、2024年に参加したデジゲー博が印象に残っていますね。2人同時プレイが可能な状態で展示し、その時列の先頭にいた2人ずつ遊んでもらう形にしていたのですが、気が付くと長蛇の列が出来ていました。ピーク時で10人くらいだった気がします。
この日、東京のイベントに出展するのが初めてで過去の経験から来場者の数には期待していなかったのですが、やはり東京は人の数も熱量も違っていました。まあそれだけ期待してくれた人が多かったということですし、シンプルに嬉しかったですね。リリース後もよく売れているようですし、あの会場の方たちに応えることができたのではないかと思います。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
白銀ねこび難易度が丁度良いとの反応をいただきました。「簡単だった」と「難しかった」と感じる方が同じくらい見られて、バランスのとり方は良かったかなと思います。
一方で知人からちょっと簡単すぎたかなという声もいただいています。過去作にあった専用の高難易度コンテンツがないので、遊びの幅が少し足りないかなとは感じていました。ここは後日対応という形になりますね。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
白銀ねこびまずは不具合修正が第一ですが、高難易度コンテンツの追加を予定しています。ただし、第一目的は広く届けることなので、ゲームの上手い人ばかりが得をする形にはしたくないと考えています。
そこで、2面にいたドラゴンのボスをプレイヤーが条件付きで使えるようにするとか、誰が見ても面白そうなアップデート内容を予定しています。今作は素直に作りすぎたので、おふざけが足りていないとは常々思っていました。ボス性能のキャラが使えるのは平成のゲームでよくあったので、今の時代にない楽しみを提供したいですね。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
白銀ねこび誰かを傷つける内容にならない限りは特に制約は設けていません。強いていうならストアページへのリンクは貼ってほしいくらいです。公式サイトで本作の紹介に使える画像素材も用意しているので、有効活用いただければと思います。配信をやっているのを見つけたらしれっと視聴者になっちゃうかもしれないですね。
――最後に読者にメッセージをお願いします。
白銀ねこび2Dシューティングは全盛期に比べるとすっかり元気のなくなったジャンルですが、まだ伸びしろがあると信じています。基本は撃って壊すというシンプルなゲーム性ですが、その魅力に気付いていない方も多いと思います。
『Revolgear Zero』はそうした2Dシューティングの魅力に気付くきっかけとなること、ならなくともこういうゲームがあったんだよと記憶を繋ぐことを目指して開発されました。どうか出来るだけ多くのゲーマーたちに私の思い出が届きますように。Shmups Never Die!(思い出は不滅だ!)
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








