宇宙船シム『Capital Command』体験版プレイレポ―飾り気のなさがリアルさを引き立たせるスペースシム【Steam NEXTフェス】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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宇宙船シム『Capital Command』体験版プレイレポ―飾り気のなさがリアルさを引き立たせるスペースシム【Steam NEXTフェス】

Hellride Gamesの宇宙船シム『Capital Command』をご紹介します。宇宙モノのツボを抑えた硬派な一作です!

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宇宙船シム『Capital Command』体験版プレイレポ―飾り気のなさがリアルさを引き立たせるスペースシム【Steam NEXTフェス】
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Valveは、ゲームプラットフォームSteamにて10月4日午前2時から10月11日午前2時まで「NEXTフェス」を開催中です。イベント期間中は、今後登場するゲームの体験版の配信や開発者によるライブストリーミングが楽しめます。

しかし、配信される体験版が数百を超えるこのイベント、一週間という期間ではとても遊びきれるものではありません。そこで、Game*Sparkではイベントで体験版を配信中の作品から気になるものをピックアップして紹介します。

今回は、Hellride Gamesが開発を手がける宇宙船シム『Capital Command』体験版のプレイレポートをお届けします。

『Capital Command』とは

舞台は星の瞬く大宇宙。プレイヤーが艦長を務める偵察型コルベットは、延長された配置期間を終え中央艦隊に帰還。巡洋戦艦BC-42の護衛に割り当てられます。そして、特に問題もなくジャンプも終え、FARPOINTステーションに到着したところから作品は始まります。このまま何事もなく任務は完了かと思われた時、突如無数のデブリがジャンプアウトしてきて…。

Capital Command』では、プレイヤーは宇宙船の船長として無数の敵と戦うことになります。攻撃目標の選択に軌道と速度の指示は当然のこと、損傷箇所にはその道のプロたる応急工作班を出動させないと、一向に修理は進みません。それに敵も的ではありませんから、当然反撃してきます。自艦の損害を最小限に抑えて、かつ有効打を与えるにはどう動くべきか。常に相手の二手三手先を読んで指示を出す事が重要な、本格派シムなのです。

『Capital Command』の実内容に迫る!

まずはこのタイトル画面を御覧ください。タイトルすらないタイトル画面、無論BGMなどというものもなく、宇宙の静寂の中にステーションの発する重低音が流れているだけです。もう感動的なほどのシンプルさ。ある種のストイックさすら感じさせてくれます。例えるならポテトサラダを注文したら茹でただけの芋が出てきたとか、ラーメン屋で茹でただけの麺だけが出てきたとか、それぐらいのインパクトです。でもいいのです、ゲームではその内容こそが重要なのですから。

物語の導入部分ですが、わずか4行。ですが、SF好きはこれだけでもワクワクしてくるのです。

前方には目的地であるFARPOINTステーションがあります。ですが、進路上に邪魔な残骸が浮遊しています。管制の指示通り、1つ目はサルベージして資源を確保。続いていくつか残骸が再度出現するので、こちらは砲撃で破壊します。

主砲は実体弾を使用した火砲。くぐもったような砲撃音はまるで艦内で聞いているようで自ずとテンションがあがります。

その後はFARPOINTステーションの10Km以内へと接近し、暗号化通信を受信します。…何度かステーションを砲撃してみましたが、現時点では破壊できなさそうです。対象が何であれ、攻撃できるものは攻撃し、壊せるものは壊してみる。サンドボックスの醍醐味ですね。

自艦の操縦は、自動・手動の両方が存在します。目標への接近や軸合わせ、攻撃コースの設定などですね。あと相対速度合わせなんてのは、さすが宇宙モノと言える要素かと思います。

宇宙では慣性の法則で一定の軌道を飛ぶことになります。自艦からは軌道に沿った矢印が表示されているので一目瞭然ですね。注意しておかないと対象物に全速で体当りする羽目になります。

姿勢制御は「ロール」「ヨー」「ピッチ」の3軸制御、加えて前進後進と左右への平行移動が可能で、横滑りしながら攻撃なんて戦術機動も頻繁に使用することになります。

そして受信したデータを巡洋戦艦BC-42に届けます。ここでジャンプドライブが解禁。ジャンプドライブは長距離を一瞬で移動できますが、起動に速度制限があり、また使用後に一定時間のクールタイムが発生します。それと、使用時には予め移動目標をロックして、極力自動制御に任せたほうが良いかと思います。筆者は調子に乗って手動で起動した結果、目標とは反対方向に飛ばされました。

気を取り直してBC-42に接近。…なんか現時点で煙吹いていますね。ロックを解除するのを忘れたままジャンプした結果、ジャンプアウト直後に誤射することになった結果です。まぁ、よくある事故です、事故。

と、ここでセンサーに感あり。敵がワープアウトしてきます。第一波はどうにか退けましたが、第二波では巡洋戦艦も出現します。

敵にはパーツごとに判定があり、攻撃により破壊が可能です。エンジンを破壊して機動力を削いだり、武装を破壊して火力を弱体化させたりですね。

そうこうしているとなんとBC-42が撃沈されてしまいました。敵艦は一斉にこちらに回頭し猛攻撃を仕掛けてきます。あれよあれよと言う間に自艦はズタボロに。警報もあちこち鳴り止みません。

そしてあえなく爆散。強大な巡洋戦艦相手にコルベット艦では太刀打ちできないのも当然ですね。

派手な演出やケレン味を極力廃した硬派な宇宙船シム、それがこの『Capital Command』です。自艦を自分の手足のように操縦する。そんな爽快感は皆無ですが、己の戦術眼や戦略眼、加えて判断力が試されるというそんなゲームなのです。加速にも減速にも時間がかかる。進路設定を誤れば思いがけず敵と正面衝突して爆散する。とまぁ、端的に言えば『アーマード・コア』シリーズに対する『鉄騎』シリーズのような、ある種のSF好きのロマンを詰め込んだ作品です。

遥か数百キロ先の敵を補足し、迫りくるミサイルを近接防御火器が迎え撃つ。無数の火球をくぐり抜け、交差軌道で接近し、射程に入り次第主砲を一斉射。こうした手に汗握る展開に感ずるところあれば、まさにおすすめの1作ではないかと思います。

サンドボックスの中で繰り広げられる熱い戦いを制した後、撃破した敵の残骸からリソースをサルベージして自艦を強化して、次の一戦に備える。戦いに次ぐ戦いの中にある、この渋さとマニアックさとロマンこそ『Capital Command』の面白さのエッセンスなのです。

『Capital Command』は、Steam向けに体験版が配信中です。


《K.K.》

SFとオープンワールドとミリタリー系が主食です K.K.

1990年3月の京都府生まれ。ゲーム好きのパソコン好き。ついでに言えば動物も好き。心理学部卒ゆえに人の心がわかると豪語するも、他人の心にはわりと鈍感で、乙女心となるとからっきし。むしろ動物の気持ちのほうがよくわかるが、本人は「尻尾と耳がないからだ」と弁解中。 2022年から「ゲームスパーク」で執筆中。パソコン代の足しにと始めるも、賃金はほとんど課金ガチャに消えている模様。

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