コアRPGファンを惹きつけて止まない迷宮の呼び声…「DRPG」の魅力とは?【年末年始特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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コアRPGファンを惹きつけて止まない迷宮の呼び声…「DRPG」の魅力とは?【年末年始特集】

薄暗いダンジョンのより深く深くへ潜る……本特集ではそんな「DRPG」についてその魅力と、おススメのゲームを紹介します。

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冒険者たちを集めてパーティを組み、周囲が不明瞭な薄暗いダンジョンに潜り、行く手を阻む強力なモンスターたちと戦い、得られた財宝で冒険者たちを強化し、より深みに潜る……本特集ではそんな「DRPG(ダンジョンRPG)」についてその魅力と、Steamで配信されているタイトルを中心におススメのゲームを紹介します。

弊誌では2019年の年末年始特集でも3DダンジョンRPGについて取り扱っていますので、あわせて参考にしてみてください。

そもそもDRPGとは?

「DRPG(ダンジョンRPG)」というジャンル名を初めて聞かれた方も多いかもしれません。

このジャンルの特徴を説明すると、

「3D(疑似3D含む)で描かれたダンジョンを
 方眼上のマス目で区切り、そのマス目を1歩ずつ進むようなRPG」

というスタイルのRPGになります。(特に戦闘やゲームの進め方の方式は問われない)

古典的な海外作品では『ウィザードリィ』(1981)、『ダンジョンマスター』(1987)、より近年の国産では『世界樹の迷宮』(2007)が該当する……と言えば、ピンと来るゲーマーの方も多いのではないでしょうか。

以前は「3DダンジョンRPG」、英語圏では「first-person grid-based dungeon crawler」「blobber」などと呼ばれていましたが、2013年に角川ゲームスより発売された『デモンゲイズ』が「DRPG」というジャンル名を提唱し、近年は国内・海外でも「DRPG」というジャンル名が比較的定着しています。

DRPGの魅力と言えば、主観視点による没入感の高さと探索感の強さでしょう

主観視点では自身の周囲しか見回すことができないうえ、どこに危険が隠れているかわからない迷宮を一歩一歩注意深く探索し、やがては地図を完成させる……というダンジョン探索の緊張感と楽しさは、他のジャンルでは得がたいものです。また、ジャンルの骨子自体はシンプルであり、迷宮を探索し、モンスターを倒して財宝を得るトレジャーハンティングや、自分だけのキャラクターをより強くしていくキャラクター育成といった要素とも非常に相性が良いのです。

日本では『ウィザードリィ』が『ドラゴンクエスト』のオマージュ元の1つとされていたことなどもあり、このジャンルのゲームは根強い人気を誇っています。が、『ウィザードリィ』は『ドラゴンクエスト』に代表されるCRPGに比べると非常に難易度が高いこともあって、ジャンル全体的に高難度である……という認識を持たれている方も多いかもしれません。

しかし、2000年以降のDRPGは各種マッピング(地図作成)機能の充実、常時ミニマップ表示機能の追加、キャラクターロスト要素の排除など、全体的に難易度は低下傾向にあり、全くのジャンル未経験者でも遊びやすいゲームが増えました。

これ以降は、そんなDRPGの中から、遊びやすい作品をご紹介していきます。

DRPG入門におススメの作品

まずは、ジャンル初体験でも大丈夫な、完成度も高くやり込み甲斐のあるDRPGを2作品ご紹介いたします。

両手いっぱいに芋の花を

  • 開発:Pon Pon Games

  • 販売:PLAYISM

  • 発売年:2022

DRPGというジャンルを丁寧に見つめ直し、構築した傑作

一見ほのぼのとしているように見えますが、食料存亡の危機にある世界。プレイヤーはどんな土地でも育つという「芋の種子」を求めて、調査隊を編成し、芋の種子が封印されているという地下迷宮に挑みます。

本作を特徴付けているのは戦闘システムです。本作では敵の一撃が非常に重く、ガードしないと一撃でキャラクターが倒されてしまうこともしばしばあるでしょう。敵の行動はあらかじめ開示されているので、それをうまく読んで敵の攻撃をガードする必要があるわけですが、このゲームでは各キャラクターは、ほとんどの行動でスタミナを消費してしまいます。

スタミナを回復するには1ターン棒立ちになる必要があるため、そこにいわゆる「ソウル系」アクションゲームに通じるようなスタミナ管理の概念が生まれ、それがまた面白いのです。

ダンジョンの構造は立体交差や鍵付き扉などを駆使して丁寧に作り込まれており、オートマッピングもいつでも閲覧可能、もし迷ってしまっても拠点には帰還コマンド1つで帰れる……と、遊びやすさは折り紙付き。

そのゲーム性を評価され、本作は「INDIE Live Expo 2022」の「INDIE Game Award 2022」において再発見賞(既存のゲームジャンルを掘り下げ、高い完成度に至ったタイトル)を受賞しています。

文句なしに、2022年を代表するDRPGと言えるでしょう。おススメです。

デモンゲイズ エクストラ

  • 開発:Dragami Games / エクスペリエンス

  • 販売:Clouded Leopard Entertainmant(Steam)

  • 発売年:2022

遊びやすさに特化したDRPG新時代の牽引者

2013年に発売され、「DRPG」というジャンルを提唱したゲーム、『デモンゲイズ』。そのリマスター版が本作となります。

辺境の宿屋「竜姫亭」の地下で目覚めた記憶喪失の主人公・デモンゲイザー。

竜姫亭で雇った冒険者たちとともに、その身に宿った力で各地に跳梁跋扈する「デモン」を封印・使役していく……というのが本作の大まかな背景になります。

「デモン」は各地のボスキャラとして登場し、倒すことで使役が可能です。各デモンは「隠し扉発見」「ダメージ床無効化」などのパッシブスキルを持っており、また戦闘中に味方として召喚することもできます。

本作の特徴的な点と言えば快適な操作性が挙げられるでしょう。ダンジョン探索中ならいつでもマップ画面を開けるだけでなく、マップ画面で行きたい場所を指定すると、まるで自動運転車のごとく指定の位置までオート移動ができて、とても快適です。

ダンジョンの要所に存在する「デモンサークル」に手持ちのジェムを投げ込むことで、投入したジェムに対応したアイテムを持った強敵が出現します。

デモンサークルから現れた敵を撃破して得られるアイテムの中には低出現率で強力な効果を持ったユニークアイテムもあり、アイテム集めがとにかく楽しいのです。

どいつもこいつも一癖ある竜姫亭の住人たちが織りなすストーリーも本作の魅力。ストーリーが薄いと言われがちなDRPGというジャンルですが、本作は序盤から息もつかせぬ急展開を見せます。

リマスター版である本作の新要素として、「マキナ」という新クラスが追加されました。他クラスのスキルを使えるようになるレアアイテム「神器」をもっとも使いこなすことのできるクラスなので、2013年の原作をプレイした方もまた新たなプレイ感覚を味わえるのではないかと思います。

原作は約10年前のゲームとなりますが、今遊んでも古さをあまり感じず、操作性と遊びやすさに関しては2022年現在でもトップレベルにあるゲームだと思います。DRPG未経験者にも是非とも遊んでもらいたい一作です。


《ずんこ。》

石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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