泥臭く塹壕に潜る「魔法使い」たちの物語!元『CoD』スタッフらが手掛けるファンタジーFPS『アヴェウムの騎士団』開発者インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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泥臭く塹壕に潜る「魔法使い」たちの物語!元『CoD』スタッフらが手掛けるファンタジーFPS『アヴェウムの騎士団』開発者インタビュー

『アヴェウムの騎士団』最新ムービーも公開されました。

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泥臭く塹壕に潜る「魔法使い」たちの物語!元『CoD』スタッフらが手掛けるファンタジーFPS『アヴェウムの騎士団』開発者インタビュー
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Electronic ArtsおよびAscendant Studiosによる新作シングルプレイヤーFPS『アヴェウムの騎士団(Immortals of Aveum)』。TGA2022にてティザームービーが発表され、4月14日には最新トレーラーが発表されました。

本作は『コール オブ デューティ』シリーズや『Dead Space』などを手掛けたスタッフたちが集結した「Ascendant Studios」初の作品となるタイトル。開示されている情報の少なさとは裏腹に、高い期待を寄せてしまいます。

そんな謎と期待に満ちた本作ですが、なんと今回Ascendant Studiosを始めとした開発スタッフにゲームについて、インタビューさせていただけることに。『アヴェウムの騎士団』で描かれるのはどのような魔法世界か、その一端に触れることができました。本記事ではその模様をお届けしていきます。

『アヴェウムの騎士団』開発者インタビュー

――今回はよろしくお願いします。早速ではありますが、まずは『アヴェウムの騎士団』に関するストーリーについて質問させてください。ティザームービーでは激しい戦争の模様が描かれていたのが印象的でしたが、世界全体や主人公について教えていただければ幸いです。

よろしくお願いします。『アヴェウムの騎士団』の主人公は「ジャック」と言います。彼は孤児であり、橋の下にあるようなボロボロの村から物語が始まります。本当にお金もなく、食べ物を盗んでいるようなギャングの一味のような存在からストーリーが始まるわけですね。一方、世界全体でみると本作は、エヴァーウォー……永遠の戦いというものが、この時点ですでに続いているのです。

この世界では“魔法の支配”を巡って複数の国が争っています。ここで言う「魔法」とは、我々の世界でいう化石燃料のようなリソースと捉えてもらうとわかりやすいでしょう。限られた資源を、色んな国が欲しがっている。

その中で孤児のジャックはイモータルズ、「アヴェウムの騎士団」へと参加していくことになります。この旅こそが物語になっていくのですね。「アヴェウムの騎士団」というのは、スーパーヒーローが集まる「特殊部隊」のような存在です。

通常「ウィザード」や「魔術師」という言葉を使う場合は「ロード・オブ・ザ・リング」のガンダルフや「ハリー・ポッター」のような、尖った帽子をしているようなイメージもあるでしょう。しかし、この世界における魔法使いは長距離戦などをするような存在ではありません。むしろ戦闘の最前線に立ちFPSで見る様な近接格闘すらもして、塹壕にも入るような存在です。

この泥臭い世界で、ジャックは素晴らしく驚きに満ちた冒険に旅立っていきます。

――本作において魔法・魔法使いは従来のファンタジーのような存在ではないのですね。この軍人然とした世界の魔法使いには、どのような「魔法」があるのでしょうか?

このゲームの世界では魔法を使える人もいれば、使えない人もいます。主人公のジャックも魔法の力を持っていなかったのですが、あるトラウマを経験しまして、3種類の魔法を使える「トライアーク」として覚醒します。この「トライアーク」は大変レアなので、ある意味では“選ばれし存在”とも言えるのですが……。

そしてもちろん、色んな敵と対峙する中で敵の中にも魔法を使える人間もいます。1種類・2種類の魔法、または魔法の力を帯びた弓や剣を持っている敵も登場します。そういった意味では、魔法の世界においても軍事的な構造を読み解くことができるでしょう。色んなタイプの魔法を使うボスなどもいますしね。

さて、ゲームの中で見られる魔法は戦闘特化なものが多いのですが……この世界には戦闘ではなく利便性の高い工業用や産業用の魔法も存在しています。魔法によって自動車を動かしたりもしますが、このゲームではあまり見ないかもしれません。

――続いてはゲームプレイの観点から質問させていただきます。本作はソロプレイFPSということですが、想定プレイ時間など、プレイヤーがどれだけ遊びこめるかという点についてお伺いできれば幸いです。

本当にスタートから最後まで、最速で終わらせたいというのであれば20数時間ですね。ゲーム内に隠されている寄り道要素を含めれば40数時間ほどではないでしょうか。そして、実はクリア後に初めて解放されて訪れられる場所などもありまして、そこなどを含めると50数時間にはなると思います。

本作は構造的にメトロヴァニア的なデザインなので、その点でも楽しんでいただけるとは思うのですが、隠しコンテンツやアチーブメントも存在するので、ゲームボリュームは相当な量になっているのではと感じますね。

――ストーリーにまつわるお話を聞いていて、ファンタジーではありつつも現在戦を意識した側面が強い作品であると感じました。本作はどのように作られたのでしょうか?

Ascendant StudiosのCEOであり、クリエイティブディレクターでもあるブレット・ロビンス(Bret Robbins)は、かつて『Dead Space』のクリエイティブディレクターを勤めていました。その後、Sledgehammer Gamesにて『CoD』3つの作品、『CoD:MW3』『CoD:AW』『CoD:WWII』に取り組み26年のキャリアを詰みました。

そんな中、『CoD』的な作品を見ていて、RPGが飛び交い空にはヘリコプターが飛んでいるこの戦場で、「もしこのヘリがドラゴンならどうなるんだろう」「RPGがファイアボールならどうなるのだろうか」と考え始め、ここは市街地ではあるけれど、荒廃した荒野ならどんなゲームになるだろうと思った結果、本作を作ろうと考えたわけです。

ブレットは本作において、「従来と違うもの、個性的なものであってほしい」という思いが強かったはずです。通常の現代的な戦争に魔法を加えて、全く新しいものを作ろうと考えたはず。

通常、魔法や魔術師は高い山頂に立っていて、髭を生やして、孤高の存在みたいなイメージです。しかし本作ではユニットを組んで集団戦を行う。そういった最前線で泥臭い魔法戦をする「魔法使い」を描きたかったのだと思います。

この世界では戦争に色んな国々が参加していて、すでに世界が割れている。魔法の支配権を求め争いが続いている。そんな中で主人公が所属する騎士団は最前線に向かい、戦いに挑みます。「最前線で色んな思いを描きながら戦う魔法使い」がしっかりと描かれていると感じています。

――最後になりますが、ソロプレイFPSである本作においてプレイヤーごとの遊び方はどのように変ってくるのでしょうか?

本作では多様なプレイスタイルが用意されています。魔法の種類にはコントロール重視や攻撃重視など様々ありまして、これらはタレントとして取得することができます。

これら80以上のタレント、何百ものギアを様々に組み合わせプレイスタイルを模索することも可能ですし、RPG的な育成要素もフルに活用しました。これによって様々なプレイスタイルが実現できますし、難易度調整などでも、「プレイヤーの柔軟性」は大きく確保されているはずでしょう。

――今回は、インタビューにお答えくださってありがとうございました。


魔法という資源を奪い合っている『アヴェウムの騎士団』は、ファンタジーでありながらも、現在を生きる我々がも大きく直面しているテーマにも踏み込んでいく一作かもしれません。メトロヴァニア的構造の中、“『CoD』ライクな魔法の物語”が待ち受けている本作。更なる情報公開に期待が膨らみます。

PC/PS5/Xbox Series X|S向けシングルプレイヤーFPS『アヴェウムの騎士団』は2023年7月20日にリリース予定です。

※ UPDATE(2023/04/18 16:15):タイトルの英語表記に誤りがあったので修正しました。


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《高村 響》

ゲームライター(難易度カジュアル) 高村 響

最近、ゲームをしながら「なんか近頃ゲームしてないな」と思うようになってきた。文学研究で博士課程まで進んだものの諸事情(ゲームのしすぎなど)でドロップアウト。中島らもとか安部公房を調べていた。近頃は「かしこそうな記事書かせてください!」と知性ない発言をよくしている。しかしアホであることは賢いことの次に良い状態かもしれない……。

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