気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Subconscious Games開発、PC向けに7月31日に早期アクセスが開始された2.5D農業RPG『Cornucopia』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、農業だけでなくペットを連れた戦闘やドキドキの動物レース、カスタマイズできる保護区、NPCとの交流、釣り、ミニゲーム、ショッピング、デッキの収集、世界の探索など、様々な要素を楽しむことができるRPG。とにかく数多くの要素を楽しむことができるのが特徴です。記事執筆時点では日本語未対応。
『Cornucopia』は、2,800円で早期アクセス配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか？
David Dolynny氏（以下David）David Dolynnyです。カナダのバンクーバーにあるダウンタウンのアパートを拠点とする、こぢんまりとしたインディーゲームスタジオ、Subconscious Gamesの創設者です。PC用農業シミュレーターである本作を作っています。一番好きなゲームは『ファイナルファンタジー7』で、子供の頃、ゼイオの実を使って海チョコボを繁殖させ、エサを与えて訓練し、ゴールドソーサーでレースをするのが大好きでした。本作にもペットレースがあり、『ファイナルファンタジー7』のトレーニングとレースは本作のシステムに大きな影響を与えています。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか？
David本作は、『OCTOPATH TRAVELER』に似た非常にユニークな2.5Dグラフィックを搭載しています。50人以上のキャラクターが登場し、それぞれがとてもユニークで、そのほとんどは私が実生活で会ったことのある人々や、私が知っている人々の特徴をベースにしています。例えば、本作に登場する「Winter」という名の傲慢な冒険家は、PS1用ソフト『アザーライフ アザードリームス』のゴーシュにインスパイアされています。
本作では、2人の河童を含む32人のNPCと結婚し、男女の子供やハイブリッド河童の子供を持つことができます。また、年上のキャラクターや魔法使いなどのユニークなキャラクターとも交際・結婚できるようになっています。子供たちの成長は3段階ありますよ。
ゲームプレイとシステムに複雑さと奥深さを加えるため、現実世界の農業をベースにした、これまでに見たことのないNPK堆肥と土の質感のシステムを追加しました。また、バフやブースト、強化、宝くじスクラッチカードの賞品やその他の楽しい機能を提供する326枚のユニークなカードもあります。このジャンルの他のゲームのように動物の売買は行わず、オークションシステムを採用しています！アンロック可能なレシピが200以上ある楽しい料理ミニゲームもありますよ。本作は奥が深いので、その発見を楽しんでいただきたいです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか？
David本作は、私が子供の頃に遊んだ『牧場物語2』や『牧場物語 ハーベストムーン』『アザーライフ アザードリームス』『ダーククロニクル』『ファイナルファンタジー7』『モンスターファーム2』、そして最近では『Stardew Valley』や『Don't Starve』から影響を受けたのは間違いありません。また、カナダのサスカチュワン州に購入した土地の人里離れた場所で、数年間実際に農業もやってみました。ジャージー牛、鶏、モルモット、豚の飼育をしたり、11個の蜂の巣の世話をし、地元のファーマーズ・マーケットで蜂蜜を販売したこともあります。私が実際に得た経験は、本作のゲームプレイのシステムの複雑さと革新性に大きなインスピレーションを与えています。
――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
David私が飼っているイングリッシュブルドッグのMungerを、プレイヤーと一緒に農場で暮らすメインキャラクターのひとりとしてゲームに追加したことですね。そのため、誰かが本作を配信してくれるたび、その人たちが私の本物の飼い犬と触れ合うのを見ることができて、とても幸せです。友達になれば、犬小屋に入って模様替えもできるようになりますよ。（笑）
――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか？特に印象深いものを教えてください。
Davidこれまでにいただいた最高のフィードバックの中には、『Stardew Valley』のような素晴らしいゲームを期待していたけれど、圧倒的なコンテンツ量、ゴージャスなグラフィック、謎に満ちた素晴らしいストーリーを持つ「傑作」に出会ってしまった、という声もありました。他にも、発売直後から100時間以上プレイし、歴代で最も好きなゲームになったという人もいたほどです。また、人々の農場や配偶者のゲーム内スクリーンショットやファンアートを見るのも素晴らしいですね。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
David私はDiscordやSteamコミュニティと深く関わってきました。フィードバックやバグ報告を熱心に読み、詳細なメモを取り、それに応じてToDoリストに優先順位をつけています。睡眠、食事、小休憩を除いては本作の開発に取り組むだけなので、アップデートはとても頻繁に行っていますよ。
――本作の日本語対応予定はありますか？有志翻訳は可能ですか？
Davidもちろんです。日本語対応は必ず行うつもりです。有志による翻訳を大歓迎していますし、コミュニティのメンバーはDiscordチャンネルを通じてご連絡ください。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか？
Davidはい、ぜひ！配信、コンテンツ作り、そして収益化もぜひやってください。。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
David私のガールフレンドは日本人ですし、私はもう何年も日本のゲームと文化が大好きです。本作にも日本の精神が息づいています。というのも、本作では日本の家族が春の桜祭りを主催し、美しいオリジナル曲の芸者三味線が演奏されるのです。さらに、メインキャラクターの一人であるKyokoは、芸者の精霊ですよ。Sayakaという古代の芸者の精霊と結婚することもできますし、特別な霊の子供を持つこともできます。本作にはたくさんの愛と真心が込められています。楽しんでいただけると嬉しいです。
ありがとうございました！本作を気に入ってくれましたら、ぜひDiscordやSteamでお声がけくださいね。
――ありがとうございました。
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
