『オーバーウォッチ 2』シーズン16目玉の「スタジアム」は自分だけのビルドを組んで1人称と3人称を切替可能、これまでのルールに並ぶ人気モードになる可能性大か | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『オーバーウォッチ 2』シーズン16目玉の「スタジアム」は自分だけのビルドを組んで1人称と3人称を切替可能、これまでのルールに並ぶ人気モードになる可能性大か

新ゲームモード「スタジアム」について、『オーバーウォッチ2』のディレクターと「スタジアム」主要開発スタッフにお話を伺いました。

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『オーバーウォッチ 2』シーズン16目玉の「スタジアム」は自分だけのビルドを組んで1人称と3人称を切替可能、これまでのルールに並ぶ人気モードになる可能性大か
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世界中のプレイヤーに愛され続けるチーム対戦型アクション『オーバーウォッチ 2』に、まもなく新たな風が吹き込もうとしています。

4月23日によりスタートするシーズン16では、待望の新コンテンツ「スタジアム」が登場。これに先駆けてGame*Sparkでは、開発陣への特別インタビューを実施しました。ゲームディレクターのAaron Keller氏をはじめ、デザイナー陣が語る「スタジアム」導入の背景や、既存モード「Spotlight」からの進化に迫ります。


――2月にスタジアムが発表されてから少し時間が経ちましたが、プレイヤーコミュニティからの反応はいかがでしたか?

Aaron Keller氏(以下、Keller):コミュニティからの反応には本当に興奮しています。多くのプレイヤーがこの新しいゲームモードに対して大きな期待感を示してくれました。特に、先行して実施したクローズドアルファに参加していただいたプレイヤーからのフィードバックは、非常にポジティブなものが多かったです。

プレイヤーが最も強く反応してくれたのは、ヒーローごとに用意された多様な「変容」、つまりアップグレードやカスタマイズ要素によって生まれるビルドの多様性でした。様々なヒーローでこれまでとは全く異なる、非常にユニークで強力なビルドをプレイヤー自身が考え組み立てられるという点に、大きな魅力を感じてもらえたようです。

――少しプレイさせていただきましたが非常に楽しいモードだと感じました。スタジアムという新しいモードを企画・開発するに至った背景や経緯について教えていただけますか?

Keller:ありがとうございます。私たち開発チームも内部でプレイしていてとても楽しんでいます。

スタジアムのアイデアを最初にブレインストーミングし始めたのは、オーバーウォッチ 2のローンチ(サービス開始)の少し前、約2年半ほど前のことです。オーバーウォッチに全く新しいゲームモードを導入するにあたって、何か大きな挑戦をしたいと考えていました。

その中で、既存のゲームモードに対してプレイヤーから寄せられていたフィードバック、特にいくつかの欠点や改善点に対処したいという思いがありました。同時に、単なる既存モードの延長線上ではなく、クイックプレイやライバル・プレイとは明確に区別された、独立した新しい遊びを提供したいと考えました。

本格的な開発に着手したのは約1年半前で、それからは多くの試行錯誤を繰り返して現在の形になりましたが、ヒーローを自分好みにカスタマイズし新しいプレイスタイルを発見するという、このモードの核となるコンセプトは開発当初から一貫して存在していました。

――オーバーウォッチとしては全く新しいルールのモードになると思いますが、このスタジアムで勝利するためには何が最も重要になるでしょうか?勝利への鍵を教えてください。

Keller:スタジアムにおける勝利の鍵は、その試合の状況に応じて、自分のヒーローに最適なアップグレードの組み合わせを見つけ出し、それを構築することです。

まず前提として、スタジアムでも使用するのはオーバーウォッチの既存ヒーローたちですし、マップは新しいものもありますが、ゲームプレイの操作感や基本的なルールは、これまでのオーバーウォッチで培ってきた知識や経験がそのまま活かせるようになっています。ですから、既存プレイヤーは比較的スムーズにプレイに入ることができるはずです。

その上で、スタジアムの最大の特徴であり、勝敗を分けるのが“アーマリー”でヒーローのアップグレードを購入していくシステムです。ここで重要になるのが戦略的な思考です。単に自分の好きなアップグレードを取るだけでなく、自分のプレイスタイルや得意なことをさらに伸ばすアップグレードは何か。チームメイトがどのヒーローを使いどのようなビルドを目指しているか。そして最も重要なのが、対戦相手のチーム構成を見てそれに対して効果的なカウンターとなるアップグレードは何か。

これらを総合的に判断して、最適なビルドを構築していく必要があります。例えば、アーマリーには特定のヒーローや戦術に対するカウンターとなるアイテムも用意されています。これらのアップグレードを戦略的に購入し、そのビルドを最大限に活かして立ち回ることが勝利へと繋がる最も重要な要素になります。

――現在オーバーウォッチ 2には5v5のクイックプレイとライバル・プレイがありますが、これに加えてスタジアムという新しいモードが加わることで、プレイヤーが分散してしまい、各モードのマッチングに影響が出るのではないかという懸念はありますか?

Keller:スタジアムがローンチされた後、実際にプレイヤーの動向がどうなるのか、私たちも非常に興味深く見守っています。スタジアムはこれまでのオーバーウォッチの体験は維持しつつも、ゲーム全体の体験としては既存のモードとはかなり異なるものになっています。そのため、これまでオーバーウォッチをプレイしていなかった新規の方やしばらく離れていた復帰プレイヤーの方々が、このスタジアムをきっかけにゲームを始めてくれたり、戻ってきてくれる可能性は大いにあると考えています。

もちろん、現在クイックプレイやライバル・プレイを楽しんでいるプレイヤーの中から、スタジアムに魅力を感じて移行してくる人も多くいるでしょう。ただ、プレイヤーベースの大多数が完全にスタジアムに移ってしまうとまでは考えていません。

私たちの理想としては、オーバーウォッチ 2の中に、気軽に遊べるクイックプレイ、真剣勝負のライバル・プレイ、そしてカスタマイズと戦略性が楽しいスタジアムという、それぞれ異なる魅力を持つ3つの主要な遊び方が存在し、プレイヤーがその時の気分や目的に合わせて自由に選択できるような環境を提供したいと考えています。

――スタジアムはクイックプレイやライバル・プレイに続く新しいメインモードという位置づけになるかと思いますが、これからオーバーウォッチ 2を始める新規プレイヤーに対しては、まず既存モードをある程度遊んでからスタジアムに触れてほしいのか、それとも最初からスタジアムを遊んでも問題ないと考えているのか、どちらでしょうか?

Keller:シーズン16からオーバーウォッチ 2を始める新規プレイヤーは、最初から直接スタジアムに飛び込んでも全く問題ありません。一般的に、ヒーローシューターというジャンルは、多くのヒーローとそれぞれのアビリティを覚える必要があり、新規プレイヤーにとっては少し敷居が高く感じられることがあります。

その点を考慮し、スタジアムではモード開始時に選択できるヒーローの初期ロースターを17体に制限しています。これにより、オーバーウォッチに登場する全ヒーロー(現在47体)の能力を最初から全て把握していなくても、比較的スムーズにゲームに慣れていくことができるはずです。学習の初期段階での負担を軽減する狙いがあります。

もちろん、スタジアムにはヒーローのアップグレードという複雑な要素もあります。しかし、その点についてもサポートを用意しています。アーマリーには“スターター・ビルド”というタブがあり、そこでは各ヒーローについて私たち開発者が事前に用意した2種類のビルド構成例が提示されています。新規プレイヤーは、まずこの推奨ビルドを参考に、必要なアップグレードをアンロックしていくことで、ゲームに慣れることができます。

そして、ゲームモードをプレイしていく中で徐々に理解が深まってきたら、スターター・ビルドから少しずつ離れて、自分で様々なアップグレードを試していくという段階的な学習が可能です。最終的には、プレイヤーが完全に自分だけのオリジナルカスタムビルドを毎試合構築できるようになることを期待しています。

――もしスタジアムがプレイヤーから絶大な人気を得た場合、将来的にクイックプレイやライバル・プレイを置き換えるような、オーバーウォッチ 2の「メインモード」そのものになる可能性はありますか?

Keller:スタジアムがプレイヤーの皆さんから非常に大きな支持を得られるのであれば、開発チームとしてこの上なく嬉しいことです。そうなってほしいと願っています。ただ、メインモードになるかどうかという点については、それには本当に爆発的な人気が必要になるでしょう。

ここで強調しておきたいのは、スタジアムの開発に注力しているからといって、既存のコアなゲームモード(クイックプレイやライバル・プレイ)へのサポートやリソース投入をおろそかにするつもりは全くないということです。スタジアムのために割いているリソースは、あくまで既存モードへのリソースに加えて、追加的に投入しているものです。

私たちは、新ヒーローの開発、新マップの制作、パークシステムの改善やバランス調整など、ゲームの核となる部分の開発も継続して全力で進めています。ですから、スタジアムが登場したことで他のモードの開発が滞るということはありませんので、既存プレイヤーの皆さんには安心していただきたいです。

――先行プレイが始まった約7時間前からインタビューが始まる10分前まで休まずプレイしていますがとても楽しいです。ただ一点、2月のSpotlightのときから疑問だったのですが、なぜスタジアムでは試合中にヒーローを変更することができないのでしょうか? この仕様を決定した理由と、今後フィードバック次第で変更される可能性について教えてください。

Keller:試合中のヒーロー変更については、開発内部でも本当に多くの時間をかけて議論した点です。現状、ヒーロー変更を許可していない主な理由は、プレイヤーに相手チームのヒーロー構成を把握した上で、それに対する戦略的なビルドを構築してほしいからです。例えば、ゲンジが特定のアイテムを購入すればザリアのビームを反射できるようになる、といったカウンター要素も用意しています。

ところが、 もし試合中に自由にヒーローを変更できてしまうと、「相手にザリアがいるから、ゲンジでビーム反射のアップグレードを取ろう」と考えてビルドを組んだとしても、次の瞬間には相手がザリアから別のヒーローに変更してしまい、せっかくのアップグレードが無意味になってしまう可能性があります。ヒーローの構成が頻繁に変わるとビルド構築の戦略性が薄れてしまうことを懸念しました。

そこで、ラウンド開始前に相手の構成を確認し、それに応じてアーマリーでカウンターとなるアイテムを購入するなどして対応するというゲームプレイを意図しています。

とはいえ、ヒーローの変更はオーバーウォッチというゲームの非常に重要な要素であり、多くのプレイヤーが慣れ親しんでいることも理解しています。スタジアムでもヒーロー変更を期待する声があることも承知しています。

ですから、まずはヒーロー変更不可でローンチしますが、プレイヤーの皆さんからのフィードバックを注意深く見ていきたいと考えています。もし、「ヒーロー変更ができないことで、どうしても対応できない状況が生まれてしまう」「ゲーム体験が著しく損なわれる」といった意見が多く寄せられるようであれば、再検討する可能性はあります。

その場合、単純にヒーロー変更を許可するのではなく、例えば特定の状況に対応できるカウンターアイテムを追加したり、あるいはヒーロー変更の戦略性を維持できるような、何らかの制限付きのヒーロー変更システムを導入したりといった、別の解決策を探ることになるかもしれません。まずはプレイヤーの皆さんに現状のスタジアムをプレイしていただき、その上でフィードバックをいただければ幸いです。

――先ほど新規プレイヤーは最初からスタジアムを遊んでも問題ないとのことでしたが、パークシステムに続いてスタジアムと、覚えることが多い大規模なコンテンツが続いている印象です。今後も昨年のような大きなインパクトのあるアップデートが続くのでしょうか?それとも、一旦少し落ち着かせてバランス調整などに注力する期間を設けるのでしょうか?来年以降のアップデートの方向性について教えてください。

Keller:パークシステムや、今回のスタジアムのような大きな変更点がもたらす「変化」そのものに、私たちは非常にエキサイティングな可能性を感じています。これらのシステムはどちらも、プレイヤーが自分のヒーローのプレイスタイルをより深く「カスタマイズ」できるようにするものです。

これに対するプレイヤーの反応を見ると、オーバーウォッチのプレイヤーは、競技性の高い体験やスキルが報われるゲーム性を求めつつも、同時にゲームプレイにおける「多様性」や「バラエティ」も強く望んでいることがわかります。私たちオーバーウォッチチームもその点を認識しており、今後もゲームに大きな変化をもたらすような要素を積極的に導入していきたいと考えています。

スタジアムに関しても、ローンチして終わりではなく、専門の開発チームが継続的にサポートし、成長させていく予定です。シーズンごとに新しいヒーローを追加したり、新しいマップやスタジアム内でのルールバリエーションなどをリリースしていく計画です。将来的には、プレイヤーがヒーローのビルドについて考える方法自体を変えるような、さらに大きな機能追加も検討しています。

パークシステムについても同様で、プレイヤーの皆さんには既にいくつかのパークがローテーションで入れ替わっているのを見ていただいていると思いますが、シーズンごとにバランス調整を行いながら、パークの入れ替えなどを通じて環境に変化を与えていくつもりです。

スタジアムやパークの開発に多くのリソースを注いでいますが、それによって既存のコアモードの開発が遅れることはありません。むしろ、これらの新要素の開発によってチーム全体の開発力が向上し、結果としてより速いペースでよりエキサイティングな新しいコンテンツをゲーム全体にお届けできるようになることを目指しています。今後もインパクトのあるアップデートは継続していく方針です。


次ページではゲームデザイナーのDylan Snyder氏とレベルデザイナーのRyan Smithとのインタビューをお届けします!


ライター:いーさん,編集:TAKAJO

ライター/絶滅危惧種アメリカ在住ライター兼YouTuber いーさん

YouTubeやりつつ様々な媒体で執筆中

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編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。『Crusader Kings III』と『Mount & Blade II: Bannerlord』に生活リズムを狂わされ続けています。ちなみに好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

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