2004年のPS2版を皮切りに発売した『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス(GTA: SA)』について、「Windows11 バージョン24 H2」環境下で水上飛行機がすべて消えるバグが確認されたとModderのSilent氏が報告しました。同氏の調査では、ゲーム内にスポーンさせた水上飛行機が約1京光年先まで打ち上げられることが判明しています。
20年越しに炙り出された水上飛行機消失バグ

本作のクラッシュを含む、幅広い不具合を修正するMod「SilentPatch」を開発しているSilent氏は、Windows11を24H2にアップデートすると水上飛行機「Skimmer」が完全に消失するバグが発生するとプレイヤーから報告されました。
2024年11月からフォーラムで同様のコメントを確認していた同氏は、24H2特有の不具合であるかどうかを解明するために不具合の検証を開始しています。
そしてWindows11 24H2の仮想環境を用いて検証すると、水上飛行機が通常のスポーン位置から消えることを確認した模様。スクリプトで水上飛行機をスポーンさせると、1.087京光年先の上空に打ち上げられていることが判明しました。
原因はWin11ではなくゲーム側の設定―偶然隠れ続けた古のバグ

バグの原因については、車両設定ファイルのパラメーターが関係していると説明。
前作の『グランド・セフト・オート・バイスシティ』では水上飛行機がボートに分類されていますが、本作では分類を飛行機に変更した際に必要なパラメーターを付け忘れたために問題が生じてしまったとのこと。パラメーターを追加すると、バグは改善されたと報告しています。
20年間隠れていたバグがWindows11 24H2で表面化した理由は、全くの偶然により関数の呼び出し処理が正常に動作していたためと説明しました。Windowsの特定バージョンが原因なのではなく、たまたま回避されていたバグがアップデートで浮き彫りになったという結論を出しています。
またSilent氏は「SilentPatch」の次回アップデートで、水上飛行機消失バグを修正すると報告しました。今回の件は今までのバグの中でも最も興味深いものであったとコメントしており、Modコミュニティが盛んな『GTA: SA』だからこそ、今後何年も問題なく動作し続けるようにする旨を語っています。