2025年7月19日から7月20日まで開催されているインディーゲームの祭典「Bitsummit the 13th: Summer of Yokai」。
本記事では、Coldbloodが出展しているダークなスローライフシム『Neverway』のプレイレポートとインタビューをお届けします。

“鬱”描写がリアルすぎる
本作は、『Celeste』のピクセルアーティストなどが参加する悪夢侵食スローライフRPGです。のんびりした癒やし系が多いこのジャンルですが、不穏なテイストを多く含み、メンタルヘルスなどのテーマも描く作品です。

今回の試遊では、本筋が始まる前、主人公が「だるくて動けない」ことから会社を休み、友達の連絡も返さず、部屋で過ごしているところから始まります。会社は無断欠勤で解雇されてしまい、期日までに私物を回収しにいかなければならないという状況です。

やらなきゃいけないことがあるのに、身体がどうしても起き上がらない……ということは鬱症状を経験したことがある人なら共感を覚えるでしょう。

本作はこうした鬱やそこからくる無気力への描写がリアルで、お風呂でぼーっとしてしまったり、寝たら回復するどころかランダムで「体バキバキ」のデバフが付与されたり……選択肢もリアルで、着替えずそのまま寝るか、ちゃんと着替えて寝るかなど、行動に関する選択肢もリアルです。鬱の経験がある筆者はどれも自分の体験と重なるところがありました。
褪せた色で描かれたドット絵のビジュアルは非常に素晴らしく、本作の世界の不安感を表現する方法として非常に効果的。製品版では田舎での暮らしから人々との関係性構築まで、さまざまな要素がありそう。そのなかでどのような「不安」が描かれるのか……プレイするのが楽しみです。
クリエイターにインタビュー!
ここからは、本作の共同ディレクターであるペドロ・メディロス氏とイザドラ・ソフィア氏へのインタビューをお届けします。

――本作はいわゆる農場系な雰囲気のゲームですが、ホラーやメンタルヘルスなどの要素も取り入れられています。これは既存のタイトルのカウンターとして生まれたのでしょうか。
ペドロ:私はそもそもゲームジャンルをミックスするのが大好きなんです。本作はまず物語から作っていき、それを固めた後一番合わせやすい要素をかき集め、今のゲームプレイが仕上がりました。
――本作はどういった作品に影響を受けていますか。
イザドラ:『MOTHER3』に強く影響を受けています!
ペドロ:ほかにも『牧場物語』や『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』がありますね。ゲーム以外だと「路傍のピクニック(ストーカー)」も強く影響を受けています。
――褪せたようなアートスタイルが魅力的です。こだわりを教えて下さい。
ペドロ:本作のアートスタイルは「印象派」や、80年代~90年代ころのビデオゲームに影響を受けています。

私はアートスタイルに対してまずルールを固めて、どのように組み上げるかを決めてから、どこまでルールを破れるかというのを色々試すようにしています。
――睡眠すると寝違えるなど、行動に対するデバフが印象的でした。このシステムを導入したのはなぜでしょうか。
ペドロ:本作は物語にこだわっていて、ゲームプレイ上で自分なりの物語になるようにしたかったため、これを導入しています。
選択肢が物語に影響していくのが好きなので、プレイヤーなりの物語になり、主人公が何を考えているのかを把握させるといった面もあります。

――主人公・フィオナの“鬱”描写が非常にリアルでした。これは実体験に基づいているのでしょうか。
イザドラ:個人的な経験もありますが、ユーザーもこれに同調できるようにしています。
何日間も引きこもり状態になることもあれば、元気はないけど少しなら動ける時期もあるものですし、さまざまな形で「鬱」を表現しようと試みています。
――メンタルヘルスについて描く理由は何でしょうか。
ペドロ:ストーリーを書き上げていく中で、「メンタルヘルス」は自然と浮かんできたんです。本作ではなにか問題から逃げて先延ばしにするのではなく、真正面から向き合うことを意識しています。
『Neverway』は、PC(Steam)向けに発売予定です。










