2025年8月3日、浜松町にて東京ゲームダンジョン9が開催されました。本記事では、『Dungeon Antiqua 2』の試遊レポートをお届けします。

あの頃の気持ちが蘇る!見た目も中身も徹底したスーファミ風RPG
本作はスーパーファミコン時代のRPGに強く影響を受けた作品です。部分的に真似しているというレベルではなく、細部に至るまで徹底してオマージュをささげていました。
ゲーム画面はもちろん見下ろしのドット絵。初期『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』、『ロマンシング サ・ガ』などを彷彿とさせるビジュアルです。
ゲーム開始とともに、妖精から古の大悪魔が復活していることを知らされ、早速パーティーメイクに入ります。本作には職業が10個も存在し、好きなように構成することができます。
大いに悩むところですが、妖精がオススメパーティーを提案してくれたので、ここは素直に従いました。せんし、モンク、そうりょ、まほうつかいの四人です。攻守揃った良いバランスですね。
さて、まずは街で装備品を買い集めるところからです。妖精からなけなしの300Gをいただきましたが、頭装備と回復アイテムくらいしか買えませんでした。ちょっと心許ないですが、諦めて最初のダンジョン「しれんのとう」へ潜っていきます。

ダンジョンでは視界が制限され、主人公の向いている方向しか表示されません。
本作はシンボルエンカウント制が導入されています(『サガ』ですね~)。敵との当たり方が悪いとバックアタックされてしまうこともあるので、なるべく位置取りは慎重に行いましょう。

ここで本作独自の要素として、カニ歩きがあります。前方でウロチョロしている敵に背後を取られないよう、そいつを注視しながら横に歩くことができるんです。ありそうでなかった仕組みですね。

バトルも懐かしのサイドビューを採用。せんしやモンクは武器さえあればガンガン攻撃できますが、そうりょやまほうつかいはぼうぎょしか選べません。なので、彼らにはまほうを使ってもらいましょう。
本作ではまほうは店売りであり、キャラクターごとに装備できるまほうのレベルも決まっています(レベルアップによりそのキャップは上がっていくようです)。このあたりはアーリー『ファイナルファンタジー』の空気を感じますね。
さて「しれんのとう」をサクッとクリアし、いよいよ冒険がスタート……というところで試遊が終わりました。
ここで、開発者のfrenchbreadさんにお話を聞くことができました。

――前作と比べて、どういった点が変わりましたか?
frenchbread『Dungeon Antiqua』はファミコン風を意識して作りました。『ウィザードリィ』と『ファイナルファンタジー3』あたりをイメージしたのです。それで、今回はスーファミ風ということで、ゲームシステムも画面も『ファイナルファンタジー5』くらいのイメージで作っています。
――どんなストーリーのゲームなのでしょうか?
frenchbread「古の大悪魔が復活したので主人公たちが討伐する」というシンプルなストーリーですが、前作と薄っすら繋がりがありまして、大悪魔は前作で倒されてるんです。前作の時代から妖精がずっと復活を阻止していたんですが、ついに封印が破られてしまったので、今作のキャラクターたちを招集した形です。
――何人で作っていらっしゃるんでしょうか?
frenchbread6人です。グラフィッカーが3人……モンスターが2人に、それ以外が1人です。あと、ローカライズが1人、PV制作が1人。そして、自分が企画設計とサウンドとプログラムを行っています。2月くらいから設計していまして、来年の1月にリリースを予定しています。

――アイデアの源泉はやはりスーパーファミコンのRPGですか?
frenchbreadそうですね。自分が好きだったあの頃のRPGをいつか作りたいと思っていました。とはいえ、どのゲームにもその時代にあったプレイ感覚があるのも事実です。今そのまま昔のゲームを作っても、テンポがトロいとか、出だしが丁寧じゃないとか、さまざまな問題が出てきます。本作では今のゲーマーでもストレスなく遊べるように調整しました。
――全体のボリュームはどれくらいですか?
frenchbread6~8時間にしようかなと思ってますが、まだわからないです。
――現時点での課題は何でしょうか?
frenchbreadゲームって最初の15分くらいの肌感が大事だと思っていまして、しかし、ユーザーは必ずしも開発者の意図通りにプレイしてくれないものです。ユーザーに「このゲーム、わからないな」と思われないように調整していきたいです。

あの頃の空気感までばっちり封じ込めたかのような、リスペクトに溢れた作品でした。色々なジョブで遊んでみたいですね。
『Dungeon Antiqua 2』は、PC(Steam)向けに2026年の早いうちに発売予定です。










