『アレサ』シリーズに新展開があるかも!?貴重な資料や話が飛び出した「真やのまん伝説~アレサスペシャル~」【イベントレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『アレサ』シリーズに新展開があるかも!?貴重な資料や話が飛び出した「真やのまん伝説~アレサスペシャル~」【イベントレポ】

未発売のPS版『FEDA Remake!』の披露や『アレサ』の裏側も。

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『アレサ』シリーズに新展開があるかも!?貴重な資料や話が飛び出した「真やのまん伝説~アレサスペシャル~」【イベントレポ】
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8月8日に新宿ロフトプラスワンにて開催された、やのまん創業70周年を記念した同社の歴史を振り返ると共に、貴重な資料などを公開したイベント「真やのまん伝説~アレサスペシャル」。

今回のイベントは、3時間以上もある長丁場なものであったため、レポートに書き切ることが出来ない内容も多々ありました。やのまん社史に関してゲーム関連の動向に注目しながらお送りする第1部、日本アートメディアの高橋充氏を交えた第2部、それぞれをご紹介しながら、計100名以上のファンが詰めかけたイベントのレポートをお届けします。

今年新作がリリースされた餓えた狼作品のパロディを感じるロゴ。何故パロディなのかは第2部で語られた内容が関係していそうだ。

「やのまん」ってどんな会社?ビデオゲームも含めた過去の出来事が語られた第1部

このイベントは、司会のやのまん社員の方や、ゲーム芸人フジタさんを筆頭とした出演陣が登壇した後に、「やのまん、なんとか70年生き残ったぞ!」という掛け声と共にスタートしました。この第1部は1954年から2024年までの70年間に同社が辿ってきた道筋を紹介する内容です。

やのまんは、1954年の「矢野満(やのみつる)商店」の創業からはじまったそうです。社名の由来は創業者の子供時代のニックネームからでした。

1973年には、田中角栄がモナリザを持ってきた事を切っ掛けに、ドイツ製のモナリザのジグソーパズルを輸入して5日間で3万個を売り上げたといいます。ジグソーパズルは1,000~2,000個売れれば良い水準だったので、それを大きく超えたものだったのだそう。その結果を踏まえて、国内で生産すればもっと伸びるという思惑から国内工場の設立に踏み切り、本格的にゲームと同社のかかわりが始まりました。

続けて80年代における、やのまんのボードゲーム類を広告と共に紹介。竹本泉氏イラストの「セーラー服をあなたに」や「機動戦士Zガンダム 戦闘カードゲーム」、「身体衰弱」、みやすのんき氏イラストのセクシー路線の「あなたのXXX(ちょめちょめ)みせて下さい」、「笑ゥせぇるすまん」などなど…、色物的作品も含め多数の作品が語られました。

同社は、1990年代に入るとビデオゲーム業界に参入して『アレサ』などを展開しますが、それだけでなく東海ラジオの「mamiのRADIかるコミュニーケーション」やテレビ東京系のゲーム情報番組「ゲーム王国」でスポンサーを行っており、その様子にも言及。加えて、前述のラジオ番組でパーソナリティを担当し、2025年8月現在もフリーアナウンサーである岩崎康雄氏のビデオメッセージが紹介されました。

1997年以降は一旦ビデオゲーム事業から同社は手を引いたものの、ボードゲームは「The Legends of GODZILLA 怪獣大戦」などを含め引き続き展開が行われています。2003年には本社で雨漏りが発生し、社内が水浸しになってしまったそう。このタイミングでセガサターン向けに展開していた資料が多く失われてしまったそうです。

この2005年以降は、水木しげる先生関連の商品などを展開したことや、「宇宙パズル」シリーズのヒットなどなどがあったそうですが、転機が訪れたのは、2023年にSNS開設10年経ったことでゲームコンテンツの情報発信を本格的に始めたことだったそう。

2024年には、取り壊し予定の建屋に旧ゲーム事業部関連の資料を大量に発見。今回のイベントで多く資料を展示出来たのもこの発見があったからと語っています。

ここで5月頃に発見された未発売のPS版『FEDA Remake』の起動シーンを紹介。開発機であるデバッギングステーションこと通称: 青ステを用いて起動し、見事タイトル画面が映されました。

やのまんのロゴとタイトルが現れた瞬間に拍手が鳴り響いた

このPS版『FEDA Remake』がクリアまで出来るものだったかどうかについては、後々情報がでてくる予定だそうです。

第2部『アレサ』スペシャル―もしかしたら次なる展開もあるかもしれない…!

第2部へ入る前に『アレサ』を開発した日本アートメディアの高橋充氏が登壇。『アレサ』は人気作であったもののイベントの開催自体は初めてでした(余談ではあるが、実は、同作のシリーズ販売数も現時点で把握出来ていないそう)。

日本アートメディアの高橋充氏

今回の『アレサ』のイベントが開催されるに至った理由はSNSでの盛り上がりから。元々やのまんは、2010年頃よりX(旧: Twitter)にて情報発信してきたものの、基本的にパズルゲームや現行製品のことが中心でした。

しかし、2021年頃、かつてのゲーマーたちが「『アレサ』をリリースしたあの、やのまん」だということに気付いたことを受けて、2023年ごろから過去のビデオゲーム作品のことも発信しはじめました。

このSNSでの展開が功を奏し、「なんだかんだで生き残って創業70周年になりました」という投稿がバズったのを皮切りに、ディスクユニオンの担当者から連絡があり『アレサ』のサントラを出したいということに繋がりました。

さらにサントラのリリースにあたって、当時の権利関連を整理すべく日本アートメディアに連絡を取ったことにも連鎖し、今に至ったのではないかとしました。

ここで『アレサ』35年を祝う「スバラッキー!」という掛け声と共に乾杯。第2部がスタートしました。

ここで直近のやのまんビデオゲーム作品関連のグッズ群の紹介に入り、まずは『アレサ』のファミマプリントで印刷できるパッケージのペーパークラフトが紹介されました。期間限定で500円にて印刷でき、『アレサ』や『ペンタドラゴン』などのパッケージを再現出来ます。

次はサントラの話です。8月20日にリリース予定のサントラは、予約状況が良く更に生産することになったとのことです。ところで、この『アレサ』サントラの一部店舗の予約特典として、販促漫画の復刻版が付属しますが、こちらは原稿がもうやのまん社内にはなかったのだそう。

そのため、原本を探すのが大変だったそうです。初代は高橋氏が、『2』は司会の方が探し回り見つけることが出来たものの、『3』がどうしても見つからなかったそう。それでも、司会が所属していたゲームセンター関係のコミュニティの1人が持っていたことが判明しました。

そこでなぜか原本をめぐり、名古屋にある『ガロスペ』専門ゲーセン「名古屋ガロスペスタジアム」にて『餓狼伝説SPECIAL』5本先取勝負が開催されてしまった、といった一幕もあったそうですが、無事原本の入手に成功し今回の復刻に至ったそうです。

なお、復刻された販促漫画は、漫画の復刻そのものだけでなく下描きやラフイラストなども収録した豪華仕様となっています。

冊子の特典も少し紹介された

なお、今回のサントラの音源はゲームボーイからの直接録音です。当初はSFCのスーパーゲームボーイ経由で行なおうとしましたが、ゲームボーイでしか表現出来ない音があることから、ノイズをクリアにして再生出来る特別製のカスタムを施したゲームボーイを用いて録音したそうです。

ただし、初代『アレサ』はサウンドテスト的な機能もなく、特定の場所で流れる曲を得るために直接ゲームプレイをしなければならないため大変だったそうです。加えて、初代『アレサ』で流れる曲名がわからないことも問題であり、最終的には1つ1つ今回のために決めたと語ります。

余談ながら、ディスクユニオンによると、楽曲の名称の問題はレトロゲームではたびたび生じるそうです。

なお、高橋氏曰く、特に初代『アレサ』は容量が厳しいため画像やシナリオなどの組み込みには多くの労力が割かれており、文章そのものも単語単位で使い回したりと、並々ならぬ圧縮テクが駆使されていたのだとのことです。

また、当時やのまんの矢野専務は厳しい人であったものの、高橋氏のクリエイティブに対して何も口出しせずに自由にやらせて貰ったと振り返っています。結果として、GB版『アレサ』が第一弾として支持を得た後に、年間契約として『II』や『III』、そしてSFC版をまとめて作れたことに繋がったとしています。

ところで、やのまんがビデオゲーム事業に参入したきっかけは問屋とのやり取りだったのだそう。おもちゃ関連の問屋と掛け合っている時に「もうゲームの時代だね」と言われた悔しさからだったといいます。さらに当時のゲームボーイタイトルの開発費が低く、ジグソーパズルに投資するのと変わらなかったというのも追い風になったようです。

加えて、任天堂関連の商品を卸していた問屋の団体である初心会は、カードゲームの花札を卸していたところがベースとなっているため、やのまんが主に展開していたジグソーパズル、つまり同じおもちゃカテゴリの問屋と付き合いがあったため、参入ハードルが低かったことも理由の一つだとしています。

他にも、ROMの生産は当時のハードでも任天堂任せだったため、データさえあれば物が完成するという状態でもあり、チャレンジし甲斐があったとのこと(当然のことながら、やのまん社内でもゲーム業界参入には反対意見があったそう)。

ゲームボーイの参入第一タイトルがRPGだったのは、単純にそのジャンルを知らなかったからこそ出来たものでもあります。

高橋氏が答える『アレサ』Q&A―あの仕様は意図的?偶然?

ここからは、高橋氏が『アレサ』シリーズの疑問に答えるQ&Aが展開されました。ここからは質問文とその回答内容を記載する形で掲載します。

いきなりLV100に出来るアイテムのテスタメントを導入したのはなぜ?」ゲームは体験が大切だと考えていて、作業になってしまうと苦痛を感じてしまうから、当時の開発能力や意図的な意外性も含めてラスボスを1撃で倒せるようにもしたそうです。

細かなところで、ゲーム開始直後にキャッシュディスペンサーで借金しなくてはならないのは、同氏がキャッシュディスペンサーに魔法的な魅力を感じ、その「現代の魔法」をゲームに落とし込んだのがその理由だったとのこと。

そんな大人な要素がある作品ですが、当時やのまんでは『アレサ』は小学4年生から中学1年生ぐらいまでがプロモーションのターゲットだったそう。

今回司会を務めたやのまんの社員の方は、大人なテイストがあることを含め、背伸びしたい年頃の少年少女達にプロモーションしたのは結果的に成功だった、より上の年齢層にプロモーションしていたら、当たり前過ぎて記憶に残っていなかったのではないかと推測しています。

実際、今回のイベント参加者には40代以降の参加者が多く(男性だけでなく女性も多い)、それを裏付けているようです。

一方で失敗してしまった要素としては、テキストに漢字が多かったことでした。沢山の漢字を学んでいない、低年齢層には読めないことで響かなかったと語ります(テキストが読めないから「じゃあ『ポケモン』でいいや」になってしまう)。

そんな『アレサ』ですが、実はゲーム的には原型となる作品があったそうです。高橋氏は元々日本テレネットに所属していましたが、誘いに乗ってグローディアに移籍。そこで開発した『サバッシュ』が『アレサ』の原型であるとのこと(ほかにも『エメラルドドラゴン』の開発にも関わっている)。

『サバッシュ』と『アレサ』。意外な人も多い組み合わせかもしれませんが、こういった内容は当時の開発者が直接語るからこその貴重な証言ですね。

「『アレサ』サントラに曲名が入っている理由(当時、曲名がなかった理由)とは?」PCゲームを作っていた時代には必ずミュージックモードを実装していましたが、初代『アレサ』では容量問題から未実装に。『2』からは容量も増えたことから曲名も入りました。しかし、『2』の時点で反響が乏しく『3』において「求められていないのでは?」という判断から実装が見送られてしまったそう。今でこそ、ゲームミュージックの地位は高くなったものの、当時はそこまでとみなされていなかったとのことです。

「『アレサII』の高難易度パート、ウストの砦があるのはなぜ?」高橋氏曰く、意図せずに難しくなってしまったそう。同氏の自己分析によれば、難しいゲームで育ってきたから、その結果なのかもしれないとのことです。

電話相談でもこの攻略本が重要であったそう

「カプセルのアイデアはどこから?」当時はカプセルモンスターという名前を前面に出したかったものの、商標が先を取られていたため、機能の一部として残したそう。アイデアの源として、特撮番組「ウルトラセブン」におけるカプセル怪獣の影響もあったそうです。

「キャラクターの名前由来はどこから?」高橋氏のプライベートにおけるダンス仲間などで様々な言語が飛び交うなか、英語だけでは味気ないことから、知り合いのフィリピン人の奥さんの名前などを持ってきたそうです。

「レベルを上げたら雑魚とエンカウントしなくなるのはなぜ?」『ウルティマ』や『ウィザードリィ』などで育った世代であるものの、雑魚戦は面倒だという想いから、雑魚戦を少なくするバランスに寄せていったためとのこと。

「モンスターを2体並べて1体にするのはなぜ?」ゲームボーイはモノクロのため、目の濃淡の違いなどでモンスターの違いを出さなくてはいけませんでした。そこで検討を重ねた結果、モンスターを2体で1体にするということに至ったとのことです。当時開発側は意識していなかったものの、やのまんの営業部隊向けの資料では『魔界塔士 Sa・Ga』との違いを多く打ち出していたといいます。

「『アレサIII』のボスは当初想定されていたものだったのか?」高橋氏曰く『アレサ』は3作セットの構想で、『3』のボスは想定されていたものであったとのこと。ただし、1作目は、続編が実現できなかったとしても1作目で完結できる作りにしていました。

「SFC版の『2』は続編を匂わせていたがどうなった?」匂わせたものの……実現には至らず……。

ところで、今回のイベントでは貴重な開発資料が展示されていたものの、資料の保存が難しく悩んでいるそうです。

やのまん自体はビデオゲーム事業からは手を引いてしまっているため、貴重な物であることはわかってはいるものの保管スペースの問題もあって、基本的には廃棄とせざるをえないとしています(この資料保存は2010年代から業界として大きな課題でもある)。

しかし、そのまま廃棄するには余りにも惜しい資料であるために、今後は、今回の様に資料を公開できる場を随時考えているとのことです。また、矢野成一氏からのビデオメッセージも公開されました。

アレサの今後―過去作移植や新作展開があるかも!?

イベント終盤には『アレサ』の今後についてが語られました。

過去作の移植についてはやのまんに要望を出すだけでなく、コンソールのプラットフォーマーにも要望を出してもらえると良いのかも知れないとのことです。さらに、ここで現やのまん社長である矢野宙司氏が登場し、「『アレサ』復活に向けて動いている」と発言。その瞬間割れんばかりの拍手が起こりました。

矢野宙司氏

『アレサ』シリーズ展開の復活に関しては、今回のアンケートだけでなく、ファミマプリントのペーパークラフト印刷の売れ行きも、全国にどれだけ『アレサ』ファンがいるかの指標にもなるため、重要なものであるとのことです。

そして、『アレサ』シリーズ展開の復活の準備は、今回のイベント以降、次のフェイズに移るそう。『アレサ』シリーズを語り、盛り上がっていることを示すのも力強い応援になるとのことです。

イベントは将来への期待とともに、大きな拍手に包まれながら終了しました。

ライター:G.Suzuki,編集:Akira Horie》

ライター/ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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