「『FIFA』を遊んでもプロサッカー選手にはなれないが、本作を遊べばドローンパイロットになれる」リアルドローンシム『Liftoff: Micro Drones』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「『FIFA』を遊んでもプロサッカー選手にはなれないが、本作を遊べばドローンパイロットになれる」リアルドローンシム『Liftoff: Micro Drones』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、LuGus Studios開発、PC/Mac/Linux向けに8月4日にリリースされたドローンシミュレーター『Liftoff: Micro Drones』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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「『FIFA』を遊んでもプロサッカー選手にはなれないが、本作を遊べばドローンパイロットになれる」リアルドローンシム『Liftoff: Micro Drones』【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、LuGus Studios開発、PC/Mac/Linux向けに8月4日にリリースされたドローンシミュレーター『Liftoff: Micro Drones』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、ドローンの「マイクロドローン」に特化したマルチプレイ対応シミュレーションゲーム。公園、街中、家、倉庫、教室などさまざまなロケーションを舞台にしており、自由なドローンの操縦を楽しめます。記事執筆時点では日本語未対応。

『Liftoff: Micro Drones』は、1,800円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

KevinKevin Haeltermanです。ビジネスパートナーのTom Lissensと共に、2011年にベルギーでゲーム開発会社を設立しました。2015年以降、私たちはドローンシミュレーションの技術を極めることに専念しています。最新作である本作は、成長を続ける『Liftoff』フランチャイズの最新作であり、この分野に対する私たちの情熱を表現するものでもあります。

個人的な話ですが、初期の頃私はアートや3D制作に深く関わっていました。チームが10人以上に成長するにつれて、私の役割はプロジェクトマネジメントや会社運営へとシフトしましたが、クリエイティブなプロセスとは今も繋がりがあります。それこそが私の本当の情熱のある分野だからです。また、ユーザーやコミュニティとの交流も大好きです。

私は常に素晴らしいゲームから刺激を受けてきました。特にお気に入りなのは、『The Elder Scrolls III: Morrowind』『Half-Life 2』『The Last of Us』、そして初代『ポケットモンスター 赤・緑(青)』です。この中でも、『Half-Life』シリーズはゲーム開発への興味を最も強く刺激してくれた作品であり、今でも個人的に最も好きなゲームです。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Kevin私たちのゲーム、特に最新作である本作を他のゲームと一線を画すものにしているのは、現実のスキルを学べる点です。私たちの作るシミュレーターでドローンを飛ばす1分1秒は、実際のドローンを飛ばしているのと同じ体験であり、そこで培ったスキルは現実世界にもそのまま活かされます。これは非常にユニークな点です。例えば、『FIFA』のようなサッカーゲームをプレイしても、プロのサッカー選手にはなれません。ポケモンを極めても、現実のペットトレーナーとして突然腕を磨けるわけではありません。しかし本作なら、プレイすることで、実際のドローンパイロットになることができると自信を持って言えます。

このアイデアのインスピレーションは、実際のドローンを見て、「ゲームの中でも同じように飛ばす体験を作ることができないか?」と考えたことにあります。私たちのシミュレーターで数時間練習するだけで、プレイヤーは正真正銘のドローンパイロットになれるのです。それは私にとって、まるで魔法のようでした。実際に本作をプレイした後、プレイヤーたちがリアルなドローン飛行の映像を共有してくれることもよくあります。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Kevin私たちは、世界中の才能あるドローンパイロットたちがYouTubeなどで素晴らしいドローン映像を公開していることに大きな刺激を受けています。不思議なことに、まだドローンだけをテーマにした本格的な映画は見たことがありません。でも、いつか…もしかしたら私たちがドローン映画を世に送り出す日が来るかもしれませんね。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Kevin私が最も誇りに思う瞬間のひとつは、実際のNASAのスペースシャトルパイロットが、アナログ火星ミッション用に作られた私たちのシミュレーターの特別版を操作するのを見たときです。それは正確には本作ではありませんでしたが、私たちが開発した同じシミュレーション技術で動いていたので、あのミッションの一部のコードは本作にも生きているのです。言ってみれば、本物の宇宙技術…ですね(笑)。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Kevin私が最も誇りに思うフィードバックは、本作が正式リリースされたばかりだと知って本当に驚いたというプレイヤーたちの声です。早期アクセス期間中、多くの人から「シミュレーターの完成度がとても高く、まるで正式リリース版のように感じられた」と言われました。正式リリース前だと気づかないほどだったというのは、大きな称賛であり、私たちにとって本当に嬉しいことでした。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Kevinもちろん、本作にも今後、さらなるステージやドローンを追加していきますが、将来のアップデートの可能性は本当に無限大です。私たちのもう一つのシミュレーターである『Liftoff: FPV Drone Racing』は2015年に発売され、現在でもほぼ毎月無料アップデートを実施しています。コミュニティによるサポートやフィードバックのおかげで、想像もしなかったような機能をほぼ10年間にわたって追加し続けてきました。

私たちはあまり先のことを厳密に計画するのではなく、コミュニティの声に導かれながら自然に成長していくことを好んでいます。未来に何が待っているかは分かりませんが、本作も10年以上にわたってサポートを続けられることを心から願っています。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Kevinもちろんです!私たちは日本のファンの皆さんをとても大切にしており、近いうちに日本語版も提供したいと思っています。実は、世界中の人々が自分たちで翻訳を作成できるローカライズ用ツールのリリースも計画しています。エルフ語やクリンゴン語のような架空の言語を作ることさえ可能です。私たちのコミュニティにツールを提供すると、いつもすごくクリエイティブで予想外のアイデアが生まれるのです!

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Kevin私たちは、素晴らしいコミュニティなしでは何もできません。コミュニティの皆さんが作り、共有し、つながってくれるからこそなのです。本作は、ゲームとしての部分はわずか10%で、残りの90%はコミュニティによって成り立っています。皆さんにもぜひコンテンツを作っていただき、それを楽しんでもらえれば嬉しいです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Kevinちょっとしたことですが、本作のコア開発メンバーの一人は、毎年1~2か月を日本でシミュレーターの開発に費やしています。ですので、私たちはベルギーの開発者として自己紹介していますが、このゲームは日本でも部分的に開発されているのです!

日本への愛情は、最も人気で、私個人的にもお気に入りの本作のステージ「メロンパンパーク」にも表れています。これは私の大好きな日本のおやつにちなんで名付けたものなのです。(日本滞在中、ハマってしまいました!)

私たちのシミュレーターに興味を持っていただき、本当にありがとうございます!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:みお


ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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