プラチナゲームズを退社し、ゲームスタジオ「クローバーズ(CLOVERS)」を立ち上げた神谷英樹氏。同スタジオでは、神谷氏がかつて在籍していた「クローバースタジオ(CloverStudio)」が手掛けたアクションADV『大神』の最新作を開発中であることを発表しています。

クローバーズの新作にも期待が高まりますが、クローバースタジオからは他にも高評価なアクションゲームが輩出され、中でも『ビューティフルジョー』は続編や外伝に加え、計51話にもおよぶ長期アニメシリーズも放送されました。
本作は時空や空間を操って戦うVFXアクションとなっており、発売当初、筆者個人は体験版で興味を持ちつつも、なぜか身の回りに売っておらず遊ぶ機会を逃していました。

しかし後年になり、“本作PS2版に同じく神谷氏が手掛けた『デビル メイ クライ(DMC)』の主人公・ダンテが参戦している”という情報を聞き、同シリーズを愛する筆者は迷わず購入。本作におけるダンテはゲスト出演に留まらず、プレイアブルかつオリジナルストーリーも用意されている豪華仕様で、シリーズファンは必見の内容となっています。
Netflixによる新アニメ「Devil May Cry」が配信された2025年には、ゲーム最新作『デビル メイ クライ 5』の世界累計販売数が1,000万本を突破していますが、近年シリーズに参入した新規ファンは本作の存在を知らないかもしれません。

そこで本記事では、『ビューティフルジョー』自体の魅力に加え、「ダンテ」モードの内容やその小ネタを紹介していきます。なお、ストーリーに触れる都合上、紹介にはネタバレが含まれているのでご注意ください。
ビューティフルは茨の向こう側―キッズにも容赦ない高難度アクション『ビューティフルジョー』

まず、改めて本作の概要をお伝えしておくと、本作はクローバースタジオのチーム「美優亭風流」が開発を手掛け、当時の親会社であるカプコンがパブリッシングした横スクロールのアクションゲームです。2003年にゲームキューブ向けにリリースされ、同時期の一部ソフトに付属した「ニンテンドーゲームキューブソフトeカタログ2003・春」には体験版が収録されていました。

本作ではアメコミ風のビジュアルに等身低めのキャラクターデザインを採用しており、主人公・ジョーが映画の世界にさらわれた恋人を助けに行くストーリーが展開。作中のヒーロー「キャプテン・ブルー」から授かった「V・ウォッチ」で「ビューティフルジョー」に変身し、「VFXパワー」と呼ばれる能力で戦うことになります。

VFXパワーには周囲を遅くする「スロー」や、自身とオブジェクトを加速する「マックスピード」に加え、強力な技が解禁される「ズーム」が用意されており、スーパーパワーで敵を圧倒……とはいかないのが本作の肝です。最序盤を除き、本作のエネミーはザコからボスまで強敵が多く、VFXパワーを使ってようやくダメージを与えられる……というようなシーンも存在します。

例えば、ゲームは全7話ありますが、チュートリアルが一通り終わった後の第3話では、まだ前半戦にもかかわらず、強力な追尾攻撃にHP回復ギミックを備えたボスが登場。回避と攻撃、どちらも的確に行わなければ戦闘が長引いてしまうため、プレイヤーがVFXパワーを使いこなせているかが勝敗を左右する、試験官のような立ち位置となっています。

また、ラスト手前である6話のボスは特に難関となっており、普通に攻撃しようにも敵が全身にまとっている炎に阻まれるので、“まずはこちらもマックスピードで加速して炎をまとわなければいけない”など、“そもそもダメージをどうやって与えるか”という所から解き明かさなければいけません。

さらにステージ中では戦闘に加え、宙を浮く足場のプロペラをVFXパワーで減速・加速して高度を調整したり、水流の勢いを変えて水位を変えたりと、ギミックを操作して進む必要もあり、パズルプラットフォーマーとしての側面も持ち合わせています。
戦闘にアクション、パズルと様々な技能をプレイヤーに要求する本作ですが、難易度調整も中々にシビアです。初期版では「ADULT」と「KIDS」が用意されており、一見ゲームに不慣れな子供は後者を選べば問題なし……と言いたいものの、神谷氏いわく“「KIDS」で既にハード相当”とのこと。

低難度を選ぶと主人公のライフが増加したり、VFXパワー使用時のゲージ減少量が緩和されたりする一方、ステージやボスのギミックを解かなければいけない点は変わらないため、“たとえキッズでも乗り越えるべきところは乗り越えてもらう”という気概を感じます。
そんな難度の高さゆえか、後に本作は同じくゲームキューブ向けに発売された廉価版で難度「SWEET(ノーマルに相当)」が追加。今回紹介するバージョンは、そこに更に『DMC』の主人公・ダンテをプレイアブルとして追加したPS2移植版となっています。












