今やPC/コンソール/モバイルそれぞれのプラットフォームでサバイバルジャンルの作品は定着していて、多くのプレイヤーがさまざまな世界を舞台にサバイバルを楽しんでいます。
Game*Sparkでは【クラフトサバイバル名鑑】として、同ジャンルが好きな筆者が、定番作品を中心にクラフトサバイバルジャンルの作品の魅力を紹介・解説しています。今回は2024年9月に掲載した宇宙サンドボックスサバイバル『No Man's Sky』について、最新アップデート「Voyagers」を中心に、改めて紹介していきたいと思います!

『No Man's Sky』の基本的な要素、これまでの歩みなどは前回の記事も参照いただければ幸いです。
待望の「デザインできる船」が登場!
『No Man's Sky』は、イギリスのゲームスタジオHello Gamesが2016年8月13日にリリースした作品です。ゲームは2013年に発表され、自動生成される広大な宇宙、自由なプレイスタイルなど、発売前から大きな話題となったのですが、リリース後は不具合やコンテンツ不足などが指摘され、評価はあまり高いものではありませんでした。
しかし、リリース後に同社は精力的な無料アップデートを続けたことで、次々と新たな機能を導入していきます。Steamではリリースから長らく“賛否両論”だったユーザーレビューは、5年後の2021年には“やや好評”に、2024年にはさらに評価を上げて“非常に好評”になっています。
そんな『No Man's Sky』は2025年にも複数の大型アップデートを配信しています。1月には新たな星系や惑星、環境生物などを多数追加する「Worlds Part II」を配信。こちらのアップデートではグラフィック表現やUI改善、新たなミッションの追加のほか、ゲームの最適化なども実施しています。
3月には発掘できる骨を使った標本や古代の守護者などが追加される「RELICS」を配信。6月には惑星開拓地の複数運営が可能になる「BEACON」が配信され、既存のコンテンツをより発展させたプレイが楽しめるようになっています。もちろん新機能だけでなく、最適化や改善なども細かく実施しています。
そして8月に配信されたアップデート「VOYAGERS」では、ついに自分でデザインできる船・コルベットが実装。コルベットは自動航行機能も備えていて、プレイヤーはコックピットを離れて宇宙遊泳やスカイダイビングも楽しめます。さらに、マルチプレイヤー機能も拡張されるなど、より宇宙の旅が楽しめるようになりました!
コルベットで自由・快適な宇宙の旅を
「VOYAGERS」の新コンテンツ・コルベットを体験するには、ゲーム内でコルベットのパーツを入手する、もしくは宇宙ステーション内の専用端末にアクセスする必要があります。また、記事公開時点で開催されている「共同探検19」では、パーツの入手や設計などをミッション制で体験可能です。
コルベットは「着陸装置」「居住区」「コックピット」「リアクター」「エンジン」「武器システム」「アクセスウェイ」の7つのコアパーツが最低単位。宇宙ステーションのワークショップ端末から設計可能で、それぞれのパーツを自由な場所に配置して宇宙船を製造できます。なお、コアパーツは種類ごとに性能が異なります。





また、他にも飛行性能を向上させる翼、船体を補強する構造パーツや接続パーツ、さらに船の見た目用の外装パーツなども用意されています。各パーツはワークショップで購入する、惑星に埋まっているコンテナを発掘するなどの手段で入手可能。居住エリアのアクセスは自動的に通路になるほか、ハシゴを置けば上下に設置してもアクセスが可能です。
完成したコルベットの内部には精製装置や栽培スペース、倉庫なども設置できるほか、回復ボックスなどの拠点に配置できる一部の装置も取り付け可能。自動航行したり航行中にコックピットを離れることもできるので、精製や料理などの作業も簡単に行えます。なにより自分でデザイン・装飾した船内を歩けるのが最高に楽しい!





コルベットの再設計も簡単にできるので、旅の中でパーツを見つけ出しながら、少しずつ増設していくのも醍醐味です。筆者は基本的にデザインセンスがないので変わった宇宙船を作ることはできませんが、ジョイントや装飾パーツ、彩色次第でかっこいいものから奇抜なものまで作れると思います。





増え続けるゲーム要素!時間が足りない!
『No Man's Sky』は、リリースから驚くほどのアップデートを重ねてきました。自由気ままに宇宙を旅したり、ミッションで大いなる謎へと挑んだり、ひたすら拠点開発に挑んだり、釣りで珍しい魚を探したり、貨物船を運用したり、遊び方や楽しみ方はプレイヤーの数だけあると言っても大袈裟ではないでしょう。
その上で2025年に配信されたアップデートは、さらにプレイヤーの遊びの幅を広げています。惑星開拓地は、プレイヤーが管理官として“どの建物を建てるのか”、“新しい住民を受け入れるのか”、“住民からの要求やトラブルの解決”などを選択し、開拓地の予算や幸福度を管理しながら発展させていくことができます。




この建設やリクエストは一定時間経過する必要があり、惑星開拓地の運営は冒険のついでに遊ぶ要素としては大規模なものでした。発展させれば交易もしやすくなり、6月の「BEACON」アップデートでは複数運営や生産体制など利便性が向上。よりやりがいのあるコンテンツへと進化しています。
「VOYAGERS」でのコルベットは、ゲームのコア要素である“宇宙探検”をさらに楽しいものにしています。入手できるコルベットのパーツはランダムであったり、購入や交換できるものはある程度限られていたり、揃えるのは簡単ではありません。ましてや、自分が思い描くデザインを実現するなら尚更です。





それでも最低限のパーツ構成でコルベットが完成するので、すぐにその魅力を堪能できます(特に記事掲載時は共同探検の存在が大きい)。このハードルの低さが嬉しい一方で、その魅力を知れば、どんどんカスタマイズしたくなってしまいます。このゲーム、今更ながらどれだけやっても時間が足りない……!





【クラフトサバイバル名鑑】初の2回目の紹介として『No Man's Sky』を取り上げました。それくらい最新アップデートで追加された「自分でデザインできる宇宙船」というのは衝撃的で、実際に使ってみると驚くほど快適で、しかも遊びやすく奥が深いという、理想的なコンテンツでした。
今回共同探検を中心にコルベットを体験しました。共同探検は終了後に通常プレイに戻れるのですが、完成したコルベットに愛着が出てしまい、このデータで改めて最初からプレイしようかな、と思っています。もちろん既存データで共同探検したり、コルベットを作ったりもできるので、そこは安心してくださいね!




進化し続ける『No Man's Sky』は、開発者の圧倒的な情熱を感じられる素晴らしいゲームです。2024年11月時点で「まだ完成に近づいていない」という、驚くべき発言も出た本作、長い長い遥かなる宇宙の旅を、是非体験してみてください!














